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MRI検査前の確認事項を押さえよう

看護師国家試験 第110回 午前 第51問 / 老年看護学 / 健康状態・受療状況に応じた看護

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第51問

高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。

  1. 1.「夜はよく眠れますか」
  2. 2.「義歯を装着していますか」
  3. 3.「呼吸が苦しいことはありますか」
  4. 4.「水を飲むときにむせることはありますか」

対話形式の解説

博士 博士

今日は高齢者がMRI検査を受ける前に看護師が確認するべきことを考えていくぞ。

サクラ サクラ

はい、選択肢は睡眠、義歯、呼吸困難、むせ込みの4つですね。

博士 博士

まずMRIの原理じゃが、強力な磁石と電波を使って体内を画像化するのは知っておるか。

サクラ サクラ

はい、磁場を使うので金属を持ち込むと危険だと習いました。

博士 博士

その通りじゃ。ではなぜ高齢者で特に義歯の確認が大切なのじゃろうか。

サクラ サクラ

義歯の金属床やクラスプには鉄やコバルトクロムが含まれていることがあるからですね。

博士 博士

よく分かっておる。強い磁場で義歯が引き寄せられたら口腔内を傷つけてしまうし、画像も歪んでしまうのじゃ。

サクラ サクラ

睡眠の質を聞くのは関係ないのでしょうか。

博士 博士

睡眠はMRIの安全性や画像にはほぼ影響せんな。閉所恐怖症かどうかは別に確認する必要があるが、聞き方が違うわけじゃ。

サクラ サクラ

呼吸困難やむせ込みはどうですか。

博士 博士

呼吸困難は一般的な情報としては重要じゃが、単純MRIには直接関係しない。むせ込みも検査中は飲食しないから該当せんのじゃ。

サクラ サクラ

造影剤を使う場合は何を確認するのですか。

博士 博士

喘息や腎機能、過去の造影剤アレルギーを具体的に聞くことが大切じゃ。

サクラ サクラ

補聴器やヘアピン、湿布の金属成分も見落としやすいですね。

博士 博士

そうじゃ、高齢者ほど確認項目が多くなるから丁寧に聞き取るのじゃぞ。

POINT

MRIは強磁場を利用する検査であり、金属類の持ち込みは吸着事故や画像アーチファクトの原因となります。高齢者は義歯を装着していることが多く、金属床の義歯は必ず検査前に外す必要があるため、看護師は義歯の有無を確認します。ペースメーカーや脳動脈瘤クリップの既往も含めた問診、さらに閉所恐怖症や造影剤アレルギーの確認も安全な検査のために欠かせません。原理と禁忌をひとつながりで理解しておきましょう。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。

解説:正解は2です。MRI(磁気共鳴画像法)は強力な磁場を用いるため、体に装着している金属類が事故や画像不良の原因となります。高齢者は義歯を使用していることが多く、金属床やクラスプなど磁性体を含む義歯は検査前に必ず取り外す必要があります。したがって看護師は事前に義歯の装着の有無を確認することが最も適切です。

選択肢考察

  1. × 1.  「夜はよく眠れますか」

    睡眠状況は一般的な健康アセスメントには有用ですが、MRI検査の安全性や画像精度とは直接関係しません。高齢者では検査中の安静保持のため鎮静剤を使用することもありますが、その判断は睡眠の質ではなく不穏や閉所恐怖の有無を優先して確認します。

  2. 2.  「義歯を装着していますか」

    義歯には金属床や金属バネが含まれることが多く、強磁場に引き寄せられて破損や粘膜損傷を起こしたり、画像にアーチファクトを生じたりします。検査室へ入室する前に取り外して保管してもらう必要があるため、この確認が最優先となります。

  3. × 3.  「呼吸が苦しいことはありますか」

    呼吸困難の有無は一般的な全身状態の把握には重要ですが、MRIそのものは呼吸状態に影響を及ぼしません。造影MRIで問題になるのは気管支喘息や腎機能低下といった具体的既往であり、この曖昧な質問はMRI前の確認事項として適切ではありません。

  4. × 4.  「水を飲むときにむせることはありますか」

    嚥下障害は誤嚥性肺炎の評価には不可欠ですが、MRI中は経口での水分摂取も内服もしないため検査の安全性に直結しません。誤嚥の確認は食事介助場面で行うべきアセスメントです。

MRI禁忌・注意事項として、心臓ペースメーカー、植込み型除細動器、人工内耳、古い脳動脈瘤クリップなどがあります。カラーコンタクト、カイロ、湿布(鎮痛成分により熱傷を起こす製品あり)、刺青(顔料に金属含有)にも注意が必要です。高齢者では補聴器や下着のワイヤーの確認も忘れないようにしましょう。

MRIの原理である強磁場が金属と反応して事故や画像不良を起こすことを理解し、高齢者で特に見落としやすい金属含有物を確認できるかを問う問題です。