国民の3人に1人!?「有訴者率」の正体を数字で理解する
看護師国家試験 第106回 午前 第1問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因
国試問題にチャレンジ
平成25年(2013年)の国民生活基礎調査による有訴者率(人口千対)で正しいのはどれか。
- 1.12.4
- 2.112.4
- 3.312.4
- 4.512.4
対話形式の解説
博士
今回は国民生活基礎調査の有訴者率についてじゃ。必修の定番問題じゃな。
サクラ
有訴者率って、病気の人の割合ですか?
博士
似ておるが厳密には違う。有訴者とは『病気やけが等で自覚症状のある者』、つまり本人が症状を訴えている人のことじゃ。実際に通院しているかどうかは問わん。
サクラ
なるほど、あくまで自覚症状ベースなんですね。
博士
そう。そして人口千人当たりで示したのが有訴者率。平成25年では総数で312.4じゃ。
サクラ
312.4……ってことは、ほぼ国民の3人に1人が何かしら不調を訴えているんですね。想像より多いです。
博士
その通り。男女別では男276.8、女345.3で、女性の方が高い傾向が一貫しておる。
サクラ
症状別ではどんなものが多いんですか?
博士
男性は腰痛が1位、女性は肩こりが1位じゃ。これも国試でよく問われるぞ。
サクラ
年齢によっても変わりそうですね。
博士
鋭いの。10代が最低で約176、そこから年齢が上がるほど上昇し、80歳以上では537.5、つまり高齢者の半数以上が自覚症状を持っておる。
サクラ
分母と分子に気を付ける点はありますか?
博士
大事なポイントじゃ。分母となる世帯人員には入院者を含むが、分子の有訴者数には入院者は含まれない。施設入所者も対象外じゃ。
サクラ
通院者率とはまた別なんですか?
博士
別物じゃ。通院者率は実際に医療機関等に通っている人の割合で、総数はおよそ人口千対400前後。『感じている人(有訴)』より『通っている人(通院)』の方が多いのが特徴じゃな。
サクラ
桁を間違えやすそうですね……。
博士
まさに本問の落とし穴。12.4や112.4では少なすぎ、512.4では多すぎる。『3割くらい=312.4』と印象で覚えておくと安心じゃ。
POINT
平成25年(2013年)の国民生活基礎調査における有訴者率(人口千対)は総数で312.4であり、国民のおよそ3人に1人が何らかの自覚症状を訴えていることを示します。性別では女性が男性より高く、年齢階級が上がるほど上昇して80歳以上では500を超えます。症状別では男性の腰痛、女性の肩こりが最多で、有訴者率と通院者率は必修問題の頻出テーマです。看護師には、統計から地域住民の健康課題を把握し、予防活動や保健指導に活かす視点が求められます。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:平成25年(2013年)の国民生活基礎調査による有訴者率(人口千対)で正しいのはどれか。
解説:正解は 3 です。有訴者とは、世帯員のうち病気やけが等で自覚症状のある者を指し、人口千人当たりで示した割合を有訴者率という。平成25年(2013年)の国民生活基礎調査では、総数の有訴者率は312.4(人口千対)であり、国民のおよそ3人に1人が何らかの自覚症状を訴えていることになる。なお、分母の世帯人員には入院者も含むが、分子の有訴者数には入院者は含めない点がポイント。
選択肢考察
-
× 1. 12.4
この値は低すぎる。有訴者率は国民の約3割に達しており、1%程度にとどまることはない。数字の桁を誤らないこと。
-
× 2. 112.4
人口千対で100程度では約1割となり実態より低い。自覚症状を訴える人は実際にはもっと多い。
-
○ 3. 312.4
平成25年国民生活基礎調査における総数の有訴者率(人口千対)は312.4で、性別にみると男276.8、女345.3と女性で高い。年齢が上がるほど上昇し、80歳以上では537.5に達する。
-
× 4. 512.4
この値は80歳以上の高齢者に近い水準で、国民全体の平均としては過大評価となる。
症状別では男性は「腰痛」が最も多く、次いで「肩こり」「鼻がつまる・鼻汁が出る」の順、女性は「肩こり」が最多で、次に「腰痛」「手足の関節が痛む」と続く。通院者率も合わせて頻出で、総数は約400前後(人口千対)である。国民生活基礎調査は3年ごとの大規模調査と中間年の小規模調査で構成され、保健・医療・福祉・年金・所得など幅広いデータが把握できる基礎統計である点を押さえたい。
国民生活基礎調査における有訴者率の定義(人口千対での自覚症状保有者の割合)と、およその水準(3割前後)を覚えているかを問う問題。
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