発達の順序性を整理する
看護師国家試験 第113回 午後 第6問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル
国試問題にチャレンジ
成長・発達における順序性で正しいのはどれか。
- 1.頭部から脚部へ
- 2.微細から粗大へ
- 3.複雑から単純へ
- 4.末梢から中心へ
対話形式の解説
博士
今回は乳幼児の発達の順序性を問う問題じゃ。基本原則を言えるかのう。
アユム
はい、頭から足へ、中心から末梢へ、粗大から微細へ、単純から複雑へ、だったと思います。
博士
完璧じゃ。それを踏まえて選択肢を見てみよう。まず頭部から脚部へはどうかな。
アユム
首すわりのあとに座位、立位と続くので合っています。
博士
そのとおり。頭尾方向の発達と呼ばれ、最も有名な原則じゃ。
アユム
微細から粗大へは逆ですよね。
博士
うむ。最初は腕を大きく振るような粗大運動からで、親指と人差し指でつまむような微細運動はあとから発達する。
アユム
複雑から単純へも逆ですね。
博士
そうじゃ。反射や単純動作を積み重ねて複雑な協調運動に至る。ピアノを弾くような動作はその集大成じゃな。
アユム
末梢から中心へも逆で、肩から指先へと発達するのですね。
博士
よく理解しておる。体幹の支持力がつかないと末梢の精緻な運動はできんのじゃ。
アユム
月齢の目安も合わせて覚えておくと良さそうですね。
博士
そうじゃ。首すわり3〜4か月、寝返り5〜6か月、座位7〜8か月、独歩1歳前後と順序性どおりに進むのじゃ。
アユム
順序が守られていないときは発達の問題を疑う、と。
博士
そのとおり。順序性は方向が逆転せぬが、速度には個人差があることも忘れずにな。
POINT
成長・発達には頭尾方向、中枢末梢、粗大から微細、単純から複雑という4つの順序性があります。本問の正解である頭部から脚部へは頭尾方向の発達を示すもので、首すわりから独歩に至る運動発達の基本原則です。他の選択肢はいずれも方向が逆になっており、順序性を誤って覚えていると判断を間違えやすい点に注意が必要です。月齢ごとの運動発達の目安と合わせて学習することで、臨床でも発達の遅れや偏りに気づきやすくなります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:成長・発達における順序性で正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。ヒトの成長・発達には『頭部から尾部(脚部)へ』『中枢から末梢へ』『粗大運動から微細運動へ』『単純から複雑へ』といった一定の方向性があります。この順序性は個人差はあっても方向が逆転することはなく、頭部から脚部へ向かう発達は最も基本的な原則の一つです。
選択肢考察
-
○ 1. 頭部から脚部へ
頭尾方向の発達と呼ばれ、まず首がすわり、次いで座位、立位、歩行へと下方へ向けて運動機能が獲得されていきます。これが正しい順序性です。
-
× 2. 微細から粗大へ
順序は逆で、腕全体を振るなどの粗大運動が先に発達し、その後に指先でつまむなどの微細運動が発達します。
-
× 3. 複雑から単純へ
発達は単純な動作から複雑な動作へと進みます。反射的・単純な動きを基盤として協調運動や複合的行為が可能になります。
-
× 4. 末梢から中心へ
中枢(体幹)から末梢(四肢末端)へ向かって発達します。肩から腕、手、指先の順に動きが精緻化していきます。
発達の主な目安は、首すわりが生後3〜4か月、寝返りが5〜6か月、座位が7〜8か月、つかまり立ちが9〜10か月、独歩が12〜15か月頃です。これらも頭尾方向・中枢末梢の法則と整合しており、発達の順序性を意識して観察すると異常の早期発見につながります。
成長・発達の4つの順序性(頭尾方向・中枢末梢・粗大から微細・単純から複雑)のうち、正しい方向を選ぶ必修問題です。
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