医療計画を完全攻略!基準病床数・医療圏・5疾病6事業の最新整理
看護師国家試験 第112回 午前 第34問 / 健康支援と社会保障制度 / 保健活動の基盤と制度
国試問題にチャレンジ
医療計画について正しいのはどれか。
- 1.基準病床数を定める。
- 2.5年ごとに見直しを行う。
- 3.特定機能病院の基準を定める。
- 4.一次、二次および三次医療圏を設定する。
対話形式の解説
博士
医療計画に関する問題じゃ。まず医療計画は誰が、何に基づいて作るか知っておるかな?
アユム
えっと…都道府県が作るんですよね。根拠法は…医療計画法?
博士
『医療計画法』という法律はないぞ。根拠法は『医療法』じゃ。医療法第30条の4に基づいて都道府県が策定する。
アユム
なるほど、医療法だったんですね。医療計画の中身って何が書かれているんですか?
博士
主な記載事項は『5疾病6事業』、在宅医療、医療従事者確保、そして基準病床数などじゃ。以前は5疾病5事業だったが、2024年度の第8次医療計画から新興感染症等への対応が6事業目に加わったぞ。
アユム
コロナの経験を受けての追加ですね。5疾病は何ですか?
博士
がん、脳卒中、心筋梗塞などの心血管疾患、糖尿病、精神疾患の5つじゃ。6事業は救急・災害・へき地・周産期・小児・新興感染症等への対応。
アユム
基準病床数ってどんな意味ですか?
博士
医療圏ごとに必要な病床数の上限を定めるもので、病床の過剰や不足を調整するための指標じゃ。療養・一般・精神・結核・感染症病床の区分ごとに算定される。
アユム
なるほど。選択肢2の5年ごとの見直しは?
博士
誤りじゃ。医療計画は6年ごとに見直される。介護保険事業計画との整合を取るため6年周期になったぞ。ただし在宅医療など一部は3年ごとの中間見直しがある。
アユム
介護と合わせるためなんですね。選択肢3の特定機能病院の基準は?
博士
これは医療法本体で直接定められておる。医療計画の記載事項ではないのじゃ。特定機能病院は400床以上、原則16診療科以上、紹介率50%以上、逆紹介率40%以上などの承認要件が医療法で規定されておる。
アユム
選択肢4の医療圏は?
博士
医療計画で設定するのは二次医療圏と三次医療圏じゃ。一次医療圏は明示的な設定対象ではない。
アユム
二次医療圏と三次医療圏はどう違うんですか?
博士
二次医療圏は一般的な入院医療を地域で完結させる圏域、三次医療圏は原則として都道府県単位で高度専門医療を提供する圏域じゃ。
アユム
なるほど、だから正解は1番の基準病床数を定める、ですね。
博士
その通り。医療計画は頻出テーマじゃから、策定主体・根拠法・周期・記載事項をセットで押さえておくのじゃ。
POINT
医療計画は医療法第30条の4に基づき都道府県が6年ごとに策定する地域医療提供体制の設計図です。記載事項には5疾病(がん・脳卒中・心血管疾患・糖尿病・精神疾患)、6事業(救急・災害・へき地・周産期・小児・新興感染症等)、在宅医療、医療従事者確保、そして基準病床数が含まれます。基準病床数は医療圏ごとの病床の過不足を調整する指標で、病床区分ごとに算定されます。医療計画で設定される医療圏は二次医療圏と三次医療圏であり、一次医療圏や特定機能病院の基準は医療計画ではなく医療法本体で扱われます。2024年度からの第8次医療計画では新興感染症対応が新たに加わり、コロナ禍の教訓を踏まえた体制整備が進められています。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:医療計画について正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。医療計画は医療法に基づき都道府県が策定する計画で、地域の医療提供体制を確保することを目的とする。その記載事項には5疾病(がん・脳卒中・心筋梗塞等の心血管疾患・糖尿病・精神疾患)、6事業(救急医療・災害時医療・へき地医療・周産期医療・小児医療・新興感染症等への対応)、在宅医療、医療従事者の確保、そして『基準病床数』などが含まれる。基準病床数は地域ごとの病床数の過剰・不足を是正するために医療計画で定める重要な指標である。
選択肢考察
-
○ 1. 基準病床数を定める。
医療計画の主要な記載事項の一つが基準病床数である。医療圏ごとに必要病床数の上限を示し、病床の地域偏在を是正する役割を担う。
-
× 2. 5年ごとに見直しを行う。
医療計画は6年ごとに見直される(在宅医療や医療従事者確保など一部項目は3年ごと)。介護保険事業計画との整合を図るため6年周期に改正された。
-
× 3. 特定機能病院の基準を定める。
特定機能病院の承認要件は医療法本体で直接規定されている。医療計画の記載事項ではない。
-
× 4. 一次、二次および三次医療圏を設定する。
医療計画で設定するのは二次医療圏と三次医療圏である。一次医療圏(市町村単位の日常医療圏)は医療計画で明示的に設定する対象ではない。
医療計画は医療法第30条の4に基づき都道府県が策定する。2018年度から第7次医療計画が始まり、2024年度からは第8次医療計画がスタートし、新興感染症等への対応が5疾病6事業の『6事業』に追加された(従来は5事業)。二次医療圏は一般的な入院医療を完結させる圏域、三次医療圏は原則として都道府県単位で高度専門医療を提供する圏域。基準病床数は療養病床・一般病床・精神病床・結核病床・感染症病床の区分ごとに算定される。
医療計画の策定主体・根拠法・見直し周期・記載事項(基準病床数・医療圏設定)を問う制度理解の問題。頻出ポイントを整理しておく。
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