チーム医療
看護の統合と実践 / 看護管理・組織・チーム医療
解説
チーム医療とは、一人の患者を中心に複数の専門職が連携・協働し、それぞれの専門性を発揮しながら最適な医療を提供する仕組みのことです。今回はチーム医療について解説します。
チーム医療の定義と目的
チーム医療は、医療の高度化・複雑化や患者の高齢化、生活背景の多様化に対応するために生まれた考え方です。一人の医療者ではすべての領域をカバーできないため、各専門職が知識と技術を持ち寄り、総合的に判断・決定していく必要があります。その目的は、医療の質と安全性を高めること、患者のQOLを向上させること、そして患者中心の医療を実現することにあります。
チームを構成するメンバー
チーム医療の構成員は、医師・看護師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・臨床検査技師・診療放射線技師・医療ソーシャルワーカー(MSW)・臨床心理士など多岐にわたります。重要なのは、患者本人とその家族もチームの一員として位置づけられる点です。また、国家資格を持たない介護職やボランティアもチームに加わることがあります。リーダーは医師に固定されるものではなく、急性期・回復期・終末期など病期や課題に応じて、最適な職種が担います。
チーム医療を成立させる要素
チーム医療を円滑に進めるためには、第一に目標の共有が不可欠です。メンバー全員が同じゴールを見据えることで方向性が一致します。第二に情報の共有で、共通の診療記録やカンファレンスを通じて患者の状態を全員が把握します。第三に各職種の専門性を相互に理解・尊重する姿勢、第四に役割分担と連携、第五に対等で開かれたコミュニケーションが求められます。意思決定は一人の判断ではなく、メンバー間で情報を共有したうえで合意形成して進めます。
代表的なチームと看護師の役割
院内には、栄養サポートチーム(NST)、感染制御チーム(ICT)、呼吸サポートチーム(RST)、緩和ケアチーム、褥瘡対策チーム、認知症ケアチーム、退院支援チーム、院内迅速対応チーム(RRT)などが組織されています。看護師は24時間患者のそばに関わる立場から、各職種をつなぐ情報のハブ、すなわちコーディネーターとしての役割を担うことが多く、ファシリテーション能力が求められます。
まとめ
チーム医療の本質は、多職種が対等な立場で目標と情報を共有し、患者と家族を中心に据えて協働することにあります。看護師は連携の要として、情報共有と調整の役割を果たすことが期待されます。
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- 1.
チーム医療とは、一人の患者を中心に複数の専門職が連携・協働し、それぞれのを発揮しながら医療を提供する仕組みである。
- 2.
チーム医療では、メンバー間でを共有して意思決定を行うことが基本である。
- 3.
チーム医療の基本要素として、目的・の共有が最も重要な基盤となる。
- 4.
チーム医療のリーダーは医師に固定されるものではなく、や課題に応じて最適な職種が担う。
- 5.
チーム医療では患者本人ともチームの一員として位置づけられる。
- 6.
栄養サポートチームの略称はである。
- 7.
感染制御チームの略称はである。
- 8.
看護師は24時間患者に関わる立場から、チーム内の情報ハブ、すなわちとしての役割を担うことが多い。
