StudyNurse

小児の痛みケアの基本

看護師国家試験 第103回 午前 第88問 / 小児看護学 / 検査・処置を受ける子どもと家族への看護

国試問題にチャレンジ

103回 午前 第88問

小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 1.新生児の痛みを把握する指標はない。
  2. 2.薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
  3. 3.遊びは痛みに対する非薬物療法の1つである。
  4. 4.過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
  5. 5.3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。

対話形式の解説

博士 博士

今日は小児の痛み管理について整理するぞ。痛みの評価と援助は発達段階に応じて使い分けることが大切じゃ。

アユム アユム

博士、新生児って痛みを表現できないので評価が難しそうですが…

博士 博士

いやいや、新生児にもちゃんと評価ツールがある。NIPS、PIPP、CRIESといった行動・生理指標を組み合わせたスケールで、表情、啼泣、四肢の動き、心拍、SpO2などから評価するんじゃ。

アユム アユム

じゃあ選択肢1の「指標はない」は誤りですね。

博士 博士

その通り。新生児でも痛みは把握可能じゃ。

アユム アユム

2番の薬物療法より非薬物療法を優先、はどうですか?

博士 博士

これも誤りじゃ。痛みの強度と原因に応じて両方を適切に組み合わせる。強い痛みには鎮痛薬を躊躇すべきではない。

アユム アユム

3番の遊びは非薬物療法ですよね。

博士 博士

正解じゃ。ディストラクション(気そらし)は代表的な非薬物療法で、絵本、音楽、シャボン玉、タブレットなどを用いて注意をそらすことで痛み知覚を軽減する。

アユム アユム

4番の過去の痛みと現在の訴えに関係ないというのは?

博士 博士

逆じゃ。過去の痛み体験は不安や予期反応として現在の痛み知覚を増強することが知られておる。だから処置の前には十分なプレパレーションが必要なんじゃ。

アユム アユム

5番の3歳から自己申告スケール使用可能は?

博士 博士

正解じゃ。3歳頃から言語発達が進み、Wong-Bakerフェイススケールで痛みの強さを表現できるようになる。学童期以上ならNRSやVASも使えるぞ。

アユム アユム

年齢に応じたスケールを使い分けるんですね。

博士 博士

そうじゃ。新生児はNIPS・PIPP、乳幼児はFLACC、3歳以上はフェイススケール、学童以上はNRS。新生児にはショ糖水投与も鎮痛効果があるぞ。

アユム アユム

非薬物療法と薬物療法を組み合わせて、子どもの苦痛を最小限にしたいですね。

POINT

小児の痛みは発達段階に応じた評価と援助が必要です。新生児にもNIPSなど評価指標が存在し、3歳頃から自己申告スケールが使用可能になります。遊びはディストラクションとして代表的な非薬物療法で、薬物療法と組み合わせて使うべきです。過去の痛み体験は現在の痛み知覚に影響します。

解答・解説

正解は 3 5 です

問題文:小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ。

解説:正解は 3 と 5 です。小児の痛みケアでは、年齢・発達段階に応じた評価ツールと援助方法が重要です。3歳頃から自分の言葉や表情で痛みを表現でき、フェイススケールなどの自己申告スケールが使用可能となります。また、遊び(ディストラクション)は注意をそらし痛みの知覚を緩和する代表的な非薬物療法の一つです。

選択肢考察

  1. × 1.  新生児の痛みを把握する指標はない。

    新生児にもNIPS、PIPP、CRIESといった行動・生理指標による痛み評価ツールが存在し、痛みの把握は可能です。

  2. × 2.  薬物療法よりも非薬物療法を優先する。

    痛みの強度や原因に応じて薬物療法と非薬物療法を適切に併用すべきで、一方を優先するわけではありません。

  3. 3.  遊びは痛みに対する非薬物療法の1つである。

    遊びによるディストラクションは注意をそらして痛みの知覚を軽減する代表的な非薬物療法です。

  4. × 4.  過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。

    過去の痛み体験は不安・予期反応として現在の痛み知覚を増強することが知られています。

  5. 5.  3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。

    3歳頃から言語発達が進み、フェイススケールなどの自己申告ツールで痛みを表現できるようになります。

痛み評価ツールは年齢に応じて使い分けます。新生児はNIPS・PIPP、乳幼児はFLACCスケール、3歳以上はWong-Bakerフェイススケール、学童期以上はNRSやVAS。非薬物療法には遊び、音楽、抱っこ、プレパレーション、ディストラクション、リラクセーション、母乳・ショ糖(新生児)などがあります。

小児の痛みは発達段階に応じた評価と援助が必要であり、新生児から評価可能であること、3歳以上で自己申告が可能になることを理解しているかを問う問題です。