StudyNurse

配偶子のふしぎ:卵子と精子はどう作られるのか

看護師国家試験 第109回 午前 第59問 / 母性看護学 / 母性看護の基盤

国試問題にチャレンジ

109回 午前 第59問

配偶子の形成で正しいのはどれか。

  1. 1.卵子の形成では減数分裂が起こる。
  2. 2.精子の形成では極体の放出が起こる。
  3. 3.成熟卵子は X または Y 染色体をもつ。
  4. 4.精子は 23 本の常染色体と 1 本の性染色体をもつ。

対話形式の解説

博士 博士

今回は配偶子の形成を学ぶぞ。母性看護学の基礎じゃ。

サクラ サクラ

配偶子って、卵子と精子のことですよね。

博士 博士

その通り。体細胞は46本(23対)の染色体を持つが、配偶子は23本じゃ。半分になる理由はわかるかな?

サクラ サクラ

受精すると46本に戻すためですよね。2つ合わさって個体ができる。

博士 博士

正解じゃ。染色体を半分にするのが減数分裂、元に戻すのが受精と覚えよう。

サクラ サクラ

減数分裂の流れは?

博士 博士

第一減数分裂で相同染色体が分離、第二減数分裂で姉妹染色分体が分離。この過程で乗換え(crossing over)が起き、遺伝的多様性が生まれるのじゃ。

サクラ サクラ

卵子と精子で違いはありますか?

博士 博士

ある。卵形成は胎生期に始まり、第一減数分裂前期で一度停止する。思春期以降、排卵時に第二減数分裂中期まで進み、受精で完了するのじゃ。

サクラ サクラ

何十年もかかるんですね。

博士 博士

そう。一方、精子形成は思春期以降に連続的に進み、約70日で完成する。

サクラ サクラ

極体ってよく聞きますが、何ですか?

博士 博士

卵形成は不均等分裂で、1つの大きな卵細胞と小さな極体が生じる。細胞質を卵に集中させるための仕組みじゃ。

サクラ サクラ

選択肢2の「精子形成で極体放出」は逆ですね。

博士 博士

その通り。精子形成は等分裂で、4つすべてが精子になる。極体は生じない。

サクラ サクラ

3の「成熟卵子はXまたはY染色体」はどうですか?

博士 博士

母親はXXしか持たないから、卵子の性染色体は必ずX。Yを持つことはない。

サクラ サクラ

性決定は精子側のX・Yで決まるんですね。

博士 博士

うむ。Yを持つ精子が受精すればXY男児、Xを持つ精子ならXX女児となる。

サクラ サクラ

4の「23本の常染色体と1本の性染色体」は?

博士 博士

配偶子は合計23本じゃから、22本の常染色体+1本の性染色体が正しい。23+1=24ではなく、22+1=23じゃ。

サクラ サクラ

だから正解は1ですね。「卵子の形成では減数分裂が起こる」。

博士 博士

その通り。これは配偶子形成の大原則じゃ。看護師として遺伝カウンセリングや不妊治療の現場でも基本となる知識じゃ。

サクラ サクラ

受精卵の染色体異常、例えばダウン症候群(21トリソミー)はどこで起こるんですか?

博士 博士

多くは卵形成の減数分裂時の染色体不分離で起こるとされる。高齢出産でリスクが上がる理由の一つじゃ。

POINT

配偶子(卵子・精子)は生殖細胞が減数分裂を経て形成され、染色体数は体細胞の46本から半減した23本(22本の常染色体+1本の性染色体)となります。受精によって父由来と母由来の染色体が合わさり再び46本となり個体発生が始まるため、半減のしくみである減数分裂は生殖の根幹です。卵形成は胎生期から排卵・受精まで長期にわたり不均等分裂で1つの卵子と極体を生じるのに対し、精子形成は思春期以降に約70日で等分裂的に4つすべてが精子となります。卵子の性染色体は必ずXで、性決定はY染色体を持つ精子か否かで決まるという基本は、母性看護・遺伝・不妊治療など幅広い臨床場面の理解に不可欠です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:配偶子の形成で正しいのはどれか。

解説:正解は 1 です。配偶子(卵子・精子)は生殖細胞が減数分裂を経て形成される。ヒトの体細胞は46本(23対)の染色体を持ち、減数分裂によって染色体数が半減し、配偶子は23本の染色体(22本の常染色体+1本の性染色体)を持つ。受精によって再び46本となり個体が発生する。

選択肢考察

  1. 1.  卵子の形成では減数分裂が起こる。

    卵子形成では第一減数分裂・第二減数分裂を経て、染色体数が46本から23本に半減する。不均等分裂で1つの卵子と極体が生じる。

  2. × 2.  精子の形成では極体の放出が起こる。

    極体は卵形成に特有の産物で、細胞質の偏在によって生じる小さな細胞。精子形成では4つすべてが精子になり、極体は産生されない。

  3. × 3.  成熟卵子は X または Y 染色体をもつ。

    母親はXX染色体しか持たないため、成熟卵子の性染色体は必ずX。Y染色体は精子側からしか提供されない。

  4. × 4.  精子は 23 本の常染色体と 1 本の性染色体をもつ。

    正しくは22本の常染色体+1本の性染色体=合計23本。配偶子の染色体総数は23本であり、文中の「23本の常染色体」は誤り。

減数分裂は第一減数分裂(相同染色体の分離)と第二減数分裂(姉妹染色分体の分離)からなり、遺伝的多様性を生む乗換え(crossing over)もここで起こる。卵形成は胎生期に開始され第一減数分裂前期で停止、思春期以降の排卵時に第二減数分裂中期まで進み、受精をきっかけに完了する。精子形成は思春期以降に連続的に進行し、約70日で1個の精子が完成する。性決定は受精時のY染色体の有無で決まる。

配偶子形成の基本(減数分裂・染色体数・極体・性決定)を整理する問題。卵と精子の形成の違いを理解しているかが問われる。