退院調整で訪問看護師が病棟看護師から得る情報の優先度
看護師国家試験 第103回 午後 第71問 / 地域・在宅看護論 / 地域包括ケアシステムと多職種連携
国試問題にチャレンジ
訪問看護師が、在宅医療に移行する患者の退院調整のために医療機関の看護師から得る情報で、優先度が高いのはどれか。
- 1.医療処置の指導内容
- 2.経済的な問題への対応
- 3.介護サービス利用の有無
- 4.訪問看護指示書の記載内容
対話形式の解説
博士
在宅医療への移行をスムーズに進めるには、退院前の情報共有がとても重要じゃ。特に訪問看護師と病棟看護師の間では、看護の継続性を保つための情報のやり取りが欠かせん。
サクラ
博士、訪問看護師が病棟の看護師さんから得る情報って、たくさんありすぎてどれが一番大事なのか分かりません。
博士
今回の問題では「医療処置の指導内容」が正解じゃ。入院中にどのような処置を行い、患者や家族にどう指導してきたかは、在宅でケアを継続するために絶対に必要な情報なんじゃよ。
サクラ
なるほど。じゃあ「経済的な問題への対応」はどうなんですか?
博士
経済的な相談は医療ソーシャルワーカー、つまりMSWの専門領域じゃ。看護師から得る優先情報ではない。
サクラ
「介護サービス利用の有無」も大切そうですが…
博士
介護サービスの利用や調整はケアマネジャーが中心となって行うものじゃ。情報として知っておく必要はあるが、看護師から優先的に得る内容ではないのう。
サクラ
最後の「訪問看護指示書の記載内容」はどうですか?
博士
これは引っかけじゃ。訪問看護指示書は医師が交付する書類じゃから、看護師ではなく主治医に確認するべきものじゃよ。
サクラ
職種ごとに役割が分かれているんですね。看護師同士でしか引き継げない情報を優先するということがよく分かりました。
博士
その通り。退院前カンファレンスでは多職種が集まるが、それぞれの専門性を活かした情報共有が在宅移行成功の鍵となるんじゃ。
POINT
退院調整において訪問看護師が病棟看護師から得る最優先情報は医療処置の指導内容です。これは看護の継続性を保つために不可欠な実務情報であり、看護師同士でしか共有できない領域です。経済問題はMSW、介護サービスはケアマネジャー、医学的指示は医師というように、情報源を職種別に使い分けることで効率的かつ安全な在宅移行が可能となります。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:訪問看護師が、在宅医療に移行する患者の退院調整のために医療機関の看護師から得る情報で、優先度が高いのはどれか。
解説:正解は 1 です。退院調整において訪問看護師が病棟看護師から得るべき最優先情報は、入院中に行われていた医療処置やその指導内容です。在宅でも同質のケアを継続するためには、処置の手技、頻度、患者・家族の習得状況、使用物品などを正確に引き継ぐ必要があります。これらは看護師同士でしか共有できない実務情報であり、安全な在宅移行の基盤となります。
選択肢考察
-
○ 1. 医療処置の指導内容
入院中の処置内容や患者・家族への指導の進捗は、退院後の看護継続に直結する情報であり、看護師間で確実に共有すべき最優先事項です。
-
× 2. 経済的な問題への対応
経済的問題は主に医療ソーシャルワーカー(MSW)の専門領域であり、看護師から得る優先情報ではありません。
-
× 3. 介護サービス利用の有無
介護サービスの調整はケアマネジャーが担うため、病棟看護師から優先的に聞き取る情報ではありません。
-
× 4. 訪問看護指示書の記載内容
訪問看護指示書は主治医が記載・交付する書類であり、看護師から得る情報ではありません。
退院調整では多職種それぞれの役割を踏まえて情報源を使い分けることが大切です。医療処置と看護ケアは看護師、医学的指示は医師、経済・社会資源はMSW、介護サービスはケアマネジャーから得るのが基本です。退院前カンファレンスを活用し、関係者全員で情報を共有しましょう。
退院調整における職種ごとの役割分担と、看護師同士で共有すべき情報の優先順位を問う問題です。
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