国民生活基礎調査と高齢者世帯の構造
看護師国家試験 第107回 午前 第48問 / 老年看護学 / 高齢者の理解と生活
国試問題にチャレンジ
平成26年( 2014年 )の国民生活基礎調査における65歳以上の高齢者がいる世帯について正しいのはどれか。
- 1.単独世帯は1割である。
- 2.三世代世帯は3割である。
- 3.夫婦のみの世帯は4割である。
- 4.親と未婚の子のみの世帯は2割である。
対話形式の解説
博士
国民生活基礎調査の問題じゃ。65歳以上のおる世帯は全世帯のどれくらいか覚えておるか?
アユム
平成26年時点で約46.7%だったと思います。ほぼ半分ですね。
博士
その通り。そして世帯構造の内訳、多い順に言ってみよ。
アユム
夫婦のみの世帯が30.7%で最多、次が単独世帯25.3%、親と未婚の子のみ20.1%、三世代13.2%、その他10.7%ですね。
博士
見事じゃ!これが国試の基本数値じゃぞ。夫婦のみ3割、単独2.5割、親と未婚の子2割、三世代1割と覚えるとよい。
アユム
三世代世帯が減ってきているんですね。
博士
そうじゃ。昭和の頃は三世代同居が高齢者のおる世帯の主流じゃったが、核家族化が進み、今では1割程度にまで減った。
アユム
単独世帯の増加は孤独死の問題とつながりますね。
博士
その通り。地域包括ケアシステムや民生委員の見守り、緊急通報装置など、多層的な見守り体制が必要じゃ。
アユム
「8050問題」というのもよく聞きます。
博士
80代の親と引きこもり傾向にある50代の未婚の子の同居問題じゃな。親の死後の生活が成り立たなくなる深刻な社会問題じゃ。親と未婚の子のみの世帯20.1%には、こうした課題が潜んでおる。
アユム
老老介護の問題も重要ですよね。
博士
夫婦のみ世帯30.7%の多くで、高齢者が高齢者を介護する老老介護が発生しておる。認認介護、認知症高齢者が認知症高齢者を介護する状況もある。
アユム
最新のデータではどう変わっていますか?
博士
令和4年(2022年)の調査では、65歳以上のおる世帯は50.6%まで上昇、単独世帯31.8%、夫婦のみ32.1%、三世代7.1%と、単独世帯が夫婦のみに迫る勢いじゃ。
アユム
単身高齢者への地域支援がますます重要ですね。
博士
介護保険、地域包括支援センター、訪問看護、配食サービス、緊急通報システム、多様な資源を組み合わせる必要がある。
アユム
看護師として地域のアセスメントも大事だと感じます。
博士
地域診断の視点じゃな。世帯構造のデータは、どんなサービスが必要かを示す地図のようなものじゃ。
アユム
公衆衛生看護学ともつながりますね。しっかり覚えます。
博士
世帯構造の変化は看護の対象家族の変化そのものじゃ。よく学ぶのじゃぞ。
POINT
平成26年国民生活基礎調査では65歳以上のいる世帯の構造は、夫婦のみ30.7%、単独25.3%、親と未婚の子のみ20.1%、三世代13.2%です。核家族化と単身化の進行により三世代世帯は減少し、単独世帯と夫婦のみ世帯が増加、老老介護や孤独死、8050問題といった新たな課題が生まれています。最新(令和4年)データでは単独世帯は31.8%まで増加し、地域包括ケアや見守り体制の整備が一層重要になっています。
解答・解説
正解は 4 です
問題文:平成26年( 2014年 )の国民生活基礎調査における65歳以上の高齢者がいる世帯について正しいのはどれか。
解説:正解は4の「親と未婚の子のみの世帯は2割である」(20.1%)です。平成26年(2014年)国民生活基礎調査によると、65歳以上の者のいる世帯は全世帯の約46.7%を占め、その世帯構造の内訳は夫婦のみの世帯30.7%が最多、次いで単独世帯25.3%、親と未婚の子のみの世帯20.1%、三世代世帯13.2%、その他10.7%となっています。近年は少子高齢化と核家族化の進行により三世代世帯が減少し、単独世帯と夫婦のみ世帯が増加する傾向が続いています。高齢者の世帯構造は地域包括ケア、介護保険サービス、虐待・孤独死対策を考える上で重要な基礎データです。
選択肢考察
-
× 1. 単独世帯は1割である。
単独世帯は25.3%で約2.5割(2割強)です。近年増加傾向にあり、孤独死や地域の見守り体制が課題となっています。
-
× 2. 三世代世帯は3割である。
三世代世帯は13.2%で約1割です。かつては高齢者がいる世帯の主要形態でしたが、核家族化の進行により減少し続けています。
-
× 3. 夫婦のみの世帯は4割である。
夫婦のみの世帯は30.7%で約3割です。65歳以上のいる世帯で最多の形態であり、老々介護の主要な担い手となっています。
-
○ 4. 親と未婚の子のみの世帯は2割である。
親と未婚の子のみの世帯は20.1%でちょうど2割です。8050問題(80代の親と50代の未婚の子の同居問題)の背景として社会的関心が高まっています。
最新(令和4年=2022年)の国民生活基礎調査では、65歳以上のいる世帯は全世帯の50.6%まで上昇し、単独世帯31.8%、夫婦のみ世帯32.1%、親と未婚の子のみの世帯20.1%、三世代世帯7.1%と、単独世帯が夫婦のみに迫る勢いで増加しています。国試では「夫婦のみと単独世帯で半数超、三世代は1割」を基本として押さえ、年次により数値が変動することを意識しましょう。
国民生活基礎調査による高齢者世帯の構造を理解しているかが問われています。核家族化・単身化の進行を反映した数値の把握が重要です。
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