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老人性皮膚搔痒症のスキンケア

看護師国家試験 第103午前57

国試問題にチャレンジ

103午前57

老人性皮膚搔痒症(pruritus senilis)について正しいのはどれか。

  1. 1.感染が原因である。
  2. 2.高温多湿な夏季に多発する。
  3. 3.硫黄入り入浴剤の使用で改善する。
  4. 4.入浴後に保湿クリームの使用を勧める。

対話形式の解説

博士博士
今日は老人性皮膚搔痒症について学ぶぞ。
サクラサクラ
どんな疾患ですか?
博士博士
加齢により角層の水分保持機能と皮脂分泌が低下し、ドライスキンとなって痒みを生じるものじゃ。
サクラサクラ
どの選択肢が正解ですか?
博士博士
4の入浴後に保湿クリーム使用が正解じゃ。皮膚が水分を含んでいるうちに保湿剤を塗布するのが効果的じゃ。
サクラサクラ
1の感染が原因はどうでしょう。
博士博士
原因は乾燥で、感染ではない。掻破による二次感染は起こり得るがの。
サクラサクラ
2の高温多湿な夏季ですか?
博士博士
いや、乾燥する秋冬に多発する。湿度の低下が引き金じゃ。
サクラサクラ
3の硫黄入り入浴剤はどうですか?
博士博士
硫黄は角質溶解作用があり乾燥肌をさらに刺激するから不適切じゃ。
サクラサクラ
どんな入浴剤が良いですか?
博士博士
保湿成分入りの入浴剤や、無香料・低刺激のものが望ましいのう。
サクラサクラ
入浴の温度や時間は?
博士博士
熱い湯は皮脂を奪うため、ぬるめの湯で短時間が原則じゃ。
サクラサクラ
ナイロンタオルは使ってよいですか?
博士博士
ゴシゴシ擦ると角質を傷めるから、手や柔らかい布で優しく洗うのがよい。
サクラサクラ
室内環境はどうでしょう。
博士博士
湿度50〜60%に保つことが大切じゃ。
サクラサクラ
掻破予防として爪も短く保つよう指導しますね。
博士博士
その通り。継続的なスキンケア指導が看護のポイントじゃ。

POINT

老人性皮膚搔痒症の原因と日常生活上の対処を理解しているかを問う問題です。

解答・解説

正解は4です

問題文:老人性皮膚搔痒症(pruritus senilis)について正しいのはどれか。

解説:正解は4です。老人性皮膚搔痒症は加齢により角層の水分保持機能と皮脂分泌が低下し皮膚が乾燥(ドライスキン)することで生じる発疹を伴わない掻痒です。乾燥が原因なので、入浴後に保湿クリームを塗布して皮膚バリアを補うことが症状改善の基本です。

選択肢考察

  1. ×1.  感染が原因である。

    原因は感染ではなく加齢による皮膚乾燥(角質水分・皮脂分泌の低下)です。掻破による二次感染は起こりうるものの、原疾患の原因ではありません。

  2. ×2.  高温多湿な夏季に多発する。

    皮膚が乾燥しやすい秋から冬の低温低湿の季節に多発します。高温多湿の夏は皮膚保湿には比較的有利な環境です。

  3. ×3.  硫黄入り入浴剤の使用で改善する。

    硫黄は角質溶解作用があり乾燥皮膚をさらに刺激し悪化させるため不適切です。保湿効果のある入浴剤の方が望ましいです。

  4. 4.  入浴後に保湿クリームの使用を勧める。

    入浴で皮膚が清浄化され水分を含んだ状態のうちにヘパリン類似物質や尿素、ワセリンなどの保湿剤を塗布することで角層水分が保持され、掻痒が軽減します。

老人性皮膚搔痒症は下腿・腰背部・腹部に好発し、発疹を伴わない掻痒が特徴です。掻破により湿疹化(皮脂欠乏性湿疹)し、二次感染を起こすこともあります。看護では熱い湯やナイロンタオルでの強い摩擦を避け、ぬるめの湯で短時間入浴し、入浴直後に保湿剤を塗布することを指導します。室内湿度を50〜60%に保ち、刺激の少ない肌着を選ぶことも重要です。

老人性皮膚搔痒症の原因と日常生活上の対処を理解しているかを問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。