訪問看護師の関わりの原則
看護師国家試験 第104回 午前 第69問 / 地域・在宅看護論 / 地域・在宅看護の対象と概念
国試問題にチャレンジ
訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。
- 1.看護師の判断で訪問時間を延長する。
- 2.療養者のライフスタイルを尊重する。
- 3.1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。
- 4.訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。
対話形式の解説
博士
訪問看護で大切な姿勢は何かな。
サクラ
療養者の生活の場での看護ですから、その方らしさを尊重することですね。
博士
ライフスタイルの尊重は基本中の基本じゃ。
サクラ
時間延長は看護師の判断でしてよいですか。
博士
制度上、保険の種類や訪問看護指示書・ケアプランで決められておるぞ。
サクラ
個人で勝手に変更はできないのですね。
博士
独居だと家族支援は不要かな。
サクラ
いえ、緊急連絡先やキーパーソンの確認は必須です。
博士
時間外の個人的なお付き合いはどうじゃ。
サクラ
職業倫理上の境界を超えるので不適切ですね。
博士
したがって正解は2じゃ。
サクラ
ケアマネや主治医、訪問介護との連携も重要ですね。
博士
多職種連携は在宅ケアの要じゃな。
サクラ
意思決定支援も忘れてはいけませんね。
博士
療養者中心の姿勢を貫くのじゃ。
POINT
訪問看護は生活の場で展開される看護であり、療養者のライフスタイル尊重・自己決定支援・家族支援・多職種連携が原則です。訪問時間や回数は制度上のルールに基づき調整され、独居でも家族や支援者との関係構築は欠かせません。専門職としての境界を保ちつつ、その人らしい暮らしを支える視点が求められます。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。
解説:正解は2の「療養者のライフスタイルを尊重する。」です。訪問看護は療養者の生活の場で提供される看護であり、価値観・生活習慣・家族との関係性を理解し、その人らしい暮らしを支えることが基本理念です。
選択肢考察
-
× 1. 看護師の判断で訪問時間を延長する。
訪問時間や回数は医療保険・介護保険の枠組みやケアプランに基づき決められます。看護師個人の判断で延長することは制度上認められません。
-
○ 2. 療養者のライフスタイルを尊重する。
在宅看護の基本原則であり、療養者の生活リズム・嗜好・家族文化を尊重した上で看護計画を立案することが求められます。
-
× 3. 1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。
独居であっても緊急時連絡先・キーパーソン・支援者の確認が不可欠です。家族との関係性は安全確保や意思決定支援に直結します。
-
× 4. 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。
個人的関係を持つことは職業倫理上不適切で、専門職としての境界(プロフェッショナル・バウンダリー)を逸脱する行為です。
訪問看護は主治医の訪問看護指示書に基づきケアマネジャーが作成するケアプランに沿って提供されます。療養者中心・自己決定支援・家族支援・多職種連携が四つの柱です。
訪問看護の基本理念と職業倫理を理解しているかを問う問題です。
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