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感染制御チーム(ICT)と組織的感染管理

基礎看護学 / 感染対策

解説

今回は感染制御チーム(ICT)と組織的感染管理について解説します。

ICTの構成と位置づけ

ICT(Infection Control Team)とは、医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師など複数職種で構成される多職種チームであり、病院全体の感染対策を担う組織です。院長直下のスタッフ部門として位置づけられ、各部署を横断的に活動するのが特徴です。300床以上の病院では専任のICT設置が一般的で、**感染管理認定看護師(CNIC)**が実働の中心的役割を担うことも多くなっています。

ICTの主な活動

院内ラウンドとサーベイランス

週1回程度の院内ラウンドで感染対策の実施状況を確認します。中核活動はサーベイランスで、院内感染の発生状況、薬剤耐性菌の動向、手指衛生遵守率を継続的にモニタリングします。対象には、手術部位感染(SSI)、カテーテル関連血流感染(CLABSI)、人工呼吸器関連肺炎(VAP)、尿路カテーテル関連尿路感染(CAUTI)、薬剤耐性菌(MRSA、MDRP、VRE、ESBL、CRE)などが含まれます。

教育・連携・アウトブレイク対応

職員への教育・研修、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)との連携、アウトブレイク時の調査・対応、地域医療機関との連携カンファレンスも担います。診療報酬では感染対策向上加算(旧感染防止対策加算)として評価されています。

感染対策の基本

**標準予防策(スタンダードプリコーション)**は、すべての患者の血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷皮膚を感染性ありとして扱う考え方です。これに加え、病原体の感染経路に応じて接触予防策・飛沫予防策・空気予防策を組み合わせます。手指衛生はWHOの5つのタイミングに沿って実施することが重要で、多職種・病院全体・常設・サーベイランスを軸とした組織的取り組みが求められます。

確認問題(穴埋め)

空欄をタップすると答えが表示されます。

  1. 1.

    ICTは医師・看護師・薬剤師・などからなる多職種チームである。

  2. 2.

    ICTの中核活動として、院内感染の発生状況などを継続的にモニタリングすることをという。

  3. 3.

    ICTにおいて実働の中心的役割を担うことが多いのは、感染管理(CNIC)である。

  4. 4.

    すべての患者の血液・体液・分泌物などを感染性ありとして扱う考え方を(スタンダードプリコーション)という。

  5. 5.

    感染経路別予防策には、接触予防策・予防策・空気予防策がある。

  6. 6.

    ICTの活動は、診療報酬上として評価されている。

  7. 7.

    ICTと連携し抗菌薬の適正使用を支援するチームをという。

  8. 8.

    人工呼吸器関連肺炎の略称はである。

感染制御チーム(ICT)と組織的感染管理」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。