労働力人口統計
健康支援と社会保障制度 / 公衆衛生・人口統計
解説
労働力人口統計とは、国民の就業状態を把握するための基本的な統計です。今回は労働力人口統計について解説します。
労働力調査の概要
労働力調査は、わが国の就業・不就業の状況を明らかにすることを目的として、総務省統計局が毎月実施している基幹統計調査です。全国の世帯から無作為に抽出された約4万世帯を対象に、15歳以上の世帯員について調査が行われます。調査結果は月次および年平均で公表され、労働政策や経済政策の立案、社会保障制度の基礎資料として広く活用されています。
労働力人口の定義
労働力人口とは、15歳以上人口のうち、就業者と完全失業者を合わせた人口をいいます。就業者は、調査週間中に収入を伴う仕事を1時間以上行った者および休業者を指し、完全失業者は、仕事がなく仕事を探していて、すぐに就業できる者を指します。これに対して、15歳以上人口から労働力人口を除いた人口を非労働力人口といい、通学者、家事従事者、高齢者などが含まれます。
労働力人口の動向
令和元年(2019年)の労働力人口は年平均で約6,886万人であり、およそ6,800万人台で推移しています。2013年以降は女性や高齢者の労働参加が進んだことから、2019年まで7年連続で増加しました。2020年以降は新型コロナウイルス感染症の影響で一時的に減少がみられました。就業者数は6,700万人台、完全失業率は2〜3%台で推移しています。
男女別の推移
2010年と2021年の比較では、男性の労働力人口は減少、女性の労働力人口は増加という対照的な傾向がみられます。男性の減少は、生産年齢人口の縮小や高齢化を反映したものです。一方、女性の労働力人口の増加は、社会進出の進展と各種政策的支援の効果によるものです。これに伴い、結婚・出産期に女性の労働力率が低下するM字カーブは近年浅くなってきており、欧米型の台形に近づきつつあります。
女性労働力増加の背景
女性の労働参加を後押しした政策として、育児・介護休業法の整備、保育所の拡充、女性活躍推進法の施行などが挙げられます。これらにより、仕事と家庭の両立支援が進み、結婚や出産後も働き続ける女性が増加しました。看護師をはじめとする医療従事者の確保においても、こうした統計と政策の理解は重要な基礎知識となります。
確認問題(穴埋め)
空欄をタップすると答えが表示されます。
- 1.
労働力調査を毎月実施しているのはである。
- 2.
労働力人口とは、15歳以上人口のうち就業者とを合わせた人口をいう。
- 3.
令和元年(2019年)の労働力人口は年平均で約であった。
- 4.
15歳以上人口から労働力人口を除いた人口をという。
- 5.
2010年と2021年の比較では、男性の労働力人口は減少し、女性の労働力人口はしている。
- 6.
結婚・出産期に女性の労働力率が低下する曲線をという。
- 7.
女性の労働参加を後押しした法律としてがある。
- 8.
完全失業率は近年%台で推移している。
