若年性特発性関節炎の看護!冷?温?安静?
看護師国家試験 第103回 午前 第63問 / 小児看護学 / 慢性疾患・障害のある子どもと家族への看護
国試問題にチャレンジ
若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis)で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。
- 1.発疹が出現している間は隔離する。
- 2.Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
- 3.強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
- 4.朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。
対話形式の解説
博士
今日は若年性特発性関節炎、JIAの看護を学ぼう。どんな疾患か知っているかな?
サクラ
16歳未満で発症する原因不明の慢性関節炎ですよね。滑膜炎で関節が腫れて痛むと習いました。
博士
そう。6週間以上持続する関節炎が診断基準で、全身型・関節型・症候性に分類される。難病指定もされているよ。
サクラ
全身型では発熱や発疹もあるんですよね。
博士
弛張熱とリウマトイド疹、肝脾腫が特徴だね。さて選択肢を見ていこう。
サクラ
選択肢1の『発疹が出現している間は隔離する』はどうですか?
博士
リウマトイド疹はサーモンピンクの不定形紅斑で感染性はない。だから隔離は不要、誤りだよ。
サクラ
選択肢2の『レイノー現象の観察』は?
博士
レイノー現象は強皮症など膠原病で見られるけど、JIAの典型症状ではないから不正解だ。
サクラ
選択肢3の『強い関節痛があるときは局部を安静に保つ』が正解ですね。
博士
その通り。急性期は装具で関節を固定して安静を保ち、関節破壊や変形を防ぐ。これが3が正解の理由だよ。
サクラ
選択肢4の『朝のこわばりに冷湿布』はどうでしょう?
博士
朝のこわばりは夜間の血流低下が原因だから、温罨法で血流を促すのが正しい。冷湿布は急性炎症で熱感がある時に使うんだ。
サクラ
温冷の使い分けが大事なんですね。
博士
そう、急性炎症期は安静と冷却、こわばりや寛解期は温罨法とリハビリと覚えよう。長期療養に伴う心理社会的支援も忘れないようにね。
POINT
JIAは小児の慢性関節炎で、急性期は関節安静と装具固定により疼痛緩和と関節保護を図ります。リウマトイド疹に感染性はなく、朝のこわばりには温罨法が有効です。長期治療に伴う成長・発達・就学支援も重要です。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis)で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。
解説:正解は 3 です。若年性特発性関節炎(JIA)は16歳未満で発症し、6週間以上持続する原因不明の慢性関節炎で、滑膜炎により関節の腫脹・疼痛・運動制限を生じる難病指定疾患です。全身型・関節型・症候性などに分類され、全身型では弛張熱・リウマトイド疹・肝脾腫を伴います。急性期で関節痛・腫脹が強い時期は、局所の安静と関節保護により疼痛緩和と関節破壊・変形の進行予防を図ることが基本です。
選択肢考察
-
× 1. 発疹が出現している間は隔離する。
全身型で出現するリウマトイド疹は弛張熱に伴うサーモンピンク色の不定形紅斑で、感染性はないため隔離は不要です。
-
× 2. Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
レイノー現象は寒冷・精神的緊張で末梢動脈が攣縮し蒼白・チアノーゼを生じる症状で、強皮症など膠原病でみられますがJIAの典型症状ではありません。
-
○ 3. 強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
急性期で炎症と疼痛が強い時は関節安静が原則です。装具・副子で固定し、不良肢位による拘縮や関節破壊を防ぎます。寛解期にはストレッチや温罨法で可動域を維持します。
-
× 4. 朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。
朝のこわばりは夜間の血流低下と滑液停滞によるもので、温罨法やホットパックで血流を促す方が症状が緩和します。冷湿布は急性炎症の熱感がある時に用います。
JIAの治療はNSAIDs、ステロイド、生物学的製剤(トシリズマブ等)が中心です。看護では疼痛管理に加え、長期治療に伴う成長・発達への影響、就学・友人関係などの心理社会的側面への支援が重要です。関節保護と運動のバランス(急性期は安静、寛解期はリハビリ)を理解しましょう。
JIAの病態理解と急性期の関節保護・温冷罨法の使い分けを問う問題です。
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