自殺対策基本法のポイント
看護師国家試験 第113回 午前 第63問 / 精神看護学 / 精神保健医療福祉の変遷と法・施策
国試問題にチャレンジ
自殺対策基本法について正しいのはどれか。
- 1.自殺対策強化月間を設けることを定めている。
- 2.国の責務としてゲートキーパーの養成を定めている。
- 3.民間団体による地域自殺対策推進センターの設置を定めている。
- 4.事業主が職場のハラスメントの防止に必要な措置を講じることを義務付けている。
対話形式の解説
博士
今日は自殺対策基本法について学ぶのじゃ。
サクラ
制定されたのはいつですか?
博士
2006年じゃ。誰も自殺に追い込まれることのない社会を目指しておる。
サクラ
自殺対策強化月間は何月ですか?
博士
3月じゃ。自殺者が年間を通して最も多い時期じゃからな。
サクラ
9月にも何かありましたよね。
博士
うむ、自殺予防週間が9月10日から16日まで設けられておる。世界自殺予防デーに合わせたものじゃ。
サクラ
ゲートキーパーの養成は法律に書かれているんですか?
博士
いや、それは自殺総合対策大綱の重点施策じゃ。法と大綱の役割分担に注意じゃ。
サクラ
地域自殺対策推進センターの設置主体は?
博士
都道府県や指定都市じゃ。民間団体ではないぞ。
サクラ
職場のハラスメント防止措置は違う法律ですね。
博士
その通り、労働施策総合推進法、いわゆるパワハラ防止法じゃ。
サクラ
自殺対策計画は誰が作るんですか?
博士
都道府県と市町村に策定義務があるのじゃ。
サクラ
医療・看護の現場でも意識する必要がありますね。
博士
うむ、ゲートキーパーの役割は看護師にも期待されておる。
サクラ
関連制度を整理して覚えることが大切ですね。
POINT
自殺対策基本法は2006年に制定され、3月を自殺対策強化月間、9月10〜16日を自殺予防週間と定めています。ゲートキーパー養成は自殺総合対策大綱の重点施策、地域自殺対策推進センターの設置主体は都道府県・指定都市、職場ハラスメント防止は労働施策総合推進法の範疇であり、それぞれ根拠法令が異なります。看護師も地域連携や早期介入の担い手として関わる姿勢が求められます。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:自殺対策基本法について正しいのはどれか。
解説:正解は1です。自殺対策基本法第7条は、自殺予防週間(9月10日〜16日)と自殺対策強化月間(3月)を設けることを定め、国民への啓発と対策の集中的実施を促しています。
選択肢考察
-
○ 1. 自殺対策強化月間を設けることを定めている。
自殺対策基本法第7条により、毎年3月が自殺対策強化月間と定められています。自殺者が年間を通して最も多い傾向にある3月に啓発活動や相談事業を集中的に実施するためです。
-
× 2. 国の責務としてゲートキーパーの養成を定めている。
ゲートキーパー養成は自殺総合対策大綱の重点施策として位置づけられているものの、自殺対策基本法において「国の責務」として明文化されているわけではありません。大綱と法の役割分担の違いに注意が必要です。
-
× 3. 民間団体による地域自殺対策推進センターの設置を定めている。
地域自殺対策推進センターは都道府県・指定都市が設置主体となっており、民間団体が設置することを法が定めているわけではありません。民間団体との連携は行われていますが、設置主体は自治体です。
-
× 4. 事業主が職場のハラスメントの防止に必要な措置を講じることを義務付けている。
職場のパワーハラスメント防止措置は、労働施策総合推進法(いわゆるパワハラ防止法)で事業主に義務づけられています。自殺対策基本法にはこの規定は含まれません。
自殺対策基本法は2006年に制定され、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指しています。自殺予防週間は毎年9月10日(世界自殺予防デー)から9月16日までの1週間、自殺対策強化月間は3月です。自殺総合対策大綱は法律に基づく指針で、ゲートキーパー養成や若年層対策、職場対策などの重点施策を示しています。都道府県・市町村には自殺対策計画の策定が義務づけられています。
自殺対策基本法の規定内容と、自殺総合対策大綱・労働施策総合推進法など関連制度との役割分担を整理できているかを問う問題です。
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