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ソーシャルサポートと社会資源

基礎看護学 / コミュニケーション・対人関係

解説

今回はソーシャルサポートと社会資源について解説します。療養者が地域や家族のなかで安心して生活を続けるためには、医療職による直接的なケアだけでなく、周囲の人々や制度から得られる多様な支援が欠かせません。看護師はその全体像を捉え、適切な支援につなぐ役割を担います。

ソーシャルサポートとは

ソーシャルサポートとは、個人を取り巻く他者から提供される有形・無形の支援の総称です。家族・友人・近隣・職場の同僚・医療職など、その人を支える人間関係のネットワークを通じて授受されます。サポートを受けることで心理的安定や問題解決が促され、健康の維持や疾病からの回復に寄与します。

Houseによる4分類

Houseはソーシャルサポートを次の4種類に整理しました。第一に情緒的サポートは、共感・傾聴・愛情・信頼など、相手の心に寄り添い安心感や自己肯定感をもたらす支援です。うなずきや沈黙の保持も情緒的サポートとして機能します。第二に情報的サポートは、助言・知識・情報提供など、問題解決に役立つ情報を与える支援です。第三に道具的サポートは、金銭・物品・労力の提供など、具体的・物理的な手助けを指します。第四に評価的サポートは、行動や成果に対して肯定的なフィードバックを返し、自己評価を支える支援です。「情緒=こころ、情報=あたま、道具=もの・てつだい、評価=ほめる」と整理すると区別しやすくなります。

フォーマルとインフォーマル

サポートの提供源は、公的サービスであるフォーマルサポート(医療機関・行政・福祉サービス・介護保険サービスなど)と、非公的なインフォーマルサポート(家族・友人・近隣住民・ボランティアなど)に分けられます。両者を組み合わせて活用することで、生活の安定が得られます。

ソーシャルサポートの効果

サポートには、ストレスの有無にかかわらず健康に良い影響を及ぼす直接効果モデルと、ストレス状況下でその悪影響を和らげる緩衝効果モデル(ストレスバッファリング)があります。また、Kahn と Antonucci のコンボイモデルは、個人を中心に役割や親密度の異なる人間関係が同心円状に取り巻く様子を表したもので、生涯にわたり変化するサポート網を示します。

社会資源と多職種連携

社会資源とは、療養者の生活課題を解決するために活用できる制度・サービス・人材・物資の総称で、医療・福祉・経済・法的な制度資源と、専門職や支援者などの人的資源に大別されます。リハビリテーション領域では、基本動作を担う理学療法士(PT)、応用動作や巧緻動作・精神領域を担う作業療法士(OT)、言語・嚥下を担う**言語聴覚士(ST)**が連携します。看護師は対象者の状態をアセスメントし、必要な社会資源を紹介し、多職種や自助グループへとつなぐ調整役を担います。

確認問題(穴埋め)

空欄をタップすると答えが表示されます。

  1. 1.

    ソーシャルサポートのうち、共感や傾聴によって安心感や自己肯定感をもたらす支援をという。

  2. 2.

    金銭や物品の提供、家事の手伝いなど具体的・物理的な手助けをという。

  3. 3.

    助言や知識・情報提供によって問題解決を促す支援をという。

  4. 4.

    行動や成果に対して肯定的なフィードバックを返し、自己評価を支える支援をという。

  5. 5.

    医療機関や行政・介護保険などの公的サービスによる支援をという。

  6. 6.

    ストレス状況下でその悪影響を和らげるソーシャルサポートの作用はで説明される。

  7. 7.

    脳梗塞後遺症で箸の使用など上肢の巧緻動作訓練を担当するリハビリテーション専門職はである。

  8. 8.

    言語・発声・摂食嚥下障害のリハビリテーションを担当する専門職はである。

ソーシャルサポートと社会資源」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。