日本人はどこで最期を迎えるか
看護師国家試験 第113回 午前 第2問 / 必修問題 / 看護の対象と活動の場
国試問題にチャレンジ
令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多いのはどれか。
- 1.自宅
- 2.病院
- 3.老人ホーム
- 4.介護医療院・介護老人保健施設
対話形式の解説
博士
令和3年の人口動態統計では、死亡場所のトップは何じゃと思うかのう。
アユム
自宅が増えていると聞きますが、やはり病院でしょうか。
博士
その通り、病院が約65.9%で最も多いぞい。
アユム
思ったより高いですね。
博士
日本は急性期医療を中心に整備されてきた背景があるんじゃよ。
アユム
自宅死亡はどのくらいなんですか。
博士
約17.2%で、徐々に増加傾向にあるんじゃ。
アユム
地域包括ケアの影響でしょうか。
博士
そうじゃ、訪問診療や訪問看護の普及が大きい。
アユム
老人ホームや介護施設はどうですか。
博士
合わせても病院には及ばず、1割強程度じゃのう。
アユム
歴史的にはどうだったのですか。
博士
1950年代は自宅死亡が8割超で、1976年に病院が自宅を抜いたんじゃ。
アユム
時代とともに大きく変わってきたんですね。
博士
死因順位や地域差とあわせて覚えると国試で強いぞい。
POINT
令和3年の人口動態統計では病院が約65.9%で最多、自宅約17.2%、介護施設類は数%から1割程度です。病院中心の体制を反映する結果ですが、地域包括ケアの推進で在宅看取りは漸増中です。死亡場所の歴史的推移と今後のトレンドを押さえましょう。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:令和3年(2021年)の人口動態統計における死亡場所で最も多いのはどれか。
解説:正解は2の「病院」です。厚生労働省の人口動態統計(令和3年)によると、死亡者の死亡場所別構成割合は病院が約65.9%と最も高く、次いで自宅が約17.2%、介護老人保健施設や老人ホーム等を含む介護関連施設を合計しても病院には及びません。背景には、日本の医療体制が急性期医療を中心として整備されてきたこと、そして疾病末期に入院して治療を受けながら最期を迎えるケースが多いことがあります。一方で地域包括ケアシステムの推進により在宅看取りの割合は徐々に上昇傾向にあり、特にCOVID-19流行下では自宅死亡の割合が一時的に増加しました。
選択肢考察
-
× 1. 自宅
自宅での死亡は約17.2%で近年増加傾向にありますが、病院には及びません。訪問診療や訪問看護の普及で伸びているものの、看取り体制の整備は地域差が大きい現状です。
-
○ 2. 病院
病院での死亡は約65.9%で最多を占めます。急性期治療中の死亡や終末期入院後の死亡が多く、長年にわたり首位を維持しています。
-
× 3. 老人ホーム
特別養護老人ホームや有料老人ホームなどを合わせても1割程度で、病院より大幅に少ないです。ただし高齢化に伴い年々割合は上昇しています。
-
× 4. 介護医療院・介護老人保健施設
介護医療院や老健施設での死亡は数%にとどまります。慢性期療養を担う施設ですが、急変時には病院搬送となるケースが多くみられます。
死亡場所の年次推移をみると、1950年代までは自宅死亡が8割を超えていましたが、1976年に病院死亡が自宅死亡を上回り、その後病院が長く首位を占めています。地域包括ケアシステムでは「住み慣れた地域で最期まで」が理念とされており、在宅看取りの比率は今後も漸増が見込まれます。死因順位(1位悪性新生物、2位心疾患、3位老衰)とあわせて覚えると理解が深まります。
病院中心の医療提供体制を反映した死亡場所の分布と、その最多割合を問う問題です。
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