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乳房の構造とホルモンを整理しよう

看護師国家試験 第113午前76

国試問題にチャレンジ

113午前76

乳房について正しいのはどれか。

  1. 1.月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。
  2. 2.乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。
  3. 3.乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。
  4. 4.乳房は褐色脂肪組織である。
  5. 5.乳管は乳汁を産生する。

対話形式の解説

博士博士
今回は乳房についての基礎問題じゃ。発生学的由来を知っておるか?
サクラサクラ
乳房は…皮膚の一部が変化したものという話を聞いた気がします。
博士博士
正解じゃ。乳腺はアポクリン汗腺が特殊化したものなんじゃよ。
サクラサクラ
汗腺から乳汁を作る腺に進化したんですね、不思議です。
博士博士
では月経前に胸が張るのはなぜか分かるか?
サクラサクラ
エストロゲンかと思っていました。
博士博士
惜しい。黄体期に増えるプロゲステロンの影響が主じゃ。エストロゲンは乳腺の成長促進が主な役割じゃ。
サクラサクラ
なるほど、ホルモンによって役割が違うんですね。
博士博士
次に、授乳時に働くホルモンを2つ言えるかのう。
サクラサクラ
プロラクチンとオキシトシンですね。
博士博士
素晴らしい。プロラクチンは乳汁産生、オキシトシンは射乳反射じゃ。
サクラサクラ
オキシトシンは筋上皮細胞を収縮させるんですよね。選択肢2の「弛緩」は逆だから誤りです。
博士博士
その通り。では乳汁はどこで作られる?
サクラサクラ
乳管ではなく、腺房の上皮細胞ですね。乳管は運び道。
博士博士
うむ。最後に、乳房の脂肪は白色か褐色か?
サクラサクラ
エネルギー貯蔵型の白色脂肪組織です。褐色脂肪は熱産生用で新生児に多いんですよね。
博士博士
完璧じゃ。構造とホルモン作用をセットで覚えるのがコツじゃぞ。

POINT

乳房の解剖・組織学的特徴とホルモン作用を正しく理解しているかを問う問題です。

解答・解説

正解は3です

問題文:乳房について正しいのはどれか。

解説:正解は3です。乳腺は発生学的にアポクリン汗腺が変化・特殊化した外分泌腺であり、乳汁を産生・分泌する器官です。

選択肢考察

  1. ×1.  月経前に乳房が張りやすいのはエストロゲンの影響である。

    月経前の乳房緊満は主に黄体期に上昇するプロゲステロンの影響です。エストロゲンは乳腺の発達や乳管の伸長を促しますが、月経前の張りの主因ではありません。

  2. ×2.  乳腺周囲の平滑筋はオキシトシンによって弛緩する。

    オキシトシンは乳腺の筋上皮細胞を収縮させて射乳反射を起こします。弛緩ではなく収縮が正しい作用です。

  3. 3.  乳腺はアポクリン汗腺が変化したものである。

    乳腺は発生学的に皮膚の付属器であるアポクリン汗腺が変化した特殊な外分泌腺です。乳汁を産生する腺房と乳管からなります。

  4. ×4.  乳房は褐色脂肪組織である。

    乳房の脂肪組織は白色脂肪組織です。褐色脂肪組織は熱産生を担う特殊な脂肪で、主に新生児の肩甲骨間などに分布します。

  5. ×5.  乳管は乳汁を産生する。

    乳汁を産生するのは腺房(乳腺胞)の上皮細胞です。乳管はそれを乳頭まで運ぶ通り道の役割を担います。

乳汁分泌にはプロラクチンとオキシトシンの2つのホルモンが関与します。プロラクチンは下垂体前葉から分泌され乳汁を産生、オキシトシンは下垂体後葉から分泌され射乳反射を起こします。また加齢に伴い乳腺は萎縮し、結合組織や脂肪組織に置き換わっていくことも覚えておきましょう。

乳房の解剖・組織学的特徴とホルモン作用を正しく理解しているかを問う問題です。

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。