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パッチテストの『48時間後』に隠されたアレルギーのメカニズム

看護師国家試験 第112回 午後 第49問 / 成人看護学 / 血液・免疫系

国試問題にチャレンジ

112回 午後 第49問

パッチテストで皮膚反応を観察するタイミングはどれか。

  1. 1.12時間後
  2. 2.24時間後
  3. 3.36時間後
  4. 4.48時間後

対話形式の解説

博士 博士

今回はパッチテストの判定タイミングの問題じゃ。

サクラ サクラ

パッチテストってアレルギー検査ですよね?

博士 博士

そうじゃ。アレルギー性接触皮膚炎の原因物質を特定するための検査で、背部や上腕内側に疑わしい抗原を小さなシートで貼付する。

サクラ サクラ

判定は48時間後って覚えれば正解ですね。でもなぜ48時間なんですか?

博士 博士

そこが重要じゃ。アレルギー反応には4つの型があるのを覚えておるか?

サクラ サクラ

I型は即時型でアナフィラキシー、II型は細胞障害型…III型は免疫複合型、IV型は遅延型でしたっけ。

博士 博士

その通り。パッチテストで検出するのはIV型、つまり遅延型過敏反応じゃ。T細胞が主役で、抗原認識から炎症反応が成立するまで24〜72時間かかる。

サクラ サクラ

だから48時間以降に判定するんですね。

博士 博士

その通り。一般的にはパッチ貼付から48時間後に一度除去して判定し、さらに72時間後、7日目にも追加判定する。遅延陽性を捕まえるため複数回観察するのじゃ。

サクラ サクラ

プリックテストや皮内テストは何分で判定するんでしたっけ?

博士 博士

あれらはIgE抗体を介するI型アレルギーの検査で、マスト細胞がヒスタミンを即座に放出するから15〜20分で膨疹が出現し判定できる。花粉・ダニ・食物などの診断に使うぞ。

サクラ サクラ

パッチテストで調べるのはどんなアレルゲンですか?

博士 博士

金属、化粧品、医薬品、ゴム(ラテックス)、染料、ウルシなどの接触性アレルゲンじゃ。ピアスで皮膚炎が出たとか、湿布をはがした部位が赤く腫れたとか、そういう時にどの成分が原因かを特定する。

サクラ サクラ

金属アレルギーもパッチテストですね。

博士 博士

そうじゃ。ニッケル、コバルト、クロムなどが検査されることが多い。歯科金属アレルギーの精査にも使われるぞ。

サクラ サクラ

パッチを貼っている間は生活に制限がありますか?

博士 博士

入浴・発汗・紫外線暴露は避ける。テープがずれると偽反応を起こすからの。運動も控えめがよい。

サクラ サクラ

判定の読み方はどうするんですか?

博士 博士

紅斑のみは軽度、浮腫・小水疱が伴うと陽性、大水疱・潰瘍なら強陽性じゃ。ICDRG基準といって国際的な判定基準がある。

サクラ サクラ

陰性でも後から反応が出ることがあるんですね。

博士 博士

そうじゃから7日目の判定も欠かせん。特に金属や特定の化粧品成分では遅延反応が出やすい。

サクラ サクラ

アレルギー検査って『即時型』と『遅延型』で時間軸が全然違うんですね。

博士 博士

その理解ができれば国試も臨床も応用が効くぞ。

POINT

パッチテストはIV型(遅延型)アレルギーによる接触皮膚炎の原因物質を特定する検査で、抗原暴露から反応成立までにT細胞介在性の機序で24〜72時間を要するため、判定時期は48時間後が基本となります。加えて72時間・7日目にも追加判定を行い、遅延陽性や持続反応を確認します。一方、IgE介在性のI型アレルギーを検出するプリックテスト・皮内テスト・血液特異的IgE検査は15〜20分で判定でき、食物・花粉・ダニなどが対象です。パッチテスト中は入浴・発汗・紫外線暴露を控え、ずれを防ぐ指導が看護師の役割となります。アレルギー反応の型と検査タイミングを正しく紐づけて理解することが、臨床・国試両方で応用の効く知識となります。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:パッチテストで皮膚反応を観察するタイミングはどれか。

解説:正解は 4 です。パッチテストはアレルギー性接触皮膚炎の原因物質を特定するための検査で、背部や上腕内側に抗原を貼付しIV型アレルギー(遅延型過敏反応)による皮膚反応を観察する。IV型アレルギーはT細胞介在性で、反応の発現には抗原暴露から24〜72時間を要するため、パッチを貼付後48時間を基本の判定時点とし、さらに72時間後・1週間後にも追加で判定する。48時間後判定が最も重要な観察タイミングとなる。

選択肢考察

  1. × 1.  12時間後

    12時間ではIV型アレルギー反応は十分に出現しておらず、偽陰性となる可能性が高い。パッチテストの判定時期としては早すぎる。

  2. × 2.  24時間後

    24時間後はパッチを除去するタイミングとして用いられることがあるが、皮膚反応の判定はさらに時間を要する。反応がピークに達していない段階で判定すると偽陰性のリスクがある。

  3. × 3.  36時間後

    36時間後はIV型アレルギー反応が出現し始める時期だが、標準的な判定時刻ではない。日本皮膚科学会のガイドラインでは48時間以降を判定の基本としている。

  4. 4.  48時間後

    パッチ貼付から48時間後は遅延型過敏反応がほぼ成立する時期で、パッチを除去してしばらく置いた後に紅斑・浮腫・小水疱などの皮膚反応を判定する。最も重要な観察タイミングである。

アレルギー検査にはIgE抗体を介するI型(即時型)の検査としてプリックテスト・皮内テスト・血液検査(特異的IgE)があり、ハウスダスト・花粉・食物などの診断に用いる。これらは15〜20分で判定する。対してパッチテストはIV型(遅延型)アレルギーの検査で、金属・化粧品・医薬品・ラテックスなどの接触皮膚炎の原因特定に使う。貼付は48時間、判定は48時間・72時間・1週間(7日目)が標準で、遅延陽性や陰性確認に複数回観察する必要がある。検査中は入浴・発汗を避け、テープのずれや紫外線暴露にも注意する。

アレルギー検査の種類とその判定時期を区別する問題。IV型アレルギー反応の時間経過を理解することがポイント。