高齢者の義歯管理の基本を押さえよう
看護師国家試験 第111回 午前 第19問 / 必修問題 / 日常生活援助技術
国試問題にチャレンジ
高齢者の義歯の取り扱い方法で正しいのはどれか。
- 1.就寝時に外す。
- 2.熱湯で洗浄する。
- 3.保管時は乾燥させる。
- 4.総義歯は奥歯を起点に外す。
対話形式の解説
博士
今日は義歯の取り扱いじゃ。正しい管理法はどれか分かるかの?
サクラ
お年寄りが寝る前に外しているのをよく見ます。
博士
その通り、正解は1の『就寝時に外す』じゃ。装着したまま寝ると粘膜が圧迫されて血流障害を起こし、褥瘡のような潰瘍や義歯性口内炎ができやすいのじゃ。
サクラ
誤嚥のリスクもありそうですね。
博士
そうじゃ。寝ている間に義歯がずれて誤嚥する危険もあるから、就寝時は外して保管するのが原則じゃ。
サクラ
2の熱湯で洗浄するのはどうですか?
博士
それはダメじゃ。義歯の多くはアクリルレジン製で、60℃以上の熱湯で変形・変質してしまう。洗浄は水かぬるま湯で義歯ブラシを使うのじゃ。
サクラ
3の保管時に乾燥させるのは?
博士
これもダメじゃ。乾燥するとレジンが収縮してひび割れや適合不良の原因になる。必ず水または義歯洗浄剤に浸けて保管するのじゃ。
サクラ
4の『総義歯は奥歯を起点に外す』は?
博士
これも誤りじゃ。総義歯は前歯を指でつまみ、奥歯側を浮かせる要領で外すのじゃ。上顎なら奥歯を下げ、下顎なら奥歯を上げる感じじゃ。
サクラ
入れるときと外すときで順番はありますか?
博士
あるぞ。入れるときは上顎から先に、外すときは下顎から先に、が基本じゃ。
サクラ
義歯洗浄剤にはどんな効果がありますか?
博士
義歯に付着するカンジダ菌やプラークを除菌・除去する効果がある。義歯性口内炎の予防になるのじゃ。
サクラ
義歯が合わないと食事にも影響しそうですね。
博士
その通り、高齢者では義歯不適合が食欲低下や低栄養、誤嚥性肺炎の誘因になる。定期的な歯科受診で調整することが大切じゃ。
サクラ
口腔ケアは全身状態にも直結するんですね。
博士
義歯管理は高齢者ケアの基本中の基本じゃ。就寝時に外す、水で洗う、水中保管、前歯から外す、と覚えるのじゃ。
POINT
高齢者の義歯は就寝時に外すのが正しい管理法です。熱湯は変形、乾燥はひび割れの原因となるため、水またはぬるま湯で洗い水中で保管します。総義歯は前歯を起点に外し、装着は上顎から、除去は下顎から行います。適切な義歯管理は口腔内衛生、誤嚥性肺炎予防、栄養維持に直結します。
解答・解説
正解は 1 です
問題文:高齢者の義歯の取り扱い方法で正しいのはどれか。
解説:正解は 1 です。義歯は就寝時に外すのが原則です。装着したままだと義歯下の粘膜が圧迫され、血流障害から褥瘡様潰瘍や義歯性口内炎を生じやすくなります。また誤嚥のリスクもあるため、外してブラシで清掃し、水や義歯洗浄剤に浸して保管します。
選択肢考察
-
○ 1. 就寝時に外す。
就寝時に義歯を外すことで粘膜の休息と血流回復が図れ、口腔内の清潔を保てます。誤嚥事故の予防にもなるため、正しい管理法です。
-
× 2. 熱湯で洗浄する。
熱湯(60℃以上)ではレジン製義歯が変形・変質します。洗浄は水またはぬるま湯で義歯ブラシを用い、義歯洗浄剤に浸けて殺菌します。
-
× 3. 保管時は乾燥させる。
乾燥させると義歯のレジンが収縮・ひび割れを起こし適合不良の原因になります。水または義歯洗浄剤に浸けて保管します。
-
× 4. 総義歯は奥歯を起点に外す。
総義歯は前歯を指でつまみ、奥歯側を浮かせる(上顎は奥歯を下げ、下顎は奥歯を上げる)要領で外します。奥歯を起点にすると破損の恐れがあります。
義歯は多くがアクリルレジン製で、熱・乾燥・アルコールに弱い特性があります。義歯性口内炎はカンジダ菌が原因となることが多く、毎食後のブラッシングと夜間の洗浄剤浸漬が予防の基本です。装着時は上顎から先に入れ、外す時は下顎から先に外すのが基本手順です。高齢者では義歯の不適合が食欲低下や低栄養、誤嚥性肺炎の誘因となるため、定期的な歯科受診で調整することが重要です。
義歯管理の基本原則(就寝時に外す・水で洗う・水中保管・前歯を起点に外す)を理解しているかを問う問題です。
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