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婦人科手術後の排尿・性機能

成人看護学 / 腎・泌尿器

解説

今回は婦人科手術、特に広汎子宮全摘術後にみられる排尿障害と性機能障害について解説します。

広汎子宮全摘術とは

広汎子宮全摘術とは、主に子宮頸癌に対して行われる術式で、子宮本体だけでなく卵管・卵巣・腟壁の一部・基靱帯(子宮を支える靱帯)・骨盤内の所属リンパ節までを広範囲に切除する手術です。摘出範囲が大きいため根治性は高い一方で、骨盤内を走行する自律神経や血管・リンパ管を巻き込みやすく、術後にさまざまな後遺症を残しやすい点が特徴です。看護師はこの侵襲範囲と合併症の機序を結びつけて理解しておく必要があります。

術後の排尿障害(神経因性膀胱)

膀胱や直腸の働きは、骨盤内を走る下腹神経や骨盤内臓神経といった骨盤内自律神経により調節されています。広汎子宮全摘術ではこれらの神経が損傷されやすく、術後に神経因性膀胱が高頻度で生じます。具体的には、尿意の消失や減弱、排尿困難、残尿量の増加が起こり、自分では膀胱が充満していることに気づきにくくなります。

そのため退院後は、尿意がはっきりしなくても一定の間隔で排尿を試みる時間排尿を指導することが重要です。あわせて、腹圧をかけて排尿する方法や、残尿が多い場合の間欠的自己導尿、残尿測定なども排尿リハビリテーションとして行われます。残尿が多いと尿が停滞して尿路感染を起こしやすいため、残尿感・発熱・排尿時痛がみられた際には速やかに受診するよう説明します。

術後の性機能障害

広汎子宮全摘術では腟壁の一部が切除されるため腟が短縮し、卵巣摘出やホルモン環境の変化、骨盤神経の損傷により腟分泌の低下、感覚低下、性交痛が生じます。これらは患者の自己イメージや夫婦関係にも影響するため、潤滑剤の使用や体位の工夫といった具体的な助言が必要です。

性に関する問題は患者一人で抱え込まないことが大切で、看護指導は患者本人だけでなくパートナーにも一緒に行うことが原則です。必要に応じて専門カウンセラーやリエゾンナースにつなぐことも看護師の役割となります。

まとめ

広汎子宮全摘術後は、骨盤内自律神経損傷による神経因性膀胱と、腟短縮や神経損傷による性機能障害が代表的な後遺症です。排尿障害には時間排尿を中心とした排尿リハビリと尿路感染予防を、性機能障害にはパートナーを含めた支援と具体的な対処法の提案を行うことが、退院後の生活を支える看護の要点となります。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    広汎子宮全摘術は主に子宮癌に対して行われる術式である。

  2. 2.

    広汎子宮全摘術後に、骨盤内自律神経の損傷によって生じる排尿障害をという。

  3. 3.

    広汎子宮全摘術後は尿意が乏しくなるため、時間を決めて排尿を試みるを指導する。

  4. 4.

    残尿が多くなることで起こりやすくなる感染症はである。

  5. 5.

    広汎子宮全摘術では腟壁の一部が切除されるため、術後に腟のが生じる。

  6. 6.

    広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する指導は、患者本人だけでなくにも行う。

  7. 7.

    広汎子宮全摘術後に、下肢の浮腫として生じやすい合併症はである。

婦人科手術後の排尿・性機能」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。