TDMが必要な薬の代表選手はどれ?
看護師国家試験 第104回 午前 第22問 / 必修問題 / 薬物の作用と管理
国試問題にチャレンジ
血中濃度を確認する必要性が最も高い医薬品はどれか。
- 1.アスピリン
- 2.フロセミド
- 3.テオフィリン
- 4.インドメタシン
対話形式の解説
博士
今日のテーマは血中濃度モニタリングが必要な薬じゃ。選択肢の中で答えを言えるかの?
アユム
えっと、テオフィリンでしょうか。喘息のお薬ですよね。
博士
お見事じゃ。なぜテオフィリンが選ばれるか分かるかの?
アユム
効く濃度と中毒を起こす濃度が近いと聞きました。
博士
その通り。有効域はだいたい10〜20μg/mLで、ここを超えると不整脈や痙攣を起こすことがあるんじゃ。
アユム
怖いですね。発熱や喫煙でも変動するんですか?
博士
そうじゃ。代謝に関わる肝酵素の影響を受けやすいから、患者ごとに調整が必要じゃ。
アユム
アスピリンやインドメタシンはどうなんでしょう?
博士
どちらも血中濃度よりも、出血傾向や消化管症状の観察が中心じゃ。
アユム
フロセミドは利尿薬ですよね、電解質を見るほうが大事ですか?
博士
そうじゃ。低カリウム血症や脱水に注意せねばならん。
アユム
TDMの対象って他にもありますか?
博士
ジゴキシン、フェニトイン、バルプロ酸、リチウム、バンコマイシンなどじゃ。語呂で覚えると忘れにくいぞ。
アユム
なるほど、まとめて押さえます。
POINT
テオフィリンは気管支拡張作用をもつ薬剤で、有効血中濃度域が狭く中毒症状を起こしやすいためTDMの代表的な対象薬です。アスピリンやNSAIDsは出血や消化管症状、フロセミドは電解質異常に注意します。安全な薬物治療のため、TDM対象薬とその目的を整理しておきましょう。
解答・解説
正解は 3 です
問題文:血中濃度を確認する必要性が最も高い医薬品はどれか。
解説:正解は3のテオフィリンです。テオフィリンは気管支拡張薬として喘息やCOPDで使用されますが、有効血中濃度域が狭く、わずかに上回るだけで悪心・嘔吐・頻脈・不整脈・痙攣などの中毒症状を起こします。そのためTDM(治療薬物モニタリング)の対象薬剤として血中濃度測定が不可欠です。
選択肢考察
-
× 1. アスピリン
アスピリンは抗血小板薬や解熱鎮痛薬として用いられます。投与時はPT-INRや出血傾向を観察しますが、ルーチンでの血中濃度モニタリングは通常行いません。
-
× 2. フロセミド
フロセミドはループ利尿薬で、評価項目は尿量・体重・電解質(特にカリウム)・血圧などです。血中濃度測定の必要性は高くありません。
-
○ 3. テオフィリン
有効域が10〜20μg/mL程度と狭く、加齢・喫煙・併用薬・発熱で代謝が変動しやすいため、TDMにより血中濃度を確認しながら投与量を調整します。
-
× 4. インドメタシン
インドメタシンはNSAIDsで、消化管潰瘍や腎障害といった副作用に注意しますが、血中濃度を測定して投与量を決める薬剤ではありません。
TDMの対象となる代表的な薬剤には、テオフィリンのほかにジゴキシン、フェニトイン、バルプロ酸、リチウム、アミノグリコシド系・バンコマイシンなどがあります。いずれも有効域と中毒域が近く、安全な治療のために血中濃度を測定します。
治療薬物モニタリング(TDM)を要する代表薬の知識を問う問題です。
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