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誤嚥予防の頸部姿勢を覚える

看護師国家試験 第107回 午後 第17問 / 必修問題 / 日常生活援助技術

国試問題にチャレンジ

107回 午後 第17問

Fowler< ファウラー >位で食事を摂るときの姿勢で誤嚥を予防するのはどれか。

  1. 1.頸部側屈位
  2. 2.頸部前屈位
  3. 3.頸部後屈位
  4. 4.頸部回旋位

対話形式の解説

博士 博士

今日は食事介助時の頸部姿勢について学ぶのじゃ

サクラ サクラ

ファウラー位で食べる時の頸部姿勢ですね

博士 博士

そうじゃ。気道を解剖学的に思い出してみよう

サクラ サクラ

胸側に気管、背中側に食道がありますね

博士 博士

その通り。では頸部を後屈させるとどうなるかな

サクラ サクラ

顎が上がって口から気管まで一直線になってしまいます

博士 博士

さよう、非常に誤嚥しやすくなるのじゃ

サクラ サクラ

逆に前屈すると気管と咽頭の角度が鋭くなりますね

博士 博士

うむ、喉頭蓋が気管を覆いやすくなり気道保護に働くのじゃ

サクラ サクラ

だから頸部前屈位が正解なんですね

博士 博士

その通りじゃ。さらに喉頭蓋谷に食塊がとどまり嚥下反射が整う効果もある

サクラ サクラ

側屈や回旋はどうですか

博士 博士

基本姿勢ではないが、片麻痺患者で健側を活かすために意図的に使う場合があるのじゃ

サクラ サクラ

食後のケアで気をつけることはありますか

博士 博士

30分は座位を保ち、胃内容物の逆流による誤嚥を防ぐことじゃ

サクラ サクラ

一口量を少なくゆっくり介助することも大切でしたね

博士 博士

よく覚えておるな。『ファウラー位プラス頸部前屈』が基本じゃ

POINT

誤嚥予防の基本姿勢は、30度以上のファウラー位に加えて頸部前屈です。顎を軽く引くことで咽頭と気管の角度が鋭くなり喉頭蓋が気管を覆いやすくなるため、食塊の気道流入を防げます。最も危険なのは頸部後屈で、気道が直線化して誤嚥リスクが急増します。片麻痺患者では健側を活かすために回旋や側屈を組み合わせる応用もあります。食後30分は座位を保ち、逆流性誤嚥を予防するのも重要な看護ポイントです。

解答・解説

正解は 2 です

問題文:Fowler< ファウラー >位で食事を摂るときの姿勢で誤嚥を予防するのはどれか。

解説:正解は 2 です。頸部前屈位(顎を軽く引いた姿勢)では、咽頭と気管の角度が鋭くなり、喉頭蓋が気管にかぶさりやすくなるため気道への食塊流入を防ぎます。また喉頭蓋谷が広がり食塊が一時的にとどまりやすくなることで、嚥下反射のタイミングも整いやすくなります。

選択肢考察

  1. × 1.  頸部側屈位

    頸部を横に倒す姿勢で、咽頭腔の左右対称性が崩れ食塊の通過が偏ります。片麻痺患者で健側を使うため意図的に用いることはありますが、健常者の基本的な誤嚥予防姿勢ではありません。

  2. 2.  頸部前屈位

    顎を軽く引くことで気管と咽頭の角度が鋭くなり、喉頭蓋が気管を覆いやすくなるため誤嚥予防に最も有効な姿勢です。嚥下筋群も働きやすく、食塊が喉頭蓋谷にとどまりやすくなります。

  3. × 3.  頸部後屈位

    顎が上がる姿勢で口腔と気道が直線化し、食塊が気管へ入り込みやすくなる最も誤嚥リスクの高い姿勢です。寝たまま顔を上に向けて食事をするのは絶対に避けます。

  4. × 4.  頸部回旋位

    頸部を左右に回す姿勢で、片麻痺患者で患側へ回旋させ健側を食塊の通路として使う嚥下法はありますが、一般的な誤嚥予防の基本姿勢ではありません。

食事介助の基本は30度以上のファウラー位+頸部前屈、食事時は患者の目線より下から介助、一口量は少量・ゆっくり、食後30分は座位を保ち胃内容物の逆流を防ぐことです。片麻痺患者では健側を下にし、患側を上にして回旋・側屈を組み合わせる場合もあります。

誤嚥予防の基本は『ファウラー位+頸部前屈』。後屈は最も危険、回旋・側屈は片麻痺時の応用技。