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長期入院後の統合失調症患者への退院支援

看護師国家試験 第103午後112(状況設定問題)

国試問題にチャレンジ

103午後112

状況設定

Aさん(40歳、男性)は、大学1年生のときに統合失調症(schizophrenia)を発症し、精神科病院に20年入院している。今回、退院して両親と同居することになった。入院中は定期的に作業療法に参加しており、日常生活は自立している。服薬は自己管理となっているが、時々飲み忘れることがある。

Aさんは1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。 退院後Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。

  1. 1.訪問介護
  2. 2.精神科作業療法
  3. 3.精神科訪問看護
  4. 4.訪問リハビリテーション

対話形式の解説

博士博士
Aさんは大学1年で統合失調症を発症し、20年入院した後に両親と同居予定じゃ。日常生活は自立しておるが、服薬の飲み忘れと『薬をやめようかな』の発言、幻聴、睡眠の不規則さがある。
サクラサクラ
これは再発リスクが高そうですね。
博士博士
そう、まさに地域移行で最も注意すべき再発の芽が出ておる状態じゃ。
サクラサクラ
退院後のサービスで最適なのは何ですか。
博士博士
正解は3の精神科訪問看護じゃよ。
サクラサクラ
どんなサービスなんですか。
博士博士
精神科の主治医の指示書に基づいて看護師が自宅を訪問し、服薬管理・症状観察・生活支援・家族支援を一体的に行うサービスじゃ。医療保険で利用するんじゃよ。
サクラサクラ
1の訪問介護はどうですか。
博士博士
Aさんは日常生活が自立しておるし両親も同居しておるから、身体介護中心のサービスは優先度が低い。
サクラサクラ
2の精神科作業療法は入院中も利用していましたよね。
博士博士
継続したい気持ちはわかるが、退院直後の最優先課題は服薬と症状管理じゃから、最適ではない。
サクラサクラ
4の訪問リハビリテーションは。
博士博士
身体機能のリハビリが中心で、ADL自立のAさんには合わん。
サクラサクラ
精神科訪問看護は地域移行の柱なんですね。
博士博士
そうじゃ。再入院を防ぎ本人の生活の質を高める要となるサービスじゃ。

POINT

長期入院後の統合失調症患者の地域移行において、再発予防のために優先すべき社会資源を選ぶ問題です。

解答・解説

正解は3です

問題文:Aさんは1週間後に退院する予定だが「退院したら薬を飲むのはやめようかな」と看護師に話すことがある。時々幻聴に関して訴えがあり、睡眠が不規則になる。 退院後Aさんが利用するサービスで最も適切なのはどれか。

解説:正解は 3 です。統合失調症の長期入院後の地域移行では、再発予防のための継続的な服薬支援と症状モニタリングが最大の課題となります。Aさんは『薬をやめようかな』と発言し、入院中ですら飲み忘れがあり、幻聴の訴えと睡眠の乱れも認めるため、再発リスクの高い状態です。精神科訪問看護は精神科の主治医の指示書に基づいて看護師が自宅を訪問し、服薬管理・症状観察・生活支援・家族支援を一体的に提供できるサービスで、Aさんの状況に最も合致します。

選択肢考察

  1. ×1.  訪問介護

    Aさんは日常生活が自立しており両親と同居しているため、身体介護や生活援助としての訪問介護の優先度は低いです。

  2. ×2.  精神科作業療法

    社会適応能力の維持には有用ですが、現時点で優先すべきは服薬と症状の管理であり、最適とはいえません。

  3. 3.  精神科訪問看護

    服薬支援・症状観察・生活支援・家族支援を在宅で包括的に行えるため、再発予防に直結する最も適切なサービスです。

  4. ×4.  訪問リハビリテーション

    身体機能回復が中心のサービスで、ADL自立しているAさんには優先度が低い選択肢です。

精神科訪問看護は介護保険ではなく医療保険適用で、主治医が必要と判断すれば年齢を問わず利用できます。週3回までが原則ですが、退院後3か月間や精神科特別訪問看護指示書交付時には頻回な訪問も可能で、地域移行の重要な柱となります。

長期入院後の統合失調症患者の地域移行において、再発予防のために優先すべき社会資源を選ぶ問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。