プレコンセプションケア
母性看護学 / 妊娠期診断・健康管理
解説
プレコンセプションケアとは、将来の妊娠を考えながら女性とそのパートナーが自分たちの生活や健康に向き合うことを目的とした健康支援です。今回はプレコンセプションケアについて解説します。
プレコンセプションケアの定義
プレコンセプションケアは、WHOが2012年に「妊娠前の女性とカップルに対する医学的・行動学的・社会的な保健介入」と定義した取り組みです。preconceptionは「妊娠前」を意味し、若い世代の現在の健康増進、将来のより健康な妊娠・出産、次世代の子どもの健康という三つの意義をもちます。日本では国立成育医療研究センターが2015年にプレコンセプションケアセンターを設置し、こども家庭庁や厚生労働省が啓発を進めています。対象は女性だけでなくパートナーである男性も含まれる点が重要です。
ケアの具体的内容
プレコンセプションケアの中心となるのは生活習慣の改善と疾患・感染症の管理です。神経管閉鎖障害の予防として、受胎の約1か月前から妊娠12週までの間に葉酸を1日400μg摂取することが推奨されます。風しん抗体検査とMRワクチン接種も重要で、妊娠中の接種は禁忌であり、接種後は2か月間の避妊が必要です。やせや肥満はいずれも妊娠合併症や児の発育に影響するため、適正体重の維持とバランスのよい栄養摂取が求められます。喫煙や飲酒は胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)や低出生体重児のリスクとなるため、妊娠前からの中止が望まれます。糖尿病、甲状腺疾患、てんかんなどの持病は妊娠前に良好にコントロールし、催奇形性のある薬剤は事前に調整します。性感染症スクリーニング、適切な避妊による計画的な妊娠、メンタルヘルスや職場環境への配慮も欠かせません。
看護師の役割
看護師は健康教育を通じて妊娠前からの予防的健康行動の重要性を伝え、リスクアセスメントを行ったうえで、対象者一人ひとりに合わせた生活習慣改善を支援します。妊娠前の取り組みが母児双方の健康な妊娠経過につながることを理解し、男女ともに寄り添う姿勢が求められます。
確認問題(穴埋め)
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- 1.
プレコンセプションケアは、が2012年に提唱した、妊娠前の女性とカップルに対する医学的・行動学的・社会的な保健介入である。
- 2.
神経管閉鎖障害の予防のため、受胎前1か月から妊娠12週までの間、を1日400μg摂取することが推奨される。
- 3.
風しん予防として接種されるワクチンは妊娠中は禁忌であり、接種後は2か月間の避妊が必要である。
- 4.
胎児性アルコール・スペクトラム障害(FASD)を予防するため、妊娠前から飲酒とを中止することが望ましい。
- 5.
プレコンセプションケアの対象は女性だけでなく、である男性も含まれる。
- 6.
日本では2015年に国立成育医療研究センターにが設置された。
