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平均寿命の正体 0歳児の余命という意味

看護師国家試験 第103回 午前 第2問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル

国試問題にチャレンジ

103回 午前 第2問

平均寿命は[ ]歳の平均余命である。[ ]に入るのはどれか。

  1. 1.0
  2. 2.5
  3. 3.10
  4. 4.20

対話形式の解説

博士 博士

今日は平均寿命の定義を正しく理解する問題じゃ。意外と勘違いしている人が多いところじゃから、しっかり覚えてほしい。

アユム アユム

博士、平均寿命って、亡くなった人の年齢の平均かと思っていました。

博士 博士

それは多くの人が勘違いするところじゃが、違うんじゃよ。平均寿命とは「0歳の平均余命」なんじゃ。だから正解は1の0じゃな。

アユム アユム

0歳の平均余命?どういう意味ですか?

博士 博士

平均余命とは、ある年齢に達した人がその後何年生きられるかを示す統計値じゃ。0歳児の平均余命を特に「平均寿命」と呼ぶ。つまりその年に生まれた赤ちゃんが平均してあと何年生きられるかを表す指標なんじゃよ。

アユム アユム

なるほど!じゃあ「死んだ人の平均年齢」ではないんですね。

博士 博士

そのとおり。生命表という統計から計算される理論値で、その年の年齢別死亡率がそのまま続くと仮定して算出される。だから過去に亡くなった人の年齢を単純平均したものではないんじゃ。

アユム アユム

日本の平均寿命って今どれくらいなんですか?

博士 博士

令和4年(2022年)で男性81.05歳、女性87.09歳じゃ。世界トップクラスじゃな。戦後すぐの昭和22年は男性50歳、女性54歳じゃったから、70年余りで30歳以上延びた計算になる。

アユム アユム

すごい伸びですね!何が要因なんですか?

博士 博士

戦後の栄養改善、衛生環境の向上、医療水準の発展、感染症対策の進歩、乳幼児死亡率の劇的な低下などじゃな。特に乳幼児死亡率の低下は0歳の平均余命を大きく押し上げる要因になる。

アユム アユム

最近よく「健康寿命」って聞きますが、平均寿命とは違うんですか?

博士 博士

いい質問じゃ。健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことで、2019年時点で男性72.68歳、女性75.38歳じゃった。平均寿命との差は男性で約8.5年、女性で約12年もあるんじゃ。

アユム アユム

その差は介護や医療を必要とする期間ということですよね。

博士 博士

そう、まさに看護や介護の需要が集中する期間じゃ。健康寿命を延ばし、平均寿命との差を縮めることが「健康日本21(第三次)」などの保健政策の重要課題になっておる。

アユム アユム

他の選択肢の5歳・10歳・20歳の平均余命も計算されているんですか?

博士 博士

もちろん生命表には全年齢の平均余命が掲載されておる。でも特別な呼び名がついているのは0歳の平均余命だけ、つまり「平均寿命」じゃけ。

アユム アユム

平均寿命の意味、これでばっちりわかりました!

POINT

平均寿命とは「0歳の平均余命」のことで、その年に生まれた赤ちゃんが平均してあと何年生きられるかを示す統計指標です。生命表に基づき年齢別死亡率から算出される理論値であり、亡くなった人の年齢を平均したものではありません。日本の平均寿命は令和4年で男性81.05歳・女性87.09歳と世界トップクラスです。一方で健康寿命(男性72.68歳・女性75.38歳)との差は男性約8.5年・女性約12年あり、この差の短縮が現代の保健医療の大きな課題となっています。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:平均寿命は[ ]歳の平均余命である。[ ]に入るのはどれか。

解説:正解は 1 です。平均寿命は「0歳の平均余命」と定義されています。平均余命とは、ある年齢に達した人がその後何年生きられるかを示す統計値で、厚生労働省が毎年作成する生命表から算出されます。0歳児の平均余命を特に「平均寿命」と呼び、その年に生まれた赤ちゃんが平均してあと何年生きられるかを表します。「亡くなった人の平均年齢」ではない点に注意が必要です。日本の平均寿命は世界トップクラスで、令和4年(2022年)には男性81.05歳、女性87.09歳となっています(厚生労働省「令和4年簡易生命表」)。平均寿命は地域の保健水準、医療水準、栄養状態、衛生環境などを総合的に反映する指標として国際比較にも用いられます。なお、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を示す「健康寿命」(2019年で男性72.68歳、女性75.38歳)と平均寿命との差を縮めることが、近年の保健政策の重要課題となっています。

選択肢考察

  1. 1.  0

    正しい選択肢です。平均寿命は「0歳の平均余命」と定義されており、その年に生まれた0歳児が平均してあと何年生きられるかを表す指標です。生命表に基づき算出されます。

  2. × 2.  5

    誤りです。5歳の平均余命は単に「5歳の平均余命」と呼ばれ、平均寿命とは区別されます。各年齢の平均余命は生命表に掲載されますが、特に0歳の値だけが「平均寿命」と呼ばれます。

  3. × 3.  10

    誤りです。10歳の平均余命も生命表で示される値の一つですが、これは平均寿命ではありません。平均寿命は0歳児の平均余命を意味します。

  4. × 4.  20

    誤りです。20歳の平均余命は20歳時点での残存余命であり、平均寿命とは異なります。平均寿命は0歳基準の指標です。

厚生労働省が公表する生命表は、ある期間の死亡率がそのまま継続すると仮定した場合の平均余命を年齢別に算出したもので、毎年作成される「簡易生命表」と国勢調査ベースで5年ごとに作成される「完全生命表」があります。日本人の平均寿命は戦後著しく延伸し、昭和22年(1947年)には男性50.06歳・女性53.96歳でしたが、令和4年には男性81.05歳・女性87.09歳に達しました。平均寿命と健康寿命の差は男性で約8.5年、女性で約12年あり、この差を縮めるための健康日本21(第三次)などの施策が進められています。

平均寿命とは「0歳の平均余命」のことで、その年に生まれた赤ちゃんが平均してあと何年生きられるかを表す。