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世帯構造の変化を読み解く

看護師国家試験 第105回 午後 第32問 / 健康支援と社会保障制度 / 社会・家族機能と生活基盤

国試問題にチャレンジ

105回 午後 第32問

日本の世帯構造の平成元年(1989年)から25年間の変化で正しいのはどれか。

  1. 1.単独世帯数は増加している。
  2. 2.平均世帯人数は増加している。
  3. 3.ひとり親と未婚の子のみの世帯数は2倍になっている。
  4. 4.65歳以上の者のいる夫婦のみの世帯数は2倍になっている。

対話形式の解説

博士 博士

今日は105回午後151問、日本の世帯構造25年間の変化についてじゃ。

アユム アユム

博士、そもそも世帯って家族と違うんですか?

博士 博士

よい質問じゃ。世帯は住居と生計をともにする人の集まりで、血縁は条件ではない。国民生活基礎調査では単独・夫婦のみ・夫婦と未婚の子・三世代などに分類されるんじゃ。

アユム アユム

なるほど。平成元年から25年でどう変わったんでしょうか。

博士 博士

選択肢を順に見ていこう。正解は1の『単独世帯数は増加している』じゃ。1989年に約7866千世帯だったものが2013年には約13285千世帯と1.7倍近く増えておる。

アユム アユム

一人暮らしが増えたということですね。

博士 博士

そう、高齢者の配偶者死別による独居化と、若年層の未婚化・晩婚化の両方が効いておる。選択肢2の平均世帯人数は3.10人から2.51人に減っており、増加ではなく減少が正しい。

アユム アユム

選択肢3のひとり親と未婚の子のみ世帯はどうですか?

博士 博士

1985千世帯から3621千世帯に増えたが倍率は約1.8倍で、2倍には届いておらん。ひっかけの数値じゃな。

アユム アユム

選択肢4の65歳以上夫婦のみ世帯は?

博士 博士

これも増加は事実じゃが、約2257千から約6974千と3倍以上に増えておる。『2倍』という表現が過小で誤りなんじゃ。

アユム アユム

つまり変化の方向だけでなく、倍率の大きさも見る必要があるんですね。

博士 博士

その通りじゃ。世帯構造問題は『単独世帯増加・平均人員減少・高齢夫婦のみ世帯急増』の3点セットで覚えるとよい。

アユム アユム

少子高齢化と核家族化の両方が数字に表れているんですね。

博士 博士

うむ。2022年調査でも単独世帯は全世帯の約3割を占めておる。在宅ケアや地域包括ケアを考える上でも重要な背景知識じゃ。

POINT

日本の世帯構造は25年間で劇的に変化し、単独世帯は約1.7倍、65歳以上夫婦のみ世帯は約3倍に増加する一方、平均世帯人員は3.10人から2.51人へ減少しました。ひとり親と未婚の子のみ世帯も約1.8倍に増えたものの『2倍』には至りません。数値の方向性と倍率を正確に押さえることが重要で、少子高齢化・未婚化・核家族化の進行が背景にあります。地域包括ケアの基礎資料として国民生活基礎調査は必修です。

解答・解説

正解は 1 です

問題文:日本の世帯構造の平成元年(1989年)から25年間の変化で正しいのはどれか。

解説:正解は 1 です。日本の世帯構造は、少子高齢化と未婚化・晩婚化、核家族化の進行を背景に大きく変化してきました。国民生活基礎調査では、1989年(平成元年)に約7,866千世帯だった単独世帯は、2013年(平成25年)には約13,285千世帯まで増加し、世帯類型別でも最大勢力の一角を占めるようになりました。同じ期間に平均世帯人員は3.10人から2.51人へと減少し、三世代世帯は大幅に減少するなど、世帯の小規模化が一貫して進んでいます。

選択肢考察

  1. 1.  単独世帯数は増加している。

    単独世帯とは世帯員が1人のみの世帯を指し、1989年から2013年までの25年間で約1.7倍に増加しました。高齢者の配偶者死別による独居化と若年層の未婚化の双方が寄与しています。

  2. × 2.  平均世帯人数は増加している。

    平均世帯人員は1989年の3.10人から2013年の2.51人へと減少しており、増加ではなく減少が正しい傾向です。核家族化と単独世帯増加の帰結です。

  3. × 3.  ひとり親と未婚の子のみの世帯数は2倍になっている。

    ひとり親と未婚の子のみの世帯は1985千世帯から3621千世帯へと増加しましたが倍率は約1.8倍にとどまり、2倍には達していません。

  4. × 4.  65歳以上の者のいる夫婦のみの世帯数は2倍になっている。

    65歳以上の者がいる夫婦のみ世帯は1989年の約2257千世帯から2013年の約6974千世帯と約3倍以上に増加しており、2倍という表現は過小評価です。

国民生活基礎調査は厚生労働省が毎年実施する基幹統計で、3年ごとに大規模調査が行われます。2022年調査でも単独世帯は全世帯の約3割を占め、特に65歳以上の単独世帯が急増しています。『単独世帯増加・平均人員減少・夫婦のみ世帯(特に高齢)増加』の3点をセットで押さえるのが近年の頻出ポイントです。

日本の世帯構造の経年変化を問う問題で、単独世帯の増加と平均世帯人員の減少という大きな流れを数値感覚とともに理解できているかが問われています。