精神保健福祉法の入院形態を区別する
看護師国家試験 第103回 午前 第37問 / 健康支援と社会保障制度 / 保健活動の基盤と制度
国試問題にチャレンジ
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく入院形態でないのはどれか。
- 1.任意入院
- 2.応急入院
- 3.勧告入院
- 4.医療保護入院
対話形式の解説
博士
今日は精神保健福祉法に基づく入院形態を整理しよう。法に定められた形態は5種類あるんじゃ。
サクラ
5種類というと?
博士
任意入院、医療保護入院、応急入院、措置入院、緊急措置入院じゃ。それぞれ要件と精神保健指定医の関与の仕方が違う。
サクラ
博士、正解はどれですか?
博士
正解は 3 の勧告入院じゃ。これは精神保健福祉法上には存在しない名称で、感染症法の文脈と混同されたものじゃ。
サクラ
1の任意入院はどんな入院ですか?
博士
本人の同意に基づく入院で、精神科入院の基本となる形態じゃ。本人が退院を申し出れば原則退院させる必要がある。
サクラ
2の応急入院は?
博士
急速な入院を要し家族等の同意が得られないとき、指定医1名の診察で72時間以内に限り行える入院じゃ。
サクラ
4の医療保護入院は?
博士
本人同意が得られない場合に家族等の同意と指定医1名の診察で行う入院じゃ。法の中心的な形態の一つじゃのう。
サクラ
措置入院との違いは何でしょう?
博士
措置入院は自傷他害のおそれが要件で、都道府県知事の権限により指定医2名以上の一致で行う。緊急措置入院は急速を要する場合の72時間限定じゃ。
サクラ
入院後の手続きにも決まりがあるんですか?
博士
医療保護入院では入院後10日以内に都道府県知事への届出と定期病状報告が必要じゃ。任意入院でも退院制限は指定医の判断で72時間に限られる。看護師は本人の権利擁護と告知文書の確認が大切じゃ。
POINT
精神保健福祉法に基づく入院は任意・医療保護・応急・措置・緊急措置の5形態である。勧告入院は同法には存在せず、感染症法の概念との混同で出題された誤答である。各形態の要件と指定医の関与、届出義務を整理して理解する必要がある。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく入院形態でないのはどれか。
解説:正解は 3 です。精神保健福祉法に定められた入院形態は、本人同意による任意入院、家族等の同意と精神保健指定医1名の診察による医療保護入院、急速を要し家族等の同意が得られない場合の応急入院(指定医1名・72時間以内)、自傷他害のおそれがある者を都道府県知事の権限で入院させる措置入院(指定医2名以上の一致)、そして急速を要する場合の緊急措置入院(指定医1名・72時間以内)の5種類です。「勧告入院」という名称は精神保健福祉法上は存在せず、結核などの感染症法に基づく入院に関連する概念です。
選択肢考察
-
× 1. 任意入院
任意入院は本人の同意に基づく入院形態で、精神保健福祉法第20条に規定される基本的な入院形態であり、法に基づく形態に含まれます。
-
× 2. 応急入院
応急入院は急速な入院を要し家族等の同意が得られない場合に指定医1名の診察により72時間以内行う入院で、精神保健福祉法第33条の7に規定される正規の形態です。
-
○ 3. 勧告入院
勧告入院は精神保健福祉法には存在しない名称であり、結核などに対する感染症法上の概念と混同されたものです。したがって本問の正解となります。
-
× 4. 医療保護入院
医療保護入院は本人の同意がなくとも家族等の同意と指定医1名の診察により行う入院で、精神保健福祉法第33条に規定される代表的な入院形態です。
措置入院は自傷他害のおそれが認められた精神障害者に対して都道府県知事の権限で行い、精神保健指定医2名以上の診察が一致することが要件です。緊急措置入院は急速を要する場合に指定医1名で72時間以内に限り行えます。医療保護入院では入院後10日以内に都道府県知事への届出と、定期病状報告の義務があります。任意入院でも本人の退院申し出があれば原則退院させる必要があります(72時間に限り精神保健指定医の判断で退院制限可)。
精神保健福祉法の入院形態5種類を正確に列挙でき、他法令の概念と混同しないかを問う設問です。
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