StudyNurse

介護保険の保険者は? 〜社会保障制度の基礎〜

看護師国家試験 第108回 午前 第4問 / 必修問題 / 看護で活用する社会保障

国試問題にチャレンジ

108回 午前 第4問

介護保険制度における保険者はどれか。

  1. 1.市町村及び特別区
  2. 2.都道府県
  3. 3.保健所
  4. 4.

対話形式の解説

博士 博士

今日は介護保険制度について勉強するぞ。社会保障制度の中でも特に出題頻度が高い分野じゃ。

アユム アユム

介護保険って2000年に始まった制度ですよね?

博士 博士

その通り!平成12年(2000年)4月に施行された比較的新しい社会保険じゃ。高齢化が進む中で、家族だけでは介護を支えきれないため、社会全体で支えるという理念で作られたんじゃ。

アユム アユム

保険者と被保険者の違いがややこしいんですが…

博士 博士

保険者は制度を運営する側、被保険者は保険料を払ってサービスを受ける側じゃ。介護保険の保険者は?

アユム アユム

選択肢の1、市町村および特別区ですね!

博士 博士

正解!介護保険法第3条で市町村と特別区が保険者と定められておる。住民に最も身近な自治体が運営主体となることで、地域の実情に応じたサービス提供ができるんじゃ。

アユム アユム

なぜ国や都道府県ではないんですか?

博士 博士

介護は地域密着型のサービスが多く、地域ごとの高齢化率や資源状況が異なるためじゃ。ただし小規模な自治体では広域連合を組んで共同運営する例もある。

アユム アユム

被保険者はどうなっていますか?

博士 博士

第1号被保険者が65歳以上、第2号被保険者が40〜64歳の医療保険加入者じゃ。第1号は原因を問わず要介護認定を受ければサービスを受けられるが、第2号は加齢に伴う16の特定疾病が原因の場合に限られる。

アユム アユム

16の特定疾病って何があるんですか?

博士 博士

がん末期、関節リウマチ、ALS、骨粗鬆症による骨折、初老期認知症、パーキンソン病関連疾患、脳血管疾患、糖尿病性腎症・網膜症・神経障害などじゃ。国試でもよく出るぞ。

アユム アユム

財源はどうなっているんですか?

博士 博士

公費50%と保険料50%で構成される。公費の内訳は国25%、都道府県12.5%、市町村12.5%。保険料は第1号と第2号で按分される。

アユム アユム

2の都道府県は何をしているんですか?

博士 博士

都道府県は介護保険事業支援計画の策定、サービス事業者の指定・指導監督、介護保険審査会の設置を担う。保険者ではないが重要な役割を持っておる。

アユム アユム

3の保健所は?

博士 博士

保健所は地域保健法に基づく公衆衛生機関で、感染症対策や健康危機管理が主業務じゃ。介護保険とは別系統じゃな。

アユム アユム

4の国は?

博士 博士

国は制度設計と基準作り、財源の4分の1負担が役割。運営主体ではない。

アユム アユム

他の社会保険の保険者も教えてください!

博士 博士

医療保険は健康保険組合・協会けんぽ・市町村(国保)など、年金は国(日本年金機構)、雇用保険・労災保険は国(政府)、介護保険は市町村。このセットは必修じゃ。

アユム アユム

社会保障制度全体を体系的に理解すると、保険者の違いも整理できますね。ありがとうございました!

POINT

介護保険制度の保険者は市町村および特別区で、介護保険法第3条に明記されています。被保険者は65歳以上の第1号と40〜64歳の医療保険加入者である第2号に分かれ、第2号は16の特定疾病に該当する場合のみサービスを受けられます。財源は公費と保険料が半々で、国・都道府県・市町村・被保険者が共同で支える仕組みになっています。他の社会保険制度との保険者の違いも併せて整理しておきましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:介護保険制度における保険者はどれか。

解説:正解は1です。介護保険制度は2000年(平成12年)4月に施行された社会保険制度で、保険者は市町村および特別区(東京23区)と定められています(介護保険法第3条)。財源は公費50%(国25%・都道府県12.5%・市町村12.5%)と保険料50%(第1号被保険者22%・第2号被保険者28%、2021-2023年度)で構成されます。被保険者は第1号被保険者(65歳以上)と第2号被保険者(40〜64歳の医療保険加入者)に分かれ、第1号は原因を問わず要介護認定を受ければサービスを受けられますが、第2号は加齢に伴う16の特定疾病(初老期認知症、脳血管疾患、末期がん、関節リウマチなど)が原因の場合に限られます。保険者の主な役割は、被保険者の資格管理、保険料の徴収、要介護認定、保険給付、地域支援事業の実施などです。小規模な自治体では広域連合や一部事務組合を設置して共同で運営する場合もあります。

選択肢考察

  1. 1.  市町村及び特別区

    介護保険法第3条により市町村および特別区が保険者と定められています。住民に最も身近な基礎自治体が運営主体となり、地域の実情に応じたサービス提供を行います。

  2. × 2.  都道府県

    都道府県は介護保険事業支援計画の策定、介護サービス事業者の指定・指導監督、介護保険審査会の設置などを担いますが、保険者ではありません。

  3. × 3.  保健所

    保健所は地域保健法に基づく公衆衛生機関で、感染症対策や健康危機管理を担います。介護保険の保険者ではありません。

  4. × 4.  国

    国(厚生労働省)は介護保険制度の基本的な枠組みや基準を定め、財源の25%を負担しますが、運営主体である保険者ではありません。

各社会保険制度の保険者を整理:医療保険は健康保険組合・協会けんぽ・市町村(国保)・後期高齢者医療広域連合など、年金保険は国(日本年金機構)、雇用保険・労災保険は国(政府)、介護保険は市町村および特別区。第2号被保険者が使える特定疾病16種類は出題頻度が高く、がん末期・関節リウマチ・ALS・骨粗鬆症・初老期認知症・パーキンソン病関連疾患・脳血管疾患・糖尿病性腎症等が含まれます。

介護保険制度の運営主体(保険者)が市町村および特別区であることを、社会保障制度の基本知識として問うています。