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フェンタニルは金庫の中へ!麻薬管理の法律を完全マスター

看護師国家試験 第107回 午前 第17問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理

国試問題にチャレンジ

107回 午前 第17問

他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか。

  1. 1.ヘパリン
  2. 2.インスリン
  3. 3.リドカイン
  4. 4.フェンタニル

対話形式の解説

博士 博士

今日は医薬品の保管方法について学ぶぞ。特に厳重なのが麻薬じゃ。

サクラ サクラ

麻薬って、映画みたいに怖いイメージですけど、病院でも使うんですか?

博士 博士

もちろんじゃ。医療用麻薬はがん性疼痛や術後疼痛の管理に欠かせない。モルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどが代表じゃ。

サクラ サクラ

フェンタニルはよく聞きます。

博士 博士

モルヒネの50〜100倍の鎮痛効果がある強オピオイド鎮痛薬で、貼付剤や注射剤として使われる。それだけに厳重な管理が必要なんじゃ。

サクラ サクラ

どう管理するんですか?

博士 博士

「麻薬及び向精神薬取締法」で定められておる。①他の医薬品と区別して保管、②鍵のかかる堅固な設備に保管、③麻薬管理者が出納を記録、この3つは必須じゃ。

サクラ サクラ

堅固な設備って、具体的には?

博士 博士

重量があって簡単に持ち運べない金属製金庫じゃ。壁や床に固定するのが理想。勝手に持ち出されないよう物理的な対策が必要なんじゃ。

サクラ サクラ

盗まれたり失くしたりしたらどうなるんですか?

博士 博士

麻薬事故届を都道府県知事に提出する義務がある。空アンプルや使用残も法律で定められた手続きで廃棄しなきゃいかん。

サクラ サクラ

他の選択肢はどうですか?

博士 博士

ヘパリンは抗凝固薬、インスリンは糖尿病薬、リドカインは局所麻酔薬。いずれも麻薬ではない。

サクラ サクラ

インスリンは冷蔵保管ですよね。

博士 博士

その通り。未開封は2〜8℃で冷所保管じゃ。でも施錠までは法律で定めておらん。

サクラ サクラ

リドカインは劇薬と聞きました。

博士 博士

そうじゃ。劇薬は他の医薬品と区別する必要はあるが、施錠保管は義務付けられていない。白地に赤枠赤字で「劇」と表示するんじゃ。

サクラ サクラ

毒薬とは違うんですか?

博士 博士

毒薬はもっと厳しい。鍵のかかる場所に保管、黒地に白枠白字で「毒」と表示、となっておる。

サクラ サクラ

整理すると、麻薬と毒薬は鍵、劇薬は区別のみですね。

博士 博士

そうじゃ。さらに覚せい剤は麻薬と同等に厳しく、鍵のかかる堅固な場所に保管じゃ。

サクラ サクラ

保管区分は役割と法律の厳しさで覚えるんですね!

POINT

フェンタニルは医療用麻薬であり、麻薬及び向精神薬取締法に基づき、他の医薬品と区別して鍵のかかる堅固な金庫で保管することが義務付けられている。ヘパリン(抗凝固薬)、インスリン(糖尿病治療薬、冷所保管)、リドカイン(劇薬、区別のみ)と比較して、麻薬の管理は最も厳格である。医薬品の保管区分(麻薬・毒薬・劇薬・向精神薬・覚せい剤)は法律で定められており、看護師は正しい保管方法を知らなければならない。麻薬事故届の提出義務など、インシデント対応までセットで覚えておきたい。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか。

解説:正解は 4 です。フェンタニルは強オピオイド鎮痛薬の代表で、麻薬及び向精神薬取締法により「麻薬」として指定されている。麻薬は同法第34条の規定に基づき、①他の医薬品と区別して貯蔵、②鍵をかけた堅固な設備(重量のある金属製金庫など、容易に持ち運びできないもの)内に保管、③麻薬管理者による厳重な出納管理、が義務付けられている。使用残や空アンプルも施錠保管し廃棄方法も法律で決まっている。紛失や盗難時には都道府県知事への届出が必要。

選択肢考察

  1. × 1.  ヘパリン

    ヘパリンは抗凝固薬で、血栓形成予防や透析時の抗凝固に用いる。麻薬には該当せず、通常の医薬品と同様に保管すればよい。

  2. × 2.  インスリン

    インスリンは糖尿病治療薬。冷所(2〜8℃、未開封時)保管が必要だが、施錠保管は法律上義務づけられていない。

  3. × 3.  リドカイン

    リドカインは局所麻酔薬(アミド型)。劇薬に指定されており、他の医薬品と区別して貯蔵する必要はあるが、鍵をかけた堅固な設備内保管までは求められていない。

  4. 4.  フェンタニル

    正解。医療用麻薬であり、麻薬及び向精神薬取締法に基づき施錠できる堅固な金庫で厳重に保管する必要がある。

医薬品の保管区分:①麻薬(モルヒネ、フェンタニル、オキシコドンなど)→ 鍵のかかる堅固な金庫、麻薬以外の医薬品と区別。②向精神薬→ 鍵のかかる設備(ただし病院は原則必要、薬剤師常駐等で例外あり)。③毒薬→ 鍵のかかる場所、他の医薬品と区別、黒地に白枠白字表示。④劇薬→ 他の医薬品と区別(施錠までは不要)、白地に赤枠赤字表示。⑤覚せい剤→ 鍵のかかる堅固な場所。麻薬管理者は医師・歯科医師・獣医師・薬剤師の資格が必要。

麻薬の保管方法に関する法的規制を問う必修問題。医薬品の保管区分(麻薬・向精神薬・毒薬・劇薬)の違いを整理できているか。