StudyNurse

感染症法の五類感染症を見極めよう

看護師国家試験 第108回 午後 第86問 / 健康支援と社会保障制度 / 感染症と生活環境への対策

国試問題にチャレンジ

108回 午後 第86問

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法>に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。

  1. 1.後天性免疫不全症候群<AIDS>(acquired immunodeficiency syndrome)
  2. 2.腸管出血性大腸菌感染症(enterohemorrhagic E.coli infection)
  3. 3.つつが虫病(tsutsugamushi disease)
  4. 4.日本脳炎(Japanese encephalitis)
  5. 5.梅毒(syphilis)

対話形式の解説

博士 博士

今日は感染症法の分類問題じゃ。類型ごとの代表疾患は必ず暗記しておくべきじゃぞ。

アユム アユム

1類から5類まであって、さらに新型インフル等や新感染症もありましたね。

博士 博士

そのとおり。1類はエボラ・ペスト・ラッサ熱など最も危険で、建物封鎖まで可能じゃ。

アユム アユム

2類は?

博士 博士

結核・SARS・MERS・鳥インフルエンザH5N1・ジフテリアなどで、入院勧告の対象じゃ。

アユム アユム

3類は腸管感染症が中心でしたよね。

博士 博士

そうじゃ。コレラ・細菌性赤痢・腸チフス・パラチフス・腸管出血性大腸菌感染症の5つ。特定職業への就業制限があるのじゃ。だから2のO157は3類で誤り。

アユム アユム

4類は動物由来が多いですね。

博士 博士

マラリア・デング熱・つつが虫病・日本脳炎・狂犬病・Q熱などじゃ。3のつつが虫病も4のJapanese encephalitisも4類で誤りとなる。

アユム アユム

では5類は?

博士 博士

サーベイランス対象で、インフルエンザ・麻疹・風疹・水痘・AIDS・梅毒・MRSA感染症・性器クラミジア・ウイルス性肝炎(E・Aを除く)などじゃ。

アユム アユム

1のAIDSと5の梅毒が正解ですね。

博士 博士

そうじゃ。AIDSも梅毒も全数把握対象で、診断後7日以内の届出が必要じゃ。

アユム アユム

梅毒は最近増えていると聞きました。

博士 博士

そのとおり。特に20〜30代女性での急増が問題で、母子感染による先天梅毒も再増加している。周知と早期治療が課題じゃ。

アユム アユム

麻疹は何類でしたっけ?

博士 博士

5類で、診断後ただちに届出する全数把握対象疾患じゃ。一方でE型肝炎・A型肝炎は動物由来とされ4類に分類される点も注意。

アユム アユム

就業制限の区分も覚えておきます。

博士 博士

就業制限があるのは1〜3類。4・5類はないが、5類のサーベイランスは感染症対策の根幹じゃ。

POINT

感染症法はリスクの高さに応じて1〜5類等に分類され、五類感染症は発生動向調査により情報提供を行う感染症です。AIDSと梅毒はいずれも五類で全数把握対象、7日以内の届出が義務です。腸管出血性大腸菌は3類、つつが虫病と日本脳炎は4類に分類されます。類型と代表疾患を結びつけて覚えることが重要です。

解答・解説

正解は 1 5 です

問題文:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律<感染症法>に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。

解説:正解は 1 と 5 です。感染症法は感染症を1類から5類、新型インフルエンザ等感染症、指定感染症、新感染症に分類しています。五類感染症は発生動向調査(サーベイランス)により情報提供・公開を行い発生拡大を防ぐ感染症で、後天性免疫不全症候群(AIDS)と梅毒はいずれも五類に該当します。

選択肢考察

  1. 1.  後天性免疫不全症候群<AIDS>(acquired immunodeficiency syndrome)

    AIDSは五類感染症で全数把握対象となり、診断後7日以内の届出が義務付けられています。

  2. × 2.  腸管出血性大腸菌感染症(enterohemorrhagic E.coli infection)

    O157などは三類感染症で、飲食物を介した集団発生を防ぐため特定職業への就業制限があります。

  3. × 3.  つつが虫病(tsutsugamushi disease)

    つつが虫病は四類感染症で、ダニを介して動物から人へ感染する人獣共通感染症として管理されます。

  4. × 4.  日本脳炎(Japanese encephalitis)

    日本脳炎は蚊が媒介する四類感染症で、動物由来感染症として環境対策と予防接種で対応します。

  5. 5.  梅毒(syphilis)

    梅毒は五類感染症で全数把握対象、診断後7日以内の届出が必要です。近年は若年女性で急増しています。

感染症法の分類は、1類(エボラ・ペスト等最も危険)、2類(結核・SARS・鳥インフルH5N1等)、3類(コレラ・細菌性赤痢・腸チフス・O157等)、4類(マラリア・デング熱・つつが虫病・日本脳炎等の人獣共通)、5類(インフルエンザ・麻疹・風疹・梅毒・AIDS等)。就業制限があるのは1〜3類です。

感染症法の類型分類を正確に覚えているかを問う公衆衛生の基本問題で、特に3類・4類・5類の代表疾患を区別できるかが重要です。