生活保護の実務を担う機関
看護師国家試験 第113回 午前 第29問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会福祉の基本
国試問題にチャレンジ
生活保護法に基づき生活保護の実務を行うのはどれか。
- 1.保健所
- 2.福祉事務所
- 3.精神保健福祉センター
- 4.地域包括支援センター
対話形式の解説
博士
今日は生活保護法を実際に運用している機関について学ぶぞい。
サクラ
窓口というと、役所のイメージがあります。
博士
もう少し具体的には、福祉事務所という機関が担当しておるのじゃ。
サクラ
福祉事務所はどの法律に基づいて設置されていますか?
博士
社会福祉法じゃ。都道府県、市、特別区には設置が義務づけられておる。
サクラ
町村にはないのですか?
博士
原則は都道府県が設置するが、独自に設置する町村もあるぞい。
サクラ
福祉事務所ではどんな業務を行いますか?
博士
生活保護の申請受付、収入や資産の調査、保護の要否判定、扶助費の支給、自立支援まで一貫して担うのじゃ。
サクラ
現業員と呼ばれるケースワーカーもそこに配置されているのですよね。
博士
その通り。家庭訪問や相談を通じて自立を支えるのが役割じゃ。
サクラ
保健所や精神保健福祉センターは関係ないのですか?
博士
保健所は地域保健法、精神保健福祉センターは精神保健福祉法、地域包括支援センターは介護保険法じゃ。根拠法がまったく異なるぞい。
サクラ
機関と根拠法をセットで覚えるとよさそうですね。
POINT
生活保護法に基づく実務、すなわち申請受付・調査・保護決定・支給などを担うのは福祉事務所です。保健所や精神保健福祉センター、地域包括支援センターはそれぞれ異なる根拠法に基づく機関で、役割も明確に分かれています。国家試験では「機関+根拠法+主な業務」の3点セットで整理しておくと混同を防げます。
解答・解説
正解は 2 です
問題文:生活保護法に基づき生活保護の実務を行うのはどれか。
解説:正解は2です。生活保護法に基づく申請受付・調査・保護決定・支給などの実務は福祉事務所が担っており、都道府県、市、特別区に設置が義務づけられています。
選択肢考察
-
× 1. 保健所
保健所は地域保健法に基づく機関で、感染症対策、母子保健、精神保健など地域住民の健康保持・増進を担います。生活保護の支給実務は行いません。
-
○ 2. 福祉事務所
福祉事務所は社会福祉法に基づく第一線機関で、生活保護法を含む福祉六法に関する実務を行います。生活保護の申請受付、資産・収入調査、保護の要否判定、扶助費支給、自立支援まで一貫して担当します。
-
× 3. 精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは精神保健福祉法に基づく施設で、精神障害者への相談支援、普及啓発、精神保健福祉手帳の判定などを行う機関です。生活保護業務は所管しません。
-
× 4. 地域包括支援センター
地域包括支援センターは介護保険法に基づき、高齢者の総合相談、介護予防ケアマネジメント、権利擁護などを行う拠点で、生活保護の決定・支給は行いません。
福祉事務所には生活保護担当のほか、現業員(ケースワーカー)が配置され、要保護世帯の家庭訪問や自立支援を行います。町村部では都道府県が福祉事務所を設置するケースが多く、地域によっては町村が独自に設置している場合もあります。
生活保護法の実施機関と各福祉関連機関の役割を区別できるかを問う、社会保障の基本問題です。
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