氷枕の作り方、4つのポイントで完璧に
看護師国家試験 第106回 午後 第23問 / 必修問題 / 日常生活援助技術
国試問題にチャレンジ
氷枕の作り方で適切なのはどれか。
- 1.氷を隙間なく入れる。
- 2.濡れたタオルで覆う。
- 3.内部の空気は残しておく。
- 4.水漏れがないことを確認する。
対話形式の解説
博士
今日は基本中の基本『氷枕の作り方』を確認するぞ。臨床でもよく使う冷罨法じゃ。
サクラ
氷枕って、氷をぎっしり詰めた方が冷えそうなイメージですが違うんですか?
博士
そこがポイントじゃ。氷枕は氷を1/2〜2/3程度にして、隙間を埋める水を少量入れるのが正解じゃ。
サクラ
えっ、水も入れるんですね?なぜですか?
博士
氷同士の隙間があると熱伝導率が下がるし、硬くて頭にフィットせぬ。水を少し足すとなじみが良くなり冷却も均等になる。
サクラ
なるほど。では空気はどうするんですか?
博士
空気はしっかり抜く。内部に空気があると熱が伝わりにくく、枕が不安定で頭からずれやすい。袋の口を水面近くまで押し込んで空気を追い出し、栓を閉めるのじゃ。
サクラ
選択肢3の『内部の空気は残しておく』は誤りなんですね。
博士
その通り。そしてタオルだが、どんなタオルで巻く?
サクラ
濡れたタオルですか?
博士
ブブー。氷枕の表面の水分をしっかり拭き取ってから、乾いたタオルで包むのじゃ。
サクラ
あ、濡れタオルだと寝具や頭皮が濡れてしまいますね。
博士
その通り。結露で湿ってきたら、タオルをこまめに交換するのが看護師の細やかな気配りじゃ。
サクラ
最後の『水漏れがないことを確認する』は、なぜそんなに大事なんですか?
博士
もし漏れれば寝具もパジャマもびしょ濡れ。皮膚浸軟や低体温、患者の不快、夜間であれば安眠の妨げにもなる。だから栓を閉めたら必ず逆さにして確認するのじゃ。
サクラ
意識障害や麻痺のある患者さんは『冷たい』と訴えられないから、より注意が必要ですね。
博士
よい視点じゃ。皮膚の観察や循環状態の確認もセットで行う必要がある。
サクラ
解熱目的なら、頸部や腋窩、鼠径部を冷やすほうが効果的とも聞きました。
博士
その通り。太い血管を冷やすと全身の冷却効率が高い。目的に応じた部位選択も大事じゃ。
POINT
氷枕の作り方では、氷を1/2〜2/3入れて水で隙間を埋め、空気を抜き、表面の水分を拭き取って乾いたタオルで包むのが基本です。最も重要な安全確認として、栓を閉めた後に水漏れがないか必ず確認します。水漏れは寝具汚染や皮膚トラブル、低体温につながるため、基本中の基本として確実に行う必要があります。意識障害・麻痺のある患者では冷感を訴えられないことに配慮し、皮膚状態や冷却効果を定期的に観察する姿勢が求められます。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:氷枕の作り方で適切なのはどれか。
解説:正解は 4 です。氷枕は患者の頭部に直接当てるため、水漏れは不快感や寝具の汚染、皮膚トラブルの原因になります。使用前には必ず水漏れがないことを確認することが最も重要な基本手技です。
選択肢考察
-
× 1. 氷を隙間なく入れる。
氷は氷枕の1/2〜2/3程度とし、隙間を埋める程度に水を入れるのが適切。氷を詰め込みすぎると枕が硬くなり、頭部にフィットせず不快となる。
-
× 2. 濡れたタオルで覆う。
氷枕の表面の水分を拭き取ってから乾いたタオルで包むのが正しい。結露で濡れやすいので、湿ったら適宜交換し、皮膚が冷えすぎたり寝具が湿るのを防ぐ。
-
× 3. 内部の空気は残しておく。
内部に空気が残ると熱伝導率が低下し冷却効果が落ちるうえ、枕が不安定になり頭部にフィットしない。口をつまんで空気をしっかり抜いてから栓をする。
-
○ 4. 水漏れがないことを確認する。
栓を閉めた後、逆さにしたり軽く押したりして水漏れがないか必ず確認する。漏れがあると寝具が濡れ、皮膚トラブルや患者の不快感・低体温につながるため必須の確認事項。
氷枕使用時の注意点としては、①当てる部位の皮膚状態を事前に観察、②直接皮膚に触れないようタオルで包む、③長時間の使用で凍傷や過度な冷却を招かないよう定期的に観察、④意識障害や麻痺のある患者では冷感を訴えられないので特に注意、などがある。解熱目的では頸部・腋窩・鼠径部など太い血管が走る部位への冷罨法のほうが効果的な場合もある。
氷枕の作成・使用手順で、冷却効果と患者の安全・安楽を両立させる基本知識が問われている。『水漏れ確認』が基本中の基本。
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