リハ職種の役割分担を見極める
看護師国家試験 第105回 午後 第36問
国試問題にチャレンジ
Aさん(56歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症のためにリハビリテーションをしている。食事中に箸がうまく使えずイライラしている。 この状況で看護師が最も連携すべき専門職はどれか。
- 1.精神保健福祉士
- 2.社会福祉士
- 3.理学療法士
- 4.作業療法士
対話形式の解説
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士
サクラ
博士POINT
リハビリテーション職種(PT・OT・ST)の役割分担を理解し、症例の課題(巧緻動作障害)に適した連携先を選べるかが問われています。
解答・解説
正解は4です
問題文:Aさん(56歳、男性)は、脳梗塞(cerebral infarction)の後遺症のためにリハビリテーションをしている。食事中に箸がうまく使えずイライラしている。 この状況で看護師が最も連携すべき専門職はどれか。
解説:正解は 4 です。Aさんは脳梗塞後遺症により箸を使うという上肢の巧緻動作(手指の微細運動)に障害が生じ、食事というADL(日常生活動作)の遂行が困難になってイライラという情動反応を呈しています。箸の使用は食事動作という『作業』の一部であり、作業療法士(OT: Occupational Therapist)の専門領域です。OTは身体障害・精神障害・発達障害・老年期障害などを対象に、日常生活動作や仕事・余暇などの作業を通じてその人らしい生活の再獲得を支援する専門職で、巧緻動作訓練、自助具の選定、動作指導などを担当します。
選択肢考察
- ×1. 精神保健福祉士
精神保健福祉士(PSW)は精神障害者の社会復帰や生活支援を行う専門職で、イライラしているからといってまず連携する職種ではありません。イライラの原因は巧緻動作障害にあります。
- ×2. 社会福祉士
社会福祉士は福祉サービス利用や経済・社会的問題の相談援助を担う専門職で、食事動作そのものへの介入は専門外です。
- ×3. 理学療法士
理学療法士(PT)は寝返り・起立・歩行など基本動作や関節可動域・筋力・麻痺改善など身体機能の基本的回復を担当します。手指の巧緻動作訓練はOTの領域であり、PTよりOTが優先されます。
- ○4. 作業療法士
作業療法士は食事・着替え・家事・仕事など生活上の『作業』の再獲得を支援します。箸操作の訓練や自助具の選定、代償動作の指導が可能で、この事例で最も連携すべき職種です。
リハビリテーションの職種分担を整理すると、PT(理学療法士)は基本動作(寝返り・起立・歩行)と身体機能、OT(作業療法士)は応用動作(食事・整容・家事)と精神・発達領域、ST(言語聴覚士)は言語・発声・摂食嚥下を担当します。脳梗塞後遺症では片麻痺・高次脳機能障害・嚥下障害などが複合するため、PT・OT・ST・看護師・医師・栄養士による多職種チームでの包括的アプローチが必要です。イライラには作業の成功体験を積むエンパワメント的介入が有効です。
リハビリテーション職種(PT・OT・ST)の役割分担を理解し、症例の課題(巧緻動作障害)に適した連携先を選べるかが問われています。
「コミュニケーション・対人関係」の関連問題
閉じた質問と開かれた質問―看護面接の基本テクニックを使い分けよう
閉じた質問と開かれた質問の定義と特徴を区別できるかを問う問題。「はい/いいえ」で答えられる質問が閉じた質問であるという基本を押さえる。
115回
筆談ができるのは誰?失語症と構音障害の決定的な違い
言語機能(理解・表出・読み書き)が保たれているか否かで筆談の適否が決まる。構音障害は「話せないが書ける」状態の代表であり、筆談が最も適する。
115回
漸進的筋弛緩法とは?筋肉を「ぎゅっ→ふわっ」で心まで緩める看護技術
漸進的筋弛緩法というリラクセーション技法の目的を問う基礎的な看護技術問題。「収縮と弛緩の対比により心身の緊張を緩める」という本来の目的を押さえているかがポイント。
115回
ラザルスのコーピング理論を超図解!「情動焦点型」と「問題焦点型」の見分け方
ラザルスのストレス・コーピング理論における「情動焦点型」と「問題焦点型」の区別を問う問題。ストレッサー自体への働きかけか、それによって生じた感情の調整かで判断する。
115回
フィンクの危機モデル4段階を一気に整理 ―最終段階「適応」までの心の旅路
フィンクの危機モデルが「衝撃→防御的退行→承認→適応」の4段階で構成され、最終段階が「適応」であることを覚えているかを問う知識問題。
114回
