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男性の3人に1人 ─ 日本のたばこ事情と看護師の役割

看護師国家試験 第109回 午後 第2問 / 必修問題 / 健康の定義と影響要因

国試問題にチャレンジ

109回 午後 第2問

平成 29 年( 2017 年)の国民健康・栄養調査で 20 歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。

  1. 1.10%
  2. 2.20%
  3. 3.30%
  4. 4.40%

対話形式の解説

博士 博士

今日は喫煙率の話じゃ。平成29年の国民健康・栄養調査で、20歳以上の男性のうち喫煙習慣者はどれくらいおったと思う?

アユム アユム

うーん、街で見かける印象だと20%くらいでしょうか?

博士 博士

惜しいな。20%は男女合計の数値(17.7%)に近い。男性だけだと29.4%、つまり『3人に1人』が正解じゃ。

アユム アユム

男性だけ見るとまだそんなに多いんですね。女性はどうですか?

博士 博士

女性は7.2%で、男性の4分の1程度。男女差が大きいのは日本の特徴でもある。

アユム アユム

年齢別で見ると違いがありますか?

博士 博士

良い視点じゃ。男性は30〜40歳代が最も高く、女性も40歳代がピークとなる傾向がある。若年層は減少が顕著じゃよ。

アユム アユム

昔はもっと高かったんですよね?

博士 博士

昭和40年代には男性の喫煙率は80%を超えておった。平成初期でも50%前後。それが健康増進法や値上げ、受動喫煙対策で30%弱まで下がった。

アユム アユム

選択肢の40%はいつ頃の数字ですか?

博士 博士

2000年代前半じゃな。減少トレンドを知っておけば『40%は古い数字』と判断できる。

アユム アユム

喫煙の健康影響には何がありますか?

博士 博士

肺がん、COPD、虚血性心疾患、脳卒中、妊娠合併症、低出生体重児など多岐に及ぶ。受動喫煙でも家族の健康を害する。

アユム アユム

看護師は禁煙支援もするんですよね。

博士 博士

そうじゃ。禁煙外来ではニコチン依存症管理料が保険適用されており、看護師は行動変容支援や薬物療法の説明で大きな役割を担う。

アユム アユム

健康日本21の目標値ってご存じですか?

博士 博士

第二次では成人喫煙率12%、妊娠中の喫煙率0%、未成年の喫煙率0%が掲げられた。第三次でもさらなる低減が目標じゃ。

アユム アユム

数字で押さえるだけでなく、減らすための支援まで考えるのが看護師ですね。

POINT

平成29年国民健康・栄養調査で20歳以上の男性の喫煙習慣者は29.4%、選択肢では30%が最も近い正解となります。女性は7.2%、総数で17.7%と、いずれも長期的な減少傾向にありますが、男性は諸外国と比べまだ高水準です。受動喫煙防止の改正健康増進法や健康日本21による目標設定など、社会的な禁煙推進が進められており、看護師は禁煙外来での支援や保健指導を通じて重要な役割を担います。数値だけでなく、背景にある公衆衛生施策と看護介入の視点をセットで理解しておくことが国家試験対策として有効です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:平成 29 年( 2017 年)の国民健康・栄養調査で 20 歳以上の男性における喫煙習慣者の割合に最も近いのはどれか。

解説:正解は 3 の「30%」です。平成29年(2017年)の国民健康・栄養調査における20歳以上の喫煙習慣者(現在習慣的に喫煙している者)の割合は、男性29.4%、女性7.2%、総数17.7%でした。選択肢の中では30%が最も近い値となります。男性の喫煙率は長期的には減少傾向にあるものの、諸外国と比べて依然として高く、特に30〜40歳代男性が他の年代より高いことが指摘されています。

選択肢考察

  1. × 1.  10%

    10%は女性の喫煙習慣者の割合(約7.2%)にやや近い数値で、男性としては著しく過少評価となる。

  2. × 2.  20%

    20%は男女合計(総数17.7%)に近い値であり、男性のみを問う本問では不適。問題文の属性を取り違えないことが重要。

  3. 3.  30%

    平成29年国民健康・栄養調査の男性喫煙習慣者の割合は29.4%で、選択肢中30%が最も近い。

  4. × 4.  40%

    40%は2000年代前半の男性喫煙率に近く、平成29年時点では既に減少してこの水準ではない。

喫煙習慣者は『たばこを毎日、またはときどき吸う』と回答した者のうち、合計100本以上または6か月以上吸っている者と定義される。健康日本21(第二次)では男女合計の喫煙率を12%まで下げる目標が掲げられた。近年は加熱式たばこの普及、受動喫煙防止のための改正健康増進法(2020年全面施行)など、制度面でも喫煙対策が強化されている。

国民健康・栄養調査における男性の喫煙率の概数(約30%)を問う問題。男女・総数の数値を混同しないことがカギ。