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学校保健の仕組みと学校医の役割

看護師国家試験 第105回 午前 第34問 / 健康支援と社会保障制度 / 保健活動の基盤と制度

国試問題にチャレンジ

105回 午前 第34問

学校保健について正しいのはどれか。

  1. 1.学校医は健康相談を実施する。
  2. 2.校長は学校医を置くことができる。
  3. 3.教育委員会は小学校入学1年前の児童に対して健康診断を実施する。
  4. 4.学校医は感染症に罹患した児童生徒の出席を停止させることができる。

対話形式の解説

博士 博士

今日は学校保健じゃ。児童生徒の健康を守るために学校医がどんな役割を担っているか、整理していこうかの。

アユム アユム

学校医というと学校に来て健康診断をしてくれるイメージですね。

博士 博士

健診は大事な業務の一つじゃ。他にも健康相談、保健指導、感染症予防、学校環境衛生の検査など幅広い役割がある。

アユム アユム

では選択肢1の「学校医は健康相談を実施する」は正しいのですね。

博士 博士

そうじゃ、これが正解。学校保健安全法第8条と第9条に健康相談と保健指導が明記されておる。

アユム アユム

選択肢2の校長が学校医を置けるというのは。

博士 博士

誤りじゃ。学校医を置くのは学校そのものだが、任命権を持つのは学校の設置者。公立学校なら教育委員会、私立なら学校法人が任命する。校長にはその権限はない。

アユム アユム

選択肢3の就学時健診が入学1年前というのはどうですか。

博士 博士

これも誤り。就学時健診は市町村教育委員会が実施するが、時期は就学の4か月前、つまり11月30日までじゃ。入学1年前では早すぎるぞい。

アユム アユム

選択肢4の出席停止を学校医が命じるというのはよく見かけますが。

博士 博士

そこが引っかけポイント。出席停止を命じるのは校長、臨時休業を決めるのは学校の設置者じゃ。学校医は診断と意見を述べる立場であって、出席停止の権限はない。

アユム アユム

学校感染症にはどんな分類がありますか。

博士 博士

第一種は極めて重篤な感染症、第二種は麻しん・風しん・インフルエンザ・水痘など飛沫感染で流行しやすいもの、第三種は腸管出血性大腸菌感染症やその他の感染症じゃ。出席停止期間も種類ごとに定められておる。

アユム アユム

学校薬剤師や学校歯科医もいますよね。

博士 博士

そう、この3つをまとめて学校三師という。学校薬剤師は医薬品管理や環境衛生検査、学校歯科医は歯・口腔の健康管理を担当する。

アユム アユム

学校医だけが医療者ではないのですね。

博士 博士

その通りじゃ。チームで子どもの健康を守る仕組みになっておる。

アユム アユム

整理すると、正解は1の学校医が健康相談を実施するですね。

博士 博士

よくまとまったの。法律の条文と権限者をセットで覚えるのがコツじゃ。

POINT

学校医は学校保健安全法に基づき健康診断・健康相談・保健指導などに従事します。任命は学校設置者、出席停止は校長、就学時健診は教育委員会が入学前年11月30日までに実施と、主体と時期を整理して覚えることが重要です。本問の正解は選択肢1で、学校医の多面的な役割を理解しておきましょう。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:学校保健について正しいのはどれか。

解説:正解は1です。学校保健安全法および同施行規則に基づき、学校医は児童生徒の健康診断、健康相談、保健指導、感染症予防、学校環境衛生検査などに従事することが定められています。健康相談は学校医・学校歯科医・学校薬剤師のほか、養護教諭や担任教諭も行い、心身の健康課題に気づき早期対応する重要な役割を果たしています。

選択肢考察

  1. 1.  学校医は健康相談を実施する。

    正しい記述です。学校保健安全法第8条・第9条および同施行規則第22条により、学校医は児童生徒の健康相談を行うことが業務として明記されています。

  2. × 2.  校長は学校医を置くことができる。

    誤りです。学校保健安全法第23条により学校には学校医を置くこととされ、その任命は学校の設置者(公立は教育委員会、私立は学校法人等)が行います。校長には任命権はありません。

  3. × 3.  教育委員会は小学校入学1年前の児童に対して健康診断を実施する。

    誤りです。就学時健康診断は市町村の教育委員会が実施しますが、実施時期は学校保健安全法施行令により「就学の4か月前まで(11月30日まで)」と定められており、入学1年前ではありません。

  4. × 4.  学校医は感染症に罹患した児童生徒の出席を停止させることができる。

    誤りです。感染症罹患時の出席停止を命じるのは校長で、学校の設置者(教育委員会等)は臨時休業を行えます。学校医は診断や意見を述べる役割を担いますが、出席停止の権限はありません。

学校感染症は第一種(エボラ出血熱など)・第二種(麻しん・風しん・インフルエンザなど)・第三種(腸管出血性大腸菌感染症など)に分類され、それぞれ出席停止期間が定められています。学校三師(学校医・学校歯科医・学校薬剤師)の役割分担も試験頻出ポイントです。

学校保健安全法における学校医の業務内容、任命権者、就学時健診、出席停止の権限者を正確に区別できるかを問う問題です。