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高齢者の昼寝と夜間睡眠の関係

看護師国家試験 第110回 午前 第48問 / 老年看護学 / 高齢者の生活を支える看護

国試問題にチャレンジ

110回 午前 第48問

Aさん( 80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症( hypertension )で内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作<ADL>は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

  1. 1.昼食後にも散歩を促す。
  2. 2.主治医に相談するよう勧める。
  3. 3.老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。
  4. 4.30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。

対話形式の解説

博士 博士

80歳のAさんは元気に暮らしておるが、昼食後の居眠りを心配しておるな。

アユム アユム

夜眠れなくなるのではと不安に感じていますね。

博士 博士

結論から言うと、30分程度の昼寝なら夜の睡眠に影響しないと伝えるのが適切じゃ。

アユム アユム

短時間のお昼寝は悪くないんですね。

博士 博士

そうじゃ。15〜30分のいわゆるパワーナップは午後の覚醒度を上げる効果が示されておる。

アユム アユム

食直後の散歩を勧めるのはどうでしょう。

博士 博士

消化への影響や血圧変動もあり、高齢者に食直後の運動を促すのは適切とはいえん。Aさんはすでに朝散歩しておるしな。

アユム アユム

主治医への相談を勧めるのは。

博士 博士

認知機能も血圧コントロールも問題なく、生理的な眠気じゃ。今の時点で医師に相談を促す根拠は薄いぞ。

アユム アユム

老人クラブの回数を増やすのはどうですか。

博士 博士

本人の体力や意向を無視した活動量の増加は不適切じゃ。すでに十分な社会参加がある。

アユム アユム

昼寝が長すぎるとどうなるのでしょう。

博士 博士

1時間以上の昼寝や夕方以降の昼寝は夜間不眠を招きやすい。タイミングと長さが大事じゃ。

アユム アユム

夜よく眠るための工夫は他にありますか。

博士 博士

朝の日光曝露、規則的な生活、夕方以降のカフェイン制限、適度な運動じゃな。

アユム アユム

Aさんは毎朝散歩もされていますし、生活リズムは整っていますね。

博士 博士

うむ、自立した生活が維持されておる。不安に寄り添いつつ安心できる情報を提供することじゃ。

アユム アユム

短時間の昼寝は悪くないと伝えれば、Aさんも安心できそうですね。

POINT

本問は健康な独居高齢者の昼食後の眠気への適切な助言を選ぶ問題です。30分程度の昼寝は夜間睡眠を妨げず、むしろ午後の覚醒を高めます。食直後の散歩や活動量増加、主治医への相談は現状で不要であり、生理的現象であることを伝えて不安を軽減する関わりが最も適切です。

解答・解説

正解は 4 です

問題文:Aさん( 80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症( hypertension )で内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作<ADL>は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。 Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

解説:正解は4です。30分程度の短時間の昼寝(パワーナップ)は夜間の睡眠を妨げず、むしろ午後の覚醒度を高める効果があり、高齢者にも推奨される生活指導です。

選択肢考察

  1. × 1.  昼食後にも散歩を促す。

    Aさんはすでに朝の散歩と買い物、週1回のゲートボールで十分な活動量があります。食直後の運動は消化や血圧変動を招き高齢者には負担で、居眠りの対策として適切ではありません。

  2. × 2.  主治医に相談するよう勧める。

    健康状態・認知機能に問題はなく、昼食後の眠気は生理的範囲で病的な所見ではありません。現時点で医師への相談を促す根拠に乏しく、不安をあおる対応となります。

  3. × 3.  老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。

    本人の希望や体力を確認せずに活動量増加を勧めることは不適切です。すでに適度な社会活動が確保されており、居眠りの解決策として的外れな指導になります。

  4. 4.  30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。

    15〜30分の昼寝は睡眠深度が浅く夜間睡眠を妨げないことが示されています。食後の生理的眠気は自然な現象で、短時間の仮眠を肯定することがAさんの不安解消につながります。

高齢者の睡眠は浅く中途覚醒が増えます。昼寝は午後3時までに30分以内が目安で、長時間の昼寝はかえって夜間不眠や認知機能低下のリスクとなります。日中の光曝露や規則正しい生活、カフェイン・アルコール摂取の見直しも有効です。

独居高齢者の生活指導において、生理的な食後の眠気への適切な助言を選択する問題です。