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看護管理プロセスとリーダーシップ

看護の統合と実践 / 看護管理・組織・チーム医療

解説

看護管理とは、患者に質の高い看護を提供するために、人材・物品・情報・時間といった資源を効果的・効率的に活用していく一連の活動のことです。今回は看護管理プロセスとリーダーシップについて解説します。

看護管理プロセスの4段階

看護管理は、フランスの経営学者ファヨールが提唱した管理過程論を看護分野に応用したもので、計画(Planning)組織化(Organizing)指揮(Directing)、**統制(Controlling)**の4つの段階で構成されます。この4段階はマネジメントサイクルとも呼ばれ、繰り返し循環することで看護の質を継続的に高めていく仕組みになっています。

計画

計画とは、組織の目標を設定し、その達成のために必要な手段・方法・スケジュールを決定する段階です。看護部の年間目標や病棟運営方針の策定などがこれに該当します。

組織化

組織化とは、計画を実行に移すために必要な人員を集め、役割を分担し、権限を委譲して協働の仕組みをつくる段階です。たとえば、病棟で口腔ケアの改善に取り組むために担当チームを編成することは、組織化の典型例です。

指揮

指揮とは、組織化されたメンバーに対して指示や動機づけを行い、目標達成に向けて実際に業務を遂行させる段階です。日々のスタッフへの指示や教育、調整がこれにあたります。

統制

統制とは、設定した目標どおりに業務が進んでいるかを評価し、ずれがあれば計画を修正したり改善策を講じたりするフィードバック機能の段階です。1年間の業務評価に基づいて次年度の計画を修正することは、統制の代表的な活動です。統制で得られた結果は次の計画に反映され、PDCAサイクル(Plan・Do・Check・Act)として継続的な質改善につながります。

リーダーシップの理論

リーダーシップとは、目標達成に向けてメンバーに影響を与え、行動を導く力のことです。代表的な理論に、ハーシーとブランチャードが提唱した**SL理論(状況対応リーダーシップ理論)**があります。

SL理論の4分類

SL理論では、メンバーの成熟度(職務遂行能力と意欲)に応じてリーダーの関わり方を4段階に分けます。第1段階は教示的リーダーシップで、指示が高く支援は低く、具体的に指示を出します。第2段階は説得的リーダーシップで、指示も支援もともに高く、考えを説明して納得させます。第3段階は参加的リーダーシップで、指示は低く支援が高く、リーダーがメンバーと一緒に討議に加わって意見を引き出し、合意形成によって意思決定を行います。第4段階は委任的リーダーシップで、指示も支援も低く、メンバーに権限を委ねて自律的に行動させます。

新人教育では教示的・説得的、自立してきた中堅では参加的、ベテランの自律的なチームでは委任的というように、相手の成熟度に応じてスタイルを使い分けることが求められます。

まとめ

看護管理プロセスは計画・組織化・指揮・統制の4段階で構成され、PDCAサイクルとして循環します。チーム編成は組織化、評価に基づく計画修正は統制に該当する点が重要です。リーダーシップではSL理論の4分類を押さえ、グループ討議による合意形成は参加的リーダーシップに該当することを理解しておきましょう。

確認問題(穴埋め)

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  1. 1.

    看護管理プロセスは、計画・・指揮・統制の4段階で構成される。

  2. 2.

    設定した目標どおりに業務が進んでいるかを評価し、計画を修正する段階をという。

  3. 3.

    計画を実行するために人員を集め、役割を分担し、権限を委譲して協働の仕組みをつくる段階をという。

  4. 4.

    看護管理プロセスの4段階を提唱した管理過程論で知られるフランスの経営学者はである。

  5. 5.

    メンバーの成熟度に応じてリーダーの関わり方を4段階に分ける理論を(状況対応リーダーシップ理論)という。

  6. 6.

    リーダーがメンバーと一緒に討議に加わり、合意形成によって意思決定を行うリーダーシップをリーダーシップという。

  7. 7.

    メンバーに権限を委ねて自律的に行動させるリーダーシップをリーダーシップという。

  8. 8.

    看護管理プロセスは、Plan・Do・Check・Actから成るサイクルと構造的に同じ考え方である。

看護管理プロセスとリーダーシップ」の過去問演習

※公式問題・正答は厚生労働省公開資料をもとに整理しています。