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舌癌の病態

成人看護学 / がん・緩和・終末期

解説

舌癌とは、舌に発生する悪性腫瘍のことです。今回は舌癌の病態について解説します。

舌癌の位置づけと頻度

口腔癌とは、口の中(舌、歯肉、頬粘膜、口腔底、口蓋など)に発生する悪性腫瘍の総称です。その中で舌癌は最も頻度が高く、口腔癌全体の約半数を占めます。一方で、全身のすべての悪性腫瘍に占める割合は1〜2%程度であり、決して頻度の高い癌ではありません。しかし、発音・咀嚼・嚥下といった生活の根幹に関わる機能が障害されやすいため、早期発見・早期治療が重要となります。

疫学(好発年齢と性差)

舌癌は50〜70歳代に好発し、男性に多い傾向があります。近年は喫煙・飲酒習慣との関連から中高年男性での発症が目立ちますが、若年者の発症例も報告されています。

好発部位と組織型

舌癌が最も発生しやすい部位は舌縁(側縁部)です。舌の縁は歯と接触しやすく、慢性的な刺激を受けやすいことが背景にあります。組織型としては扁平上皮癌が90%以上を占め、舌癌のほとんどが扁平上皮癌であると理解しておきましょう。

危険因子

舌癌の発症には複数の因子が関与します。代表的なものに喫煙飲酒、口腔不衛生、不適合義歯や鋭利な歯の縁による慢性的な機械的刺激、そしてヒトパピローマウイルス(HPV)感染があります。これらは粘膜に持続的なダメージを与え、発癌のリスクを高めます。

症状と治療

早期の舌癌では、舌縁の白斑(白くなる)や紅斑(赤くなる)、治りにくい潰瘍として現れます。進行すると痛みや出血、しこりが出現し、これらをきっかけに受診されることが多いのが特徴です。また、舌癌は頸部リンパ節へ転移しやすいため、頸部の触診も重要となります。治療は手術(舌部分切除〜半側切除)、放射線療法(小線源治療を含む)、化学療法を組み合わせて行います。

まとめ

舌癌は口腔癌の中で最も頻度が高く、舌縁に好発する扁平上皮癌が大半を占めます。喫煙・飲酒・慢性的な機械的刺激・HPV感染が主な危険因子であり、白斑や潰瘍として始まり頸部リンパ節転移をきたしやすいことを押さえておきましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    舌癌は口腔癌全体の約を占め、口腔癌の中で最も頻度が高い。

  2. 2.

    舌癌の好発部位は舌の(側縁部)である。

  3. 3.

    舌癌の組織型はが90%以上を占める。

  4. 4.

    舌癌は50〜70歳代に好発し、性別ではに多い。

  5. 5.

    舌癌の危険因子には喫煙、飲酒、慢性的な機械的刺激のほか、感染が挙げられる。

  6. 6.

    舌癌はリンパ節へ転移しやすい。

舌癌の病態」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。