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正期産・早産の定義

母性看護学 / 胎児・先天性・出生前診断

解説

正期産・早産とは、妊娠週数によって分娩時期を区分した用語です。今回は妊娠週数の数え方と、流産・早産・正期産・過期産の定義、それぞれに伴う新生児の合併症や看護上の留意点について解説します。

妊娠週数の数え方と分娩予定日

妊娠週数は、最終月経初日を妊娠0週0日として数えます。1週は7日で、満日数で表現するのが特徴です。分娩予定日は妊娠0週0日から280日目、すなわち妊娠40週0日にあたります。これは古くから「十月十日(とつきとおか)」と呼ばれてきた期間に相当します。月経周期が28日型でない場合や排卵日が不明な場合は、超音波検査による胎児計測値から修正することもあります。妊娠週数を正確に把握することは、分娩時期の判定や胎児発育評価の基本となります。

妊娠期間の区分

日本産科婦人科学会では、分娩時期を妊娠週数によって次のように区分しています。妊娠22週未満で妊娠が終了する場合を流産、妊娠22週0日から36週6日までの分娩を早産、妊娠37週0日から41週6日までの分娩を正期産、妊娠42週0日以降の分娩を過期産といいます。早産はさらに、妊娠34週0日から36週6日までを後期早産と区分する場合があります。また正期産も、参考として早期正期産(37週0日〜38週6日)、満期(39週0日〜40週6日)、後期正期産(41週0日〜41週6日)に細分されることがあります。

妊娠22週が示す意味

妊娠22週は、児が母体外で生存可能となる生育限界の目安とされ、流産と早産の境界に位置づけられます。22週未満で娩出された児は現在の医療水準では生存が極めて困難であるため、医学的にも法律的にも流産として扱われます。

早産児に起こりやすい合併症

早産児は臓器が未熟なまま出生するため、多くの合併症リスクを抱えます。代表的なものに、肺サーファクタント不足による呼吸窮迫症候群(RDS)、低出生体重、脳室内出血、未熟児網膜症、低体温、低血糖、感染症などがあります。在胎週数が短いほど臓器未熟性が強く、これらのリスクは高まります。

過期産児に起こりやすい合併症

過期産では胎盤機能の低下により、胎児への酸素や栄養の供給が不十分となり、胎児ジストレス(胎児機能不全)を生じやすくなります。また羊水混濁から胎便吸引症候群を起こすことがあり、分娩時の児損傷リスクも高まります。このため妊娠42週を超える場合は分娩誘発が検討されます。

39週以降が望ましいとされる理由

新生児合併症のリスクが最も低くなるのは妊娠39週以降の出産とされており、医学的理由のない予定帝王切開や分娩誘発は39週以降に行うことが推奨されています。早期正期産であっても満期より呼吸障害などの頻度がやや高いことが知られています。

切迫早産への対応

規則的な子宮収縮や子宮頸管短縮を認め、早産の危険がある状態を切迫早産といいます。治療には子宮収縮抑制薬としてリトドリン塩酸塩や硫酸マグネシウムが用いられます。あわせて、出生が避けられない場合には**ステロイド(副腎皮質ホルモン)**を母体に投与し、胎児の肺成熟を促進してRDSの発症リスクを軽減します。これらは新生児集中治療領域においても重要な前処置です。

まとめ

妊娠週数は最終月経初日を起点に数え、40週0日が分娩予定日となります。22週未満が流産、22週0日〜36週6日が早産、37週0日〜41週6日が正期産、42週0日以降が過期産と区分されます。早産児はRDSをはじめとする多くの合併症リスクをもち、過期産児は胎盤機能低下に伴う障害が問題となります。看護師は妊娠週数の意義を理解し、切迫早産の徴候の観察や子宮収縮抑制薬・ステロイド投与時の管理を確実に行うことが求められます。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    妊娠週数は最終月経初日を妊娠0週0日として数え、分娩予定日は妊娠週0日にあたる。

  2. 2.

    妊娠22週未満で妊娠が終了する場合をという。

  3. 3.

    日本産科婦人科学会の定義では、早産は妊娠22週0日から週6日までの分娩をいう。

  4. 4.

    正期産は妊娠週0日から41週6日までの分娩をいう。

  5. 5.

    妊娠42週0日以降の分娩をという。

  6. 6.

    早産児に多くみられる、肺サーファクタント不足が原因の呼吸障害を(RDS)という。

  7. 7.

    過期産では胎盤機能低下による胎児ジストレスや、羊水混濁によるのリスクが高まる。

  8. 8.

    規則的な子宮収縮や子宮頸管短縮を認め、早産の危険がある状態をという。

  9. 9.

    切迫早産の子宮収縮抑制薬として、リトドリン塩酸塩やが用いられる。

  10. 10.

    切迫早産で出生が避けられない場合、胎児の肺成熟を促進する目的で母体に(副腎皮質ホルモン)を投与する。

正期産・早産の定義」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。