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エアマットレスは何のために使うのか

看護師国家試験 第110回 午後 第36問 / 基礎看護学 / 日常生活援助技術

国試問題にチャレンジ

110回 午後 第36問

エアマットレスの使用目的で適切なのはどれか。

  1. 1.体圧分散
  2. 2.体温管理
  3. 3.関節拘縮の予防
  4. 4.末梢循環の促進

対話形式の解説

博士 博士

今日はエアマットレスの使用目的についての問題じゃ。

アユム アユム

褥瘡予防で使うイメージがあります。

博士 博士

その通り、体圧分散寝具の代表格じゃ。

アユム アユム

体圧分散とはどういう意味ですか。

博士 博士

身体と寝具の接触面積を広げて、単位面積あたりの圧を減らすことじゃよ。

アユム アユム

骨突出部の圧が減るということですね。

博士 博士

そうじゃ、仙骨や踵の褥瘡予防に特に有効じゃ。

アユム アユム

体温管理の機能はあるのですか。

博士 博士

ないぞ。体温管理は加温冷却マットや輸液管理で行うのじゃ。

アユム アユム

関節拘縮の予防には使えますか。

博士 博士

拘縮予防はポジショニングや関節可動域訓練が中心で、エアマットの主目的ではない。

アユム アユム

末梢循環の促進はどうでしょう。

博士 博士

温罨法や足浴が有効じゃが、エアマット自体に血流を促す作用はない。

アユム アユム

ただ沈み込みすぎると動きにくくなりそうですね。

博士 博士

よく気付いたのう。ADLに合わせて硬さや機能を選ぶのが大事じゃ。

アユム アユム

では正解は1の体圧分散ですね。

博士 博士

その通り、1が正解じゃよ。

POINT

エアマットレスは空気室の圧を調整して身体との接触面積を広げ、局所圧を分散する体圧分散寝具です。主目的は褥瘡予防であり、体温管理や拘縮予防、末梢循環促進は別の方法で行います。沈み込みによる動作制限にも注意しながら、リスク評価に応じて寝具を選択しましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:エアマットレスの使用目的で適切なのはどれか。

解説:正解は 1 です。エアマットレスは内部の空気室の圧力を調整することで身体と寝具の接触面積を広げ、局所にかかる圧を分散する体圧分散寝具の代表です。仙骨部や踵部など骨突出部への持続的な圧迫を軽減し、褥瘡発生を予防・管理する目的で使用されます。体温管理機能や関節可動域訓練、末梢循環の促進を主目的とする寝具ではないため、他の選択肢と混同しないことが重要です。

選択肢考察

  1. 1.  体圧分散

    エアマットレスはセル(空気室)の圧を調整し、身体を沈み込ませることで接触面積を広げ、単位面積あたりの圧を下げる仕組みを持つ代表的な体圧分散寝具です。褥瘡発生リスクが高い患者で第一選択となります。

  2. × 2.  体温管理

    エアマットレスには体温を積極的に上下させる機能はありません。体温管理が必要な場面では、加温・冷却装置付きマットや温水ブランケット、輸液の加温などを用いるのが一般的で、エアマットの目的とは別物です。

  3. × 3.  関節拘縮の予防

    関節拘縮を防ぐためには、良肢位を保つポジショニングや関節可動域訓練、クッションを用いた肢位の固定が中心となります。エアマットレスは体圧分散を担う寝具であり、拘縮予防を主目的とする器具ではありません。

  4. × 4.  末梢循環の促進

    末梢循環を促進するためには、温罨法、マッサージ、足浴、他動運動、弾性ストッキングなどが用いられます。エアマットレスは局所圧を下げて循環障害を起こしにくくする効果はありますが、血流を能動的に促進する器具ではありません。

体圧分散寝具にはエアマットレスのほか、ウレタンフォーム、ゲル、ウォーター、ハイブリッドなど多様な種類があります。自力体位変換が困難、骨突出が顕著、栄養状態不良などリスクが高い患者ではエアマットレスが有用です。ただし沈み込みが強いと体位変換やポジショニング、端座位移乗が困難になり、かえってADL低下を招く場合があるため、個々の状態に応じて硬度や機能を選択することが大切です。ブレーデンスケールでリスクを評価し、寝具選択と体位変換計画を組み立てるとよいでしょう。

エアマットレスの主目的が褥瘡予防に直結する体圧分散であることを理解しているかを問う問題で、他の援助目的(体温管理・拘縮予防・循環促進)と区別する力が試されます。