高齢者世帯の構造統計
老年看護学 / 老年看護総論・その他
解説
今回は高齢者世帯の構造統計について解説します。日本は少子高齢化と核家族化が進み、65歳以上の高齢者がいる世帯の構造は大きく変化しています。地域包括ケアや介護保険、孤独死対策、高齢者虐待防止などの基礎データとして、国試では国民生活基礎調査の数値が頻出します。
国民生活基礎調査とは
国民生活基礎調査は厚生労働省が実施する大規模な統計調査で、世帯構造や所得、健康状態などを調べます。高齢者世帯の動向を把握する基本資料であり、3年ごとに大規模調査が行われます。65歳以上の者のいる世帯とは、世帯員の中に65歳以上の者が一人でも含まれている世帯のことを指します。
65歳以上のいる世帯の構造
平成26年(2014年)国民生活基礎調査では、65歳以上のいる世帯は全世帯の約46.7%を占めていました。その内訳は、夫婦のみの世帯が30.7%で最も多く、次いで単独世帯が25.3%、親と未婚の子のみの世帯が約2割(20.1%)、三世代世帯が13.2%、その他が10.7%となっていました。
さらに最新の令和4年(2022年)国民生活基礎調査では、65歳以上のいる世帯は全世帯の**50.6%**へと増加し、半数を超えました。世帯構造別では夫婦のみ32.1%、単独31.8%、親と未婚の子20.1%、三世代は7.1%まで減少しています。少子高齢化と核家族化の進行により、三世代世帯は減少し、単独世帯と夫婦のみの世帯が増加しているのが大きな傾向です。
高齢者単独世帯の特徴
65歳以上の単独世帯、いわゆる一人暮らしの高齢者は年々増加しており、2018年時点で全世帯の約13%を占めています。配偶者との死別や子との別居が背景にあり、孤独死や閉じこもり、虐待の発見遅れなど社会的課題と直結します。
高齢者の住宅事情
平成30年度の高齢者の住宅と生活環境に関する調査では、賃貸住宅に住んでいる割合が最も多いのは単身世帯で約26.9%でした。次いで夫婦のみ世帯が10.3%、三世代世帯が6.9%です。単身高齢者は配偶者との死別による住み替えや、持ち家の維持が経済的に困難になることから、賃貸居住の割合が高くなります。賃貸住宅では災害時の支援、見守り、成年後見制度の活用などが地域包括ケアの重要な視点となります。
確認問題(穴埋め)
空欄をタップすると答えが表示されます。
- 1.
平成26年国民生活基礎調査で、65歳以上のいる世帯のうち最も多かった世帯構造はである。
- 2.
平成26年国民生活基礎調査で、65歳以上のいる世帯のうち親と未婚の子のみの世帯は約を占めた。
- 3.
令和4年国民生活基礎調査で、65歳以上のいる世帯は全世帯の約%を占めた。
- 4.
少子高齢化と核家族化の進行により、近年減少しているのはである。
- 5.
平成30年度の高齢者の住宅と生活環境に関する調査で、賃貸住宅居住の割合が最も多い世帯はである。
- 6.
国民生活基礎調査を実施しているのはである。
- 7.
65歳以上の単独世帯の増加は、孤独死やの発見遅れなど社会的課題と直結する。
