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降圧利尿薬で低下する血中濃度はどれ?

看護師国家試験 第103回 午後 第31問 / 成人看護学 / 内部環境と内分泌系

国試問題にチャレンジ

103回 午後 第31問

降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。

  1. 1.ナトリウム
  2. 2.中性脂肪
  3. 3.尿酸
  4. 4.血糖

対話形式の解説

博士 博士

今日は降圧利尿薬の作用機序についての問題じゃ。利尿薬がどうやって血圧を下げるのか分かるかな?

サクラ サクラ

えっと、おしっこを増やして血圧を下げる…んですよね?

博士 博士

その通りじゃ。具体的には、腎臓の尿細管でナトリウムの再吸収を抑制することで、ナトリウムを尿中に排泄させるのじゃ。

サクラ サクラ

ナトリウムを排泄するとなぜ血圧が下がるんですか?

博士 博士

ナトリウムは細胞外液の主要な電解質で、移動には常に水を伴う。つまりナトリウムが排出されると水も一緒に出ていき、循環血漿量が減るので血圧が下がるのじゃ。

サクラ サクラ

なるほど!では正解は1のナトリウムですね。

博士 博士

正解じゃ。サイアザイド系やループ利尿薬を投与すると低ナトリウム血症になることもある。一方で2の中性脂肪は脂質代謝への影響でむしろ上昇するのじゃ。

サクラ サクラ

3の尿酸はどうですか?

博士 博士

尿酸は近位尿細管で再吸収が促進され、また循環血漿量減少で濃縮されるため血中濃度は上昇する。痛風発作の誘因になるので注意じゃ。

サクラ サクラ

4の血糖も上昇するんですか?

博士 博士

そうじゃ。低カリウム血症がインスリン分泌を抑制し、耐糖能が悪化するため血糖値も上昇しやすい。

サクラ サクラ

副作用がたくさんあるんですね…覚え方はありますか?

博士 博士

『低Na・低K・高尿酸・高血糖・高脂血症』と覚えるとよい。投与中は電解質・血糖・尿酸の定期チェックが看護のポイントじゃ。

サクラ サクラ

主作用と副作用をセットで理解することが大切ですね!

POINT

降圧利尿薬は腎尿細管でのナトリウム再吸収を抑制し、ナトリウムと水を尿中に排泄させることで循環血漿量を減らし血圧を下げます。そのため血中ナトリウム濃度は低下し、低ナトリウム血症をきたすこともあります。一方で中性脂肪・尿酸・血糖は代謝への影響や血漿濃縮により上昇します。投与中は電解質・血糖・尿酸値のモニタリングが必須です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。

解説:正解は 1 です。降圧利尿薬(サイアザイド系・ループ利尿薬など)は腎尿細管でのナトリウム再吸収を抑制し、ナトリウムを尿中へ排泄させる薬剤です。ナトリウムの移動には常に水が伴うため、循環血漿量が減少し血圧が低下します。結果として血中ナトリウム濃度は低下し、低ナトリウム血症をきたすこともあります。

選択肢考察

  1. 1.  ナトリウム

    降圧利尿薬は尿細管でNa+の再吸収を抑制し、尿中排泄を促進するため、血中ナトリウム濃度は低下します。低ナトリウム血症はサイアザイド系で特に注意が必要な副作用です。

  2. × 2.  中性脂肪

    サイアザイド系利尿薬は脂質代謝に影響を与え、中性脂肪やLDLコレステロールはむしろ上昇する傾向があります。

  3. × 3.  尿酸

    利尿薬は近位尿細管での尿酸再吸収を促進し、また循環血漿量減少により血中尿酸濃度は上昇します。痛風発作の誘因にもなります。

  4. × 4.  血糖

    サイアザイド系利尿薬は低カリウム血症を介してインスリン分泌を抑制し、耐糖能を悪化させます。血糖値はむしろ上昇する傾向があります。

サイアザイド系利尿薬の代表的副作用は『低Na・低K・高尿酸・高血糖・高脂血症』と覚えると整理しやすいです。ループ利尿薬(フロセミド)はさらに強い利尿作用を持ち、低カリウム血症や脱水に注意が必要です。降圧利尿薬投与中は電解質・血糖・尿酸値の定期的なモニタリングを行います。

降圧利尿薬の作用機序と副作用を問う問題です。ナトリウム排泄促進が主作用であり、それに伴う代謝への影響を理解しているかがポイントです。