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感染経路を一気に整理!インフルは飛沫、疥癬は接触、破傷風は創傷

看護師国家試験 第112回 午後 第15問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

112回 午後 第15問

飛沫感染するのはどれか。

  1. 1.疥癬(scabies)
  2. 2.破傷風(tetanus)
  3. 3.デング熱(dengue fever)
  4. 4.インフルエンザ(influenza)

対話形式の解説

博士 博士

今日は感染経路の分類を学ぶぞい。看護師にとって最も重要なテーマのひとつじゃ。

サクラ サクラ

感染経路って、空気感染・飛沫感染・接触感染の3種類でしたっけ。

博士 博士

おおむね正しいが、加えて媒介物感染(血液、食物、ベクターなど)もあるぞ。まず飛沫感染から。

サクラ サクラ

飛沫感染は唾液のしぶきで感染するやつですよね。

博士 博士

そうじゃ。咳やくしゃみで出る直径5μm以上の粒子が飛沫。重いから1〜2mで落下する。サージカルマスクと1〜2mの距離で防げる。

サクラ サクラ

代表例は?

博士 博士

インフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎、百日咳、髄膜炎菌感染症などじゃな。

サクラ サクラ

空気感染との違いがわかりにくいです。

博士 博士

空気感染は飛沫が乾燥して5μm未満の飛沫核になり、空気中を長時間・長距離漂う。結核・麻疹・水痘の3つが代表例じゃ。N95マスクと陰圧室が必要になる。

サクラ サクラ

飛沫は重いからすぐ落ちる、飛沫核は軽いから漂う、で覚えます。

博士 博士

よし。次に接触感染は、感染源に直接または間接的に触れて感染するもの。疥癬、MRSA、ノロウイルス、VREなどじゃ。手指衛生と手袋・ガウンで予防する。

サクラ サクラ

疥癬はヒゼンダニが皮膚に寄生するんですよね。

博士 博士

その通り。ダニ自体が人から人へ移るから接触感染。ちなみにノルウェー疥癬は感染力が非常に強いので個室隔離が必要じゃ。

サクラ サクラ

破傷風はどうなんですか?

博士 博士

破傷風菌は土壌にいる嫌気性菌じゃ。錆びた釘や外傷で傷口から菌が入り発症する。ヒトからヒトへは感染しない。DPTワクチンで予防できる。

サクラ サクラ

じゃあデング熱は?

博士 博士

蚊が媒介する蚊媒介感染症、いわゆるベクター感染。ネッタイシマカやヒトスジシマカがウイルスを運ぶ。やはりヒトからヒトへの直接感染はない。

サクラ サクラ

海外渡航時の蚊よけが重要ですね。

博士 博士

その通り。ジカウイルス、マラリア、日本脳炎、黄熱なども蚊媒介感染症じゃ。

サクラ サクラ

この問題、正解は飛沫のインフルエンザ、しっかり納得しました!

博士 博士

経路別予防策は院内感染対策の基本中の基本。疾患と経路をセットで覚え、マスクの種類や距離まで含めて押さえるのじゃ。

POINT

感染経路は空気感染(飛沫核感染)・飛沫感染・接触感染・媒介物(血液・食物・ベクター)感染に分類され、それぞれに応じた感染予防策が定められています。飛沫感染は咳・くしゃみ・会話で生じる5μm以上の粒子を吸入することで成立し、飛距離は1〜2mでサージカルマスク着用が予防の基本です。インフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎、百日咳などが代表的な飛沫感染症で、本問ではインフルエンザが正解となります。疥癬は接触感染、破傷風は創傷からの経皮感染、デング熱は蚊を介したベクター感染と、それぞれ異なる経路をたどるため混同しない整理が必要です。国家試験では『空気感染=結核・麻疹・水痘』『飛沫感染=インフル・風疹・ムンプス』といった語呂的な整理を押さえておくと応用が利き、臨床でも標準予防策に経路別予防策を加えた対応が適切に選択できるようになります。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:飛沫感染するのはどれか。

解説:正解は 4 です。飛沫感染とは、感染者の咳・くしゃみ・会話などで飛散する直径5μm以上の水分を含んだ粒子(飛沫)を、周囲の人が吸い込むことで成立する感染経路で、飛距離はおおむね1〜2mです。インフルエンザはこの飛沫感染の代表的疾患であり、サージカルマスクの着用と1〜2mの距離確保が予防の基本となります。

選択肢考察

  1. × 1.  疥癬(scabies)

    ヒゼンダニ(疥癬虫)が皮膚角質層に寄生して起こる皮膚感染症。感染経路は直接・間接の接触感染。標準予防策+接触予防策が必要。

  2. × 2.  破傷風(tetanus)

    土壌中の破傷風菌(Clostridium tetani)が創傷から侵入して発症する経皮(創傷)感染。ヒトからヒトへは感染しない。ワクチン(DPT)で予防。

  3. × 3.  デング熱(dengue fever)

    デングウイルスを保有するネッタイシマカ・ヒトスジシマカが媒介する蚊媒介感染症(ベクター感染)。ヒトからヒトへの直接感染は成立しない。

  4. 4.  インフルエンザ(influenza)

    インフルエンザウイルスは飛沫感染が主経路(接触感染も併発)。サージカルマスク着用、手指衛生、ワクチン接種が予防の基本。

感染経路は大きく『空気感染(飛沫核感染)』『飛沫感染』『接触感染』『媒介物感染(血液・食物・ベクター)』に分類される。空気感染の代表は結核・麻疹・水痘(N95マスクと陰圧室)、飛沫感染はインフルエンザ・風疹・流行性耳下腺炎・百日咳・髄膜炎菌(サージカルマスクと1〜2m距離)、接触感染はMRSA・ノロ・疥癬(手指衛生と個人防護具)。経路別予防策を疾患とセットで覚えると応用が利く。

各疾患の感染経路を正確に分類できるかを問う基本問題。飛沫/空気/接触/ベクターを混同しないことが最重要。