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ヒルシュスプルング病とストーマ

小児看護学 / 小児消化器疾患・先天性消化器奇形

解説

今回はヒルシュスプルング病とストーマについて解説します。

ヒルシュスプルング病とは

ヒルシュスプルング病とは、腸管壁にある神経節細胞が先天的に欠如することで、その部分の腸管が蠕動できず、機能的な腸閉塞を起こす疾患です。先天性巨大結腸症とも呼ばれます。神経節細胞は腸の蠕動運動を司る細胞で、これが肛門側から連続して欠落するため、無神経節腸管が弛緩できず、口側の正常腸管に便やガスが貯留して巨大結腸を形成します。

症状と診断

出生4,000〜5,000人に1人の頻度で、男児に多くみられます。新生児期に、生後24〜48時間以内に出るべき胎便の排泄遅延で発症し、腹部膨満、嘔吐、難治性の便秘が続きます。直腸粘膜生検で神経節細胞の欠如を確認することで確定診断となります。

治療とストーマ造設

治療は手術が原則です。新生児期にはまず一時的ストーマを造設して腸閉塞を解除し、状態が安定した後に根治術で無神経節腸管を切除し、正常腸管を肛門に吻合します。

ストーマとは

ストーマとは、腹壁に人工的に造設した便や尿の排泄口で、人工肛門・人工膀胱とも呼ばれます。消化管ストーマには**回腸ストーマ(イレオストミー)**と結腸ストーマ(コロストミー)があり、回腸ストーマは水様便が持続的に排泄されるため皮膚障害を起こしやすいのが特徴です。

乳児のストーマケア

乳児のストーマケアで最も重要なのは、ケアを行うのは本人ではなく介助者である母親である点です。成人では本人が便を捨てやすいよう排泄口を下向きに装着しますが、乳児では母親がオムツ交換や抱っこをしながら便を破棄するため、排泄口は体の外側を向くように装具を貼付します。これにより便破棄が行いやすく、便漏れのリスクも軽減されます。乳児の皮膚は薄くデリケートなため、低刺激の皮膚保護剤を使用し装具交換は短時間で行います。

まとめ

ヒルシュスプルング病は神経節細胞の先天性欠如により機能的腸閉塞を起こす疾患で、新生児期の胎便排泄遅延と腹部膨満で発症します。治療は一時的ストーマ造設後に根治術を行い、乳児のストーマケアでは介助者である母親の視点で排泄口を外側に向けて装具を貼ることが国試で問われる重要ポイントです。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    腸管壁の神経節細胞が先天的に欠如し、無神経節腸管が蠕動できずに機能的腸閉塞を起こす疾患をという。

  2. 2.

    ヒルシュスプルング病で先天的に欠如している、腸管の蠕動運動を司る細胞はである。

  3. 3.

    ヒルシュスプルング病の新生児期に特徴的にみられる症状で、生後24〜48時間以内に排泄されるべきものが遅れる現象をという。

  4. 4.

    ヒルシュスプルング病の確定診断は、直腸粘膜により神経節細胞の欠如を確認することで行われる。

  5. 5.

    ヒルシュスプルング病に対しては、新生児期にまずを造設し、その後に無神経節腸管を切除する根治術を行う。

  6. 6.

    乳児のストーマケアでは、介助者である母親が便を破棄しやすいよう、装具の排泄口は体のに向くように貼付する。

  7. 7.

    回腸に造設する消化管ストーマをといい、水様便が排泄されるため皮膚障害を起こしやすい。

ヒルシュスプルング病とストーマ」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。