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思春期の関心事を考える

看護師国家試験 第113回 午後 第7問 / 必修問題 / 人間の特性とライフサイクル

国試問題にチャレンジ

113回 午後 第7問

第二次性徴が発現し始めた思春期に関心が向くのはどれか。

  1. 1.善悪の区別
  2. 2.仕事と家庭の両立
  3. 3.自己の身体の変化
  4. 4.経済力の確保と維持

対話形式の解説

博士 博士

今回は思春期に関心が向くテーマについてじゃ。第二次性徴という言葉からまず何を思い浮かべる。

サクラ サクラ

はい、身長が急に伸びたり、乳房の発達や初経・精通などです。

博士 博士

そのとおり。その劇的な身体変化に当の本人が最も敏感になる時期なのじゃ。

サクラ サクラ

それで正解は自己の身体の変化になるんですね。

博士 博士

そうじゃ。鏡を見る時間が増えたり、他人との違いに悩んだりするのもこの時期の特徴じゃな。

サクラ サクラ

善悪の区別はどうでしょう。

博士 博士

善悪の判断は幼児期後半から学童期に発達する道徳性の課題で、思春期の中心テーマではない。

サクラ サクラ

仕事と家庭の両立は壮年期の課題ですよね。

博士 博士

うむ。結婚し、仕事を担いつつ子育てをする段階で生じる課題じゃ。思春期ではまだ早すぎる。

サクラ サクラ

経済力の確保と維持はどうですか。

博士 博士

これは中年期の課題じゃな。思春期はむしろ親から心理的に自立し始める時期で、経済的自立そのものはまだ先の話じゃ。

サクラ サクラ

エリクソンの発達課題でいうとアイデンティティの確立ですよね。

博士 博士

よく覚えておる。身体の変化を受け入れ、自分は何者かを問い直していくのがこの時期の中心課題じゃ。

サクラ サクラ

第二次性徴の順序もおさえておきたいです。

博士 博士

女児は乳房発育から、男児は精巣容積の増大から始まる。順序も頻出じゃから整理しておくと安心じゃな。

POINT

思春期は第二次性徴に伴う急激な身体的変化が起こる時期で、本人の関心は自己の身体の変化へ強く向かいます。エリクソンの同一性獲得、ハヴィガーストの発達課題でも、身体像の受容と自己概念の確立がこの時期の中心テーマとされます。他の選択肢はそれぞれ幼児期・壮年期・中年期の課題であり、ライフサイクルごとの発達課題を整理しておくと解きやすくなります。必修問題として確実に得点したい領域です。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:第二次性徴が発現し始めた思春期に関心が向くのはどれか。

解説:正解は 3 です。思春期は第二次性徴により身長・体重の急激な増加、性器の成熟、乳房の発達や精通・初経などが起こる時期で、自分の身体の変化に戸惑いや強い関心を抱きます。エリクソンの発達課題では『同一性の獲得』に当たり、身体的変化を受け入れつつ自己像を形成することが重要な発達課題となります。

選択肢考察

  1. × 1.  善悪の区別

    善悪の判断は幼児期後期から学童期にかけて発達する道徳性の課題であり、思春期に特に関心が向く内容ではありません。

  2. × 2.  仕事と家庭の両立

    仕事と家庭の調整は壮年期〜中年期の課題で、就労や育児を担う中で生じるテーマです。思春期の発達課題には該当しません。

  3. 3.  自己の身体の変化

    第二次性徴に伴う身体的変化は思春期に急激に進むため、本人の関心は自分の身体と性的成熟へ強く向かいます。これが思春期の中心的テーマです。

  4. × 4.  経済力の確保と維持

    経済的自立は成人期以降の課題で、思春期はむしろ親からの心理的自立を模索する段階であり、経済力そのものが主な関心事ではありません。

第二次性徴は女児で8〜10歳、男児で10〜12歳頃から始まります。女児では乳房発育→陰毛発生→初経、男児では精巣の容積増大→陰茎発育→陰毛・変声・精通の順に進みます。ハヴィガーストやエリクソンの発達課題を整理し、各期の関心事と課題を対応づけておくと得点しやすくなります。

思春期における心身の発達課題の中心テーマを問う必修問題で、ライフサイクルごとの関心事の違いを理解しているかが問われます。