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体温調節中枢はどこにある?

看護師国家試験 第108回 午後 第24問 / 人体の構造・機能 / 代謝系と体温調節

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第24問

体温調節中枢があるのはどれか。

  1. 1.
  2. 2.延髄
  3. 3.小脳
  4. 4.大脳皮質
  5. 5.視床下部

対話形式の解説

博士 博士

今日は体温調節の仕組みじゃ。人間は外気温が変わっても体温を約37℃に保てる恒温動物じゃが、その司令塔がどこかわかるかな?

アユム アユム

博士、正解はどれですか?

博士 博士

正解は5の視床下部じゃ。間脳にある小さな領域じゃが、体温調節のほか自律神経や内分泌のホメオスタシスを統括しておる。

アユム アユム

視床下部はどんな仕組みで体温を調節するんですか?

博士 博士

セットポイントという設定温度を基準に働く。体温が高ければ発汗や皮膚血管拡張で熱を逃し、低ければふるえや血管収縮で熱を産生・保持するんじゃ。

アユム アユム

選択肢1の橋は違うんですか?

博士 博士

橋は脳幹の一部で、呼吸リズムの調節や顔面神経・三叉神経などの神経核がある。体温調節は行わない。

アユム アユム

選択肢2の延髄は?

博士 博士

延髄も脳幹で、呼吸・循環・嚥下・嘔吐などの生命維持中枢が集まっている。ここが障害されると命に関わるが、体温調節は視床下部の役目じゃ。

アユム アユム

選択肢3の小脳はどうですか?

博士 博士

小脳は運動の協調や平衡感覚、筋緊張の調節を担う。失調症状と関連するが、体温とは無関係じゃな。

アユム アユム

選択肢4の大脳皮質は?

博士 博士

大脳皮質は思考・言語・運動・感覚などの高次機能を担うが、体温調節中枢は持たない。ただし『寒いから服を着る』といった行動性体温調節は関わる。

アユム アユム

発熱のときは視床下部に何が起きているんですか?

博士 博士

感染などでインターロイキンやプロスタグランジンE2が産生されるとセットポイントが上昇する。体が新しい設定まで温度を上げようとして悪寒やふるえが起きるんじゃ。

アユム アユム

解熱薬はどう効くんですか?

博士 博士

NSAIDsはプロスタグランジンE2の産生を抑制し、セットポイントを元に戻す。すると今度は発汗や血管拡張で熱を逃がし、熱が下がるわけじゃ。

アユム アユム

視床下部は他にも何を制御しているんですか?

博士 博士

摂食・飲水・性行動・睡眠覚醒リズム、そして下垂体を介した内分泌系じゃ。まさに恒常性維持のセンターと言える。

アユム アユム

よくわかりました。視床下部=体温調節+ホメオスタシスの司令塔ですね。

POINT

体温調節中枢は間脳の視床下部にあり、セットポイントを基準に産熱と放熱のバランスを自律神経や内分泌を介して制御します。発熱はプロスタグランジンE2によるセットポイント上昇で起こり、解熱薬はこれを抑制します。視床下部は体温以外に摂食・飲水・睡眠・内分泌などホメオスタシス全般を統括する重要な部位です。

解答・解説

正解は 5 です

問題文:体温調節中枢があるのはどれか。

解説:正解は 5 です。体温調節中枢は間脳の視床下部にあります。視床下部には温度に反応するニューロンが存在し、セットポイント(設定体温)を基準に発汗・皮膚血管拡張・ふるえ・代謝亢進などの自律神経反応を統合して調節します。体温のほか、摂食・飲水・性行動・睡眠覚醒・内分泌・自律神経のコントロールなど、恒常性(ホメオスタシス)維持の司令塔として重要な役割を果たします。

選択肢考察

  1. × 1.  橋

    橋は脳幹の一部で、呼吸調節(呼吸リズム)や顔面・聴覚・眼球運動の神経核が存在します。体温調節中枢ではありません。

  2. × 2.  延髄

    延髄は脳幹の最下部で、呼吸・循環・嚥下・嘔吐・咳などの生命維持中枢が集まります。体温調節は行いません。

  3. × 3.  小脳

    小脳は平衡感覚・運動の協調・筋緊張調節を担います。損傷すると運動失調が出現しますが、体温調節とは無関係です。

  4. × 4.  大脳皮質

    大脳皮質は前頭葉・頭頂葉・側頭葉・後頭葉に分かれ、運動・感覚・言語・思考など高次機能を担います。体温調節中枢はありません。

  5. 5.  視床下部

    間脳の視床下部に体温調節中枢があり、セットポイントを基準に産熱・放熱反応を統合制御します。自律神経・内分泌の最高中枢でもあります。

視床下部前方(前視索野)は放熱中枢(発汗・血管拡張)、後方は産熱中枢(ふるえ・血管収縮)として働きます。発熱はセットポイントが上昇するために起こり、悪寒戦慄は身体が新しいセットポイントまで体温を上げようとする反応です。解熱薬はプロスタグランジンE2の産生を抑えてセットポイントを戻す仕組みです。

恒常性維持の中枢である視床下部が体温調節中枢であることを問うている。