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必修問題

看護師国家試験「必修問題」の608トピックを、会話形式で1トピックずつ解説しています。

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必修問題とは?

看護師国家試験における「必修問題」とは、試験全体の中で特別な位置づけを持つ問題群です。全問題数は約240問ですが、そのうち50問が必修問題として設定されており、この50問で8割(40点)以上を得点しなければ、他の科目の点数に関わらず不合格となります。いわば「足切り」として機能する重要な問題群です。

必修問題の出題範囲は、看護師として最低限知っておくべき基礎的な知識・技術・態度に限定されています。難易度は一般問題や状況設定問題よりも低めに設定されていますが、基礎が徹底できていないと意外と落としやすい問題でもあります。出題科目は広範にわたり、人体の構造・機能、疾病の成り立ち、健康支援、基礎看護学、各専門看護学など、すべての学習領域から出題されます。

必修問題は「看護師に最低限必要な能力を測る」という性質から、臨床場面に直結した実践的な知識を問う問題が多いのも特徴です。法律・制度・倫理・コミュニケーション・基本的な看護技術など、幅広い基礎力が試されます。


出題傾向

出題数と合格基準

必修問題は毎年50問出題され、1問1点の配点です。合格基準は40点以上(8割)で、これは年度による変動がなく固定されています。一般・状況設定問題とは独立した合否判定が行われるため、高得点を目指す受験生でも必修問題の対策をおろそかにはできません。

よく出るテーマ

バイタルサインと正常値は最頻出テーマのひとつです。正常血圧・脈拍・体温・呼吸数・SpO₂の正常範囲を確実に覚えておく必要があります。

基本的な看護技術(体位変換、清拭、口腔ケア、与薬方法など)も繰り返し出題されます。「なぜその手順か」という根拠とセットで理解しておくことが求められます。

医療安全・感染予防(手洗い、標準予防策、針刺し事故対応など)は毎年必ず出るテーマです。感染経路別予防策(接触・飛沫・空気感染)の違いも頻出です。

看護師の役割・倫理・法律(保健師助産師看護師法、インフォームドコンセント、守秘義務など)も定番です。

主要な疾患の基礎知識(糖尿病の症状・治療、高血圧の管理、がんの基礎など)も問われ、特に国民病と呼ばれる疾患が中心です。


効率的な勉強方法

①必修専用の問題集を繰り返す

必修問題は出題パターンが安定しているため、必修専用の問題集(市販のものや各社の過去問集)を3〜5周することが最も効率的です。正解したからといって飛ばさず、「なぜ正解か・なぜ他の選択肢は誤りか」を確認する習慣をつけましょう。

②正常値・基準値は数値で覚える

必修問題では「正常か異常か」を数値で判断させる問題が多く出ます。成人の正常血圧(収縮期120mmHg未満、拡張期80mmHg未満)、安静時脈拍(60〜100回/分)、体温(36〜37℃前後)などは確実に記憶してください。

③看護技術の「根拠」を意識する

手順を丸暗記するだけでなく、「なぜそうするのか」という根拠を理解しておくと、見慣れない問題文でも正答を導けます。たとえば、点滴の滴下数計算や体位変換の目的(褥瘡予防・循環促進)など、理由付きで学ぶと知識が定着します。

④直前期は全問1周の確認を

試験直前(1〜2週間前)は、必修問題の過去5年分を1周し、正答率90%以上を目標に最終確認します。間違えた問題は必ず参考書に戻って確認しましょう。


落としやすいポイント

ポイント①正常値の「境界」の曖昧さ

「正常範囲か異常か」のボーダーラインをあいまいに覚えていると落とします。たとえば体温は「37.5℃以上が微熱、38.0℃以上が発熱」といった区切りを正確に覚えておく必要があります。

ポイント②看護技術の優先順位

複数の選択肢が「正しそう」に見える場合、何を最優先するかを問う問題があります。基本は「安全・安楽・自立支援」の順位を意識し、感染予防が関わる場面では手洗い・PPEが最優先です。

ポイント③法律の細かい規定

保健師助産師看護師法の条文(業務独占・名称独占の違い、免許取消の要件など)は細かく問われることがあります。「看護師ができること・できないこと」の境界線も整理しておきましょう。

ポイント④用語の混同

「感染」と「感染症」、「消毒」と「滅菌」、「隔離」と「コホーティング」など、似た用語の定義の違いを問う問題があります。定義を正確に覚えることが重要です。

ポイント⑤計算問題のミス

滴下数の計算(1mL≒20滴、60分換算など)や体重あたりの薬用量計算は、筆算ミスで落とすことがあります。試験本番でも落ち着いて計算できるよう、繰り返し練習しておきましょう。


直前期の対策方法

弱点の集中補強

直前期は苦手テーマを特定し、そこに集中投資します。必修問題の場合、「看護技術」「感染予防」「法律・制度」の3分野を重点的に見直すだけでも大きく得点が安定します。

模擬試験で「必修だけ」の正答率を把握する

模擬試験の結果を科目別に分析し、必修問題の正答率が85%未満であれば要注意です。残り時間で何の問題集を優先するかを逆算して計画を立て直しましょう。

本番は「確実に解ける問題を落とさない」意識で

必修問題は難問よりも基礎問題の取りこぼしが命取りです。迷う問題に時間をかけすぎず、まず確実に解ける問題を全問正解することを優先してください。


まとめ

必修問題は「8割の壁」がある特殊なセクションですが、出題範囲が基礎的であるぶん、しっかり対策すれば安定した得点源になります。難問を解く前に必修の基礎を固めることが、合格への最短ルートです。正常値・基本技術・感染予防・法律の4本柱を繰り返し学習し、本番では絶対に8割を割らない盤石な知識を身につけましょう。