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右下腹部のあの一点!McBurney圧痛点で虫垂炎を見抜く

看護師国家試験 第112回 午後 第25問 / 必修問題 / 徴候と疾患

国試問題にチャレンジ

112回 午後 第25問

腹部前面を図に示す。 McBurney<マックバーニー>圧痛点はどれか。

腹部前面を図に示す。 McBurney<マックバーニー>圧痛点はどれか。
  1. 1.
  2. 2.
  3. 3.
  4. 4.
  5. 5.

対話形式の解説

博士 博士

今日は急性虫垂炎の有名な身体所見、McBurney(マックバーニー)圧痛点について学ぶぞ。

サクラ サクラ

虫垂炎って、いわゆる『盲腸』ですよね?どんな病気でしたっけ?

博士 博士

虫垂は盲腸の先端にぶら下がる細長い突起で、そこが閉塞したり感染を起こして炎症を起こすのが急性虫垂炎じゃ。若年〜中年に多いが全年齢で起こる。

サクラ サクラ

痛みの場所に特徴があるって聞きました。

博士 博士

その通りじゃ。最初は内臓痛として心窩部や臍周囲にぼんやりした痛みが出る。時間経過とともに炎症が壁側腹膜に及ぶと、右下腹部に鋭い限局性の痛みに変化する。これを『痛みの移動』と呼ぶ。

サクラ サクラ

その右下腹部の『一点』がMcBurney点なんですね。

博士 博士

そうじゃ。右上前腸骨棘、つまり腰骨の出っ張りと臍を直線で結び、それを3等分したうちの右上前腸骨棘側から1/3の点。そこを押すと限局性の圧痛を認める。

サクラ サクラ

なぜその位置なんですか?

博士 博士

虫垂の基部、つまり盲腸とのつなぎ目が体表から見てだいたいその位置にあるからじゃ。発見者のアメリカ人外科医McBurneyが19世紀末に報告したのじゃ。

サクラ サクラ

他にも圧痛点はあるんですか?

博士 博士

うむ、いくつかある。Lanz(ランツ)点は左右の上前腸骨棘を結ぶ線の右1/3、Kümmell(キュンメル)点は臍の右2〜3cm下方、Munro(モンロー)点はMcBurneyより内側にある。教科書によって取り上げる点が違うが、代表はMcBurneyじゃ。

サクラ サクラ

押すだけで診断できるんですか?

博士 博士

圧痛点だけでは確定はできぬが、他の身体所見と組み合わせて疑いを強める。反跳痛(Blumberg徴候)、筋性防御、Rovsing徴候、腰椎腸腰筋徴候などが陽性なら腹膜炎まで進んでいる可能性が高い。

サクラ サクラ

Rovsing徴候って何ですか?

博士 博士

左下腹部を押すと、腸管内容が盲腸側に移動する刺激で右下腹部に痛みを誘発する現象じゃ。虫垂炎に比較的特異的とされる。

サクラ サクラ

検査は何をするんですか?

博士 博士

白血球・CRPなどの炎症反応、腹部エコー、腹部造影CTが一般的じゃ。CTで虫垂の腫大や糞石、周囲脂肪織の濃度上昇が確認できれば診断に至る。

サクラ サクラ

治療はやっぱり手術ですか?

博士 博士

原則は虫垂切除術、腹腔鏡下で行うことが多い。軽症例では抗菌薬による保存的治療が選ばれることもあるが、穿孔すれば腹膜炎を起こすので早期対応が重要じゃ。

サクラ サクラ

図の③の位置をイメージしながら、身体所見の知識もセットで覚えます!

POINT

McBurney圧痛点は急性虫垂炎の身体所見として19世紀末から使われる古典的な圧痛点で、右上前腸骨棘と臍を結ぶ線上の外側1/3の点に位置します。虫垂炎では初期の内臓痛が臍周囲に現れ、炎症が壁側腹膜に及ぶとこの点に限局した体性痛へと移動するのが典型的経過です。国家試験ではこの位置を腹部図から選ばせる形式が頻出で、同時にLanz点・Blumberg徴候・Rovsing徴候などの関連所見や、白血球上昇・造影CT・虫垂切除術といった診断治療の流れも合わせて押さえることで、臨床でも役立つ知識として定着します。

解答・解説

正解は 3 です

問題文:腹部前面を図に示す。 McBurney<マックバーニー>圧痛点はどれか。

解説:正解は 3 です。McBurney(マックバーニー)圧痛点は、右上前腸骨棘(ASIS)と臍を結ぶ線上で、右上前腸骨棘側から3分の1の位置にある右下腹部の圧痛点で、急性虫垂炎の身体所見として古典的に用いられます。腹部前面図では、臍よりやや外下方・右側の下腹部に位置する点として描かれます。

選択肢考察

  1. × 1.  ①

    心窩部(みぞおち)付近の部位で、胃・十二指腸・食道下部・心臓疾患などに関連する痛みが生じる場所。虫垂炎の圧痛点ではない。

  2. × 2.  ②

    臍周囲部。虫垂炎の初期には内臓痛として臍周囲痛が出ることがあるが、McBurney点そのものではない。

  3. 3.  ③

    右上前腸骨棘と臍を結ぶ線を3等分し、右上前腸骨棘側から1/3の点。虫垂の基部に近く、急性虫垂炎で限局性の圧痛を認める代表的部位である。

  4. × 4.  ④

    左下腹部で、S状結腸・下行結腸の疾患(憩室炎など)や左卵巣疾患が疑われる部位。虫垂炎とは関連しない。

  5. × 5.  ⑤

    恥骨上部で、膀胱・子宮・直腸などの下部骨盤内臓器の疾患に関連する部位。McBurney点ではない。

急性虫垂炎に関連する圧痛点は他にも複数あり、Lanz(ランツ)点は左右の上前腸骨棘を結ぶ線を3等分した右側1/3の点、Kümmell(キュンメル)点は臍の右2〜3cm下方、Munro(モンロー)点はMcBurneyより内側(臍と右上前腸骨棘の中点)にある。さらに反跳痛(Blumberg徴候)、筋性防御、腰椎腸腰筋徴候、閉鎖筋徴候、Rovsing徴候(左下腹部を押すと右下腹部が痛む)なども身体所見として重要で、腹部CTや白血球・CRPとあわせて診断する。

腹部図で急性虫垂炎の代表的圧痛点であるMcBurney点の位置を特定する問題。『右上前腸骨棘と臍を結ぶ線の外側1/3』という定義を正確に覚え、図で右下腹部の該当点を選べるかが問われる。