性同一性障害特例法
健康支援と社会保障制度 / 福祉法・人権関連法
解説
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(通称:性同一性障害特例法)とは、性同一性障害をもつ人が一定の要件を満たした場合に、家庭裁判所の審判によって戸籍上の性別を変更できるよう定めた法律です。今回はこの特例法について解説します。
性同一性障害とは
性同一性障害とは、生物学的な性(からだの性)と、自分が認識する性(こころの性、性自認)とが一致せず、そのことに持続的な違和感を抱き、社会生活に支障をきたしている状態をいいます。診断にあたっては、専門的知識をもつ複数の医師による慎重な判断が求められます。
特例法の概要
本法律は平成16年(2004年)に施行されました。性別変更の審判を申し立てる先は家庭裁判所であり、申立てにあたっては2名以上の医師による性同一性障害の診断が前提となります。
戸籍上の性別変更の要件
特例法第3条第1項では、戸籍上の性別の取扱いの変更審判を受けるための要件が定められています。施行当初は20歳以上とされていましたが、民法改正に伴い現在は18歳以上であることが要件とされています。
そのほかの要件として、現に婚姻をしていないこと、現に未成年の子がいないこと、生殖腺がないかまたはその機能を永続的に欠く状態にあること、他の性別に係る身体の性器に近似する外観を備えていることが定められています。これら5つの要件をすべて満たす必要があります。
なお、2023年の最高裁判決により生殖腺に関する要件は違憲と判断され、見直しが進められています。
まとめ
性同一性障害特例法は2004年に施行され、家庭裁判所の審判による戸籍上の性別変更を可能とした法律です。国試対策としては、申立先が家庭裁判所であること、2名以上の医師の診断が前提であること、年齢・婚姻・未成年の子・生殖腺・外観に関する5要件をしっかり押さえておきましょう。あわせて多様な性のあり方への理解も深めておくことが大切です。
確認問題(穴埋め)
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- 1.
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律は年(2004年)に施行された。
- 2.
特例法に基づく戸籍上の性別変更の申立先はである。
- 3.
性別変更の審判には名以上の医師による性同一性障害の診断が必要である。
- 4.
現在、性別変更の要件として年齢は歳以上であることが求められる。
- 5.
性別変更の要件として、現にをしていないことが定められている。
- 6.
性別変更の要件として、現にがいないことが定められている。
- 7.
性別変更の要件として、がないかまたはその機能を永続的に欠く状態であることが求められる。
- 8.
性別変更の要件として、他の性別に係る身体の性器にを備えていることが求められる。
